エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

信頼という天来の恵み

2015-10-30 08:26:53 | アイデンティティの根源

 

 

 
あなたは、子どもを操縦してませんか?
  フロムとエリクソン、精神的には親戚でしょうね。 p115の7行目から。     ...
 

 

 

 

 ルターは、幸せな子ども時代を過ごせたみたいですよね。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.237の13行目途中から。

 

 

 

 

 

所帯を持って落ち着きましたし、また有名になって落ち着きますと、ルターは子どもを前にして、ヒドイことを言いました。しかも、ラテン語ではありませんでした。でもこれは、いろんな語り口のあるルターのお喋りの一面でしかありませんね。ルター御みずからは、自分自身を寛容にも「お喋り」ホモ・ヴァ―ボスタスと呼びました。超が付く程のしなやかさが示されたのは、まさに、何年も修道院で禁欲的で童貞の若者時代を過ごした後に、幽閉されたのにもかかわらず、ルターが明らかに幸福な結婚生活に、45にして入ることができた、と言う事実です。

 

 

 

 

 

 ルターは、信頼を回復したおかげで、家庭生活はおしなべてうまくいったみたい。でも子供にひどいことを言ったのは、考え物。

 ルターが幸いな結婚生活に入ることができたのも、信頼という名の恵みだったのかもしれませんね。

 

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#大いなる恵み   「#私の感性」の大切さ その1 

2015-10-30 07:28:28 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
今の日本にも活かせる、バルメン宣言
  バルメン宣言。そう聞いて、それを知っている日本人は、10人の内1人もいないでしょう。しかし、そのバルメン宣言が、今の日本でも活かすことができる、と、この書を読...
 

 

 

 精神分析も、マインドフルネス同様、瞑想法だって、知ってました?

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の第4章、「自我と人品 : 結びの覚書」p87の第2パラグラフの9行目途中から。

 

 

 

 

 

しかし、≪私≫≪私たち≫をもっと体系的に研究すれば、人間関係の現象を心理学的視点で理解することに必要なだけではなくて、精神分析の心理学を本当につかむ上で根幹に関わることでもあります。もちろん、私は、この≪私≫に関してお話する、言葉の上の難しさに気付いています。それは、「エゴ」や「自己」を語る難しさと一緒です。しかしながら、「≪私≫の感性」「私自身」に気付いていることですし、実際は、一連の、いろんな私自身に気付くことなんですね。さまざまに変わる自分の経験すべてが、概して(欠点を補う取り柄なんですが)、実際に経験もし,様々に変わる自分の経験も自覚している≪私≫が自覚し続けているものにもなる訳です。

 

 

 

 

 いかに、「≪私≫の感性」が大事か分かりますよね。それは、精神分析理解の根幹でもある、という訳ですね。自動運転や、「いつもやってることだから」と日々を漫然と生きるのではなくて、ハッキリしたヴィジョンを生きるためには、目的を持って生きるためには、≪いまここ≫を毎日イキイキ・ピチピチ生きるためには、「≪私≫の感性」を意識して生きることが、何にも増して大事になります。

 「≪私≫の感性」は,非常に主体的で自覚的です。ですから,「≪私≫という感じ」という訳語をとることを止めました。

 それは1つの大いなる恵みです。

 

 

 

 

 

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身体の声に耳を澄ませば

2015-10-30 02:39:38 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 発達トラウマは、その元になった体験が無意識に落ちてますから、それをホッタラカシにはできません。発達トラウマ治療は、ですから、基本が、その根っこの体験に直面すること、暴露療法が基本です。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.210の 2節の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 身体が感じる感じを意識できれば、私どもの心の世界に向き合うことができます。それは、私ども自身を眺めることです。私どもの悩み、過敏さ、不安に気付くだけで、すぐさま、私どもの見通しを変えることになりますし、自動操縦の、習慣になっている反応以外の、新たないろんな意見に眼を開くことができますね。マインドフルネスになれば、私どものいろんな気持ちやいろんな感覚にある、いまここを≪超越≫する働きに触れることができます。私どもの身体が語る声に注意を払えば、感情の波の満ち引きに気付けますし、それと共に、感情をコントロールすることがその分出来るようになります。

 

 

 

 

 

 自分の身体に意識を向けること、息、歩きに、静かに、ゆったりと、意識を向けること。そうすると、今の気持ちがどこから来ているのかが、次第次第に、ハッキリ分かります。自分の内側から湧いてくる場合もあれば、人の気持ちがスッと入ってくる場合だってありますもんね。今の自分の気持ちが、人の気持ちだって気付けたときの、静かな感動も、体験すれば、分かりますよ。それは意識してできるもんじゃないのに、意識して訓練しなければできないものですね。矛盾してるけれども、真実だから仕方ありません。気が付いたら、人の気持ちになっているんだけども、それは意識的な訓練の賜物です。

 ここまでくれば、自分の感情をコントロールすることが上手になるばかりではなく、人様が感情をコントロールするお手伝いも、上手になれますよ。

 

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壁社会ニッポンを≪超越≫する エイチな話

2015-10-30 01:50:16 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
今は恵みの時、今こそ救いの日
  ≪私の時間≫、それは、≪生きる意味≫に気付き、それを深めて、日々の暮らしに活かすカイロス、恵みの時。 p359下から5行目から。 &nb...
 

 

 昨日は、10月最後の木曜日、毎月愉しみにしている最終木曜日です。高橋源一郎さんの「論壇時評」が、朝日新聞に載るからです(http://www.asahi.com/articles/DA3S12040087.html)。

 今月のタイトルは、「LGBTから考える 困難でも 壁越えよう」ですね。壁のお話です。ベルリンの壁やパレスティナの壁や、いま難民が入り込まないようにしているハンガリーの壁などにも通じる壁です。そして、眼に見える壁は、心の壁、すなわち、≪人間を上下2つに分けるウソ≫と言う壁を投影したものと、相場が決まってます。

 LGBT(レスビアンのL、ゲイのG、バイセクシャルのB、トランスジェンダーのTの組み合せ)は、「性的少数者」の意味です。ちなみに「性的多数派」は、異性愛者、ヘテロセクシャル heterosexualです。エイチ Hが「性的多数派」になります。

 子どもも使う悪口の1つに「おかま」がありますでしょ。ウィキペディアによれば、男性同性愛者や男性のトランスジェンダー(女装家)をこう呼ぶそうです。「性的少数者」は、いつの時代でも、差別され、迫害されやすい。さらには、暴力も誘発してしまいます。

 それは、難民と言う少数者の場合にも当てはまります。難民が少数者であるならば、定住者が多数派であり、国外難民(亡命難民)が少数者であれば、市民が多数派になります。難民に対する、ひどい扱い、対応が、ハンガリーから、日本から、聞こえてきますが、それも、根っこは同じで、≪人間を上下2つに分けるウソ≫が心の壁を作っていることから生じます。

 アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちが戦争法案で利用している主たるものも、この≪人間を上下2つに分けるウソ≫だと私は見ています。今の日本、生活の苦しさ、生きづらさを感じている人が非常に多い。したがって、心の病も、子どもから高齢者まで非常に多いでしょ。それは、イジメや暴力、暴言を繰り返される中で、悲しみや不満だけではなくて、激しい怒りや憎しみを無意識裡に募らせている人が非常に多い、ということですね。この無意識裡の激しい感情が、暴力の根っこには、必ずあります。そして、この激しい無意識裡の感情が≪人間を上下2つに分けるウソ≫の壁を、必ず強化してしまいます。そして、人は知らず知らずに、この無意識裡のある激しい感情の出口を、必ず探してんですね。

 ここが、恐ろしくも、おぞましい、イジメから、戦争とジェノサイドまで至る、心のカラクリなんですね。このカラクリを利用しようとしてるのが、まさに、アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちです。今の日本の人間破壊的社会状況に対する不満を、政治体制の変革に向かわせないで、すなわち、社会の内側に向かうことを防ぐために、仮想敵国を作って、外に向けようと必死です。沖縄も、現体制からしたら、「外」なんですね。現体制の「壁」は高く、その分「内」は非常に狭いからです。

 私どもは、アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちに、キッパリと「NO」を言うとしたら、私どもの心の中にある≪人間を上下2つに分けるウソ≫の壁を意識的に乗り越える努力を怠ってはならないのです。それがないと、たとえ、形は、アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちに「NO」と云えても、力になりませんからね。

 ここんところが、まさに私どものエイチ、叡智としたいと私は考える次第です。

 


 

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