「宿題やんなさい」だとか、「ダメでしょ」だとか言ってばかりいると、子どもにとって一番厄介な悪魔が、その子どもの心の中で、その子どもと結婚式やって、末永く懇ろになりまっせ。
The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p43のブランクから。
礼拝をする関係になる,日常生活を礼拝にする っていうこと
発達途上の子どもと、世話を焼く大人の間にあって、あいまいに「対話」やら、やり取りやらとずっと呼び習わされてきたものが、いっそう人間関係の心のひだに関わるものになるのは、一番大事な特色、「礼拝をする関係」を描こうとする時なんですね。このritualization「礼拝をする関係」と言うのは、エソロジー、すなわち、動物行動学から借りてきた言葉です。この用語は、ジュリアン・ハックスリー(1966年)の造語で、いわゆる社会的な動物がやる系統発生的な「儀式のような」行動、たとえば、ある種の鳥たちがやる、派手な挨拶の儀式を指すものです。しかし、ここでは注意をしていただかなきゃならないことは、「セレモニー、儀式」とか「儀式のような」とかいう言葉は、この文脈では、引用符の中でだけ意味をなす、ということですし、たとえば、「リチュアル、(繰り返す)儀式」とは、手洗いという強迫的行動を臨床的な特色付けるものとして用いらる、ということなんですね。
エリクソンにとって、キーになる考え方が、この「儀式をする関係」と私が訳していますritualizationなんですね。これが分かるのか、分からないのか、で、エリクソンが分かるか分からないかが、決まってきます。分かれば、エリクソンのライフサイクルモデルについて理解している、と言うことができます。しかし、学会での評価は別として、これが分かんない鑪さんのような人は、エリクソンのことは何もわかっていない、と言っても過言ではないんですね。
それほど、このritualization、従来は「儀式化」と訳されてきた、「礼拝をする関係(になること)」,「日常生活を礼拝にすること」は、非常に、とっても、極めて、大事なところ,“エリクソンの神髄” なんですよ。
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