あっという間に涼しくなったと思ったら、昨夜は肌寒いと感じるほどの陽気に変わってしまいました。
昨日、雨の中を、歩いて三十分近くかかる園芸店に行ってきました。
数日前、ネット上の知人から、自家の桔梗が初めて咲いた(この季節に!)というメール(実際はメールではないのだけれど、説明を始めるとわずらわしくなるので)がきて、その返信に「来年は庭の一画を桔梗畑にするつもり」と書いたのでした。
少しずつ桔梗をふやそうとは思っていましたが、「畑」と呼べるほどの規模は考えていなかったのに、勢いでそんなことを書いて、返信してしまったのです。返信してしまってから、イヤイヤ、グッドアイデアではないじゃろうかと思いました。
ひょんなことから思いついたのに、思いつくと居ても立ってもいられぬ性分です。種を求めようと思って、早速北小金駅近くの花屋さんに行きました。
そこそこ大きな店ですが、そこでは桔梗は矮性だけ、しかも鉢植えしか扱わないという返辞でした。花の季節の終わったいまの時期、鉢植えはありません。
サティへ行ってみました。一階と四階の小規模なスペースで種を売っていますが、種を播く時期には少し早いからか、桔梗はありません。
プリンタのインクを買う必要ができたので、柏へ行ったついでに東急ハンズを覗いてみました。目白に棲んでいたころ、池袋と新宿の東急ハンズで種を買って咲かせたことがあるのです。しかし、柏の東急ハンズには園芸コーナーそのものがありませんでした。
すると、去年種を買ったホームセンターに行くしかありませんが、ここは歩いて行くと、往復一時間半もかかるし、去年播いた種は一つだに芽を出しませんでした。散策を兼ねて行くのは構わないが、ケチがついているので、行っても買いません。買わないのに行くわけがありません。
ネットで捜せばあることはありますが、たまたま視たサイトは、「お届けまで一週間」とありました。
桔梗の種に限らず、一週間はとても待てないと思って、ほかを捜してバタバタと走り回り、結局は頼んでおいたほうが早かった、という経験は何度もしているのにもかかわらず、今回もバタバタと走り回るのです。
ふと大きな花屋さんがあったのを思い出しました。小金道の探索をしたとき、北小金駅入口という国道6号線の交差点で見かけていたのです。
決断力と行動力がお粗末なわりに、私はこういうときだけは逡巡することがないのです。わざわざ雨の中を出向いたという次第です。
行ってみると種はありませんでした。無駄足だったか、と落胆しかかったとき、矮性ですが鉢植えがあるのを見つけました。この季節! なのに、まだ蕾をつけています。即座に、買うべしと、これも普段の決断力のなさからする、別人のような決断力を発揮しました。
白二鉢、紫一鉢、ついでに竜胆(リンドウ)も一鉢求めました。〆て¥819。もう少し買ってもよいと思いましたが、傘を差して帰らなければなりません。都合四鉢で手を打つことにしました。
土が乾くのを待って、庭に移し替えようと思います。これで気分はいささかなりとも落ち著いて、種の到着を待つことができます。
先週の金曜日、桔梗に先立って野菜の種を播きました。ほうれん草、小松菜、青梗菜(チンゲンサイ)、摘み菜の四種類です。
時間が充分過ぎるほどあるのを幸い、マンション時代の鉢植えを一鉢ずつ庭に移し替え、残るのは細葉榕(ガジュマル)、シークヮーサー(五本あるうち一番古く、大きい)、枸橘(カラタチ)の三鉢だけになりました。
細葉榕は新宿の中落合から目白に移り住んだ1992年、両手で包めるほどに小さい鉢植えを買い求めたもので、そろそろ二十年になります。シークヮーサーは浅草時代、ある想い出のために種を植えたもので、そろそろ十年。枸橘はいつ手に入れたかハッキリしませんが、目白時代、おとめ山公園という尾張徳川家の別邸跡に造られた公園から夜陰に乗じてかっぱらってきたもので、少なくとも十五年は経つだろうと思います。
ともに順繰り順繰り大きな鉢に植え替えてきました。そのぶん大きな穴を掘る必要があるので、植え替えがあと回しになりました。
雨のなかった八月、毎朝毎夕、部屋の中を十往復して水遣りをしていましたが、地面の照り返しにも往生してリール式のホースを買ったので、ちょっぴり省力化を図ることができるようになりました。
九月になると一転して雨が多く、庭にじかに植えたものには水遣りの必要がなくなりました。
結果、手持ち無沙汰になって心寂しく、そのときには桔梗畑というアイデアも持っていなかったので、代わりが野菜の種、ということになったのでした。
月曜から火曜日にかけて、次々と芽を出しました。ほうれん草です。
小松菜(上)と摘み菜(下)。青梗菜だけはまだ芽が出ません。
雨上がりの今朝七時ごろの富士川上空。
栗畑の栗も随分大きくなりました。
羽中橋下で憩うカルガモ。雨のせいで富士川の水量は心持ち多いようです。
本土寺参道と常磐線沿いの道を結ぶ脇往還。
何日か前、参道から入ったときは、物置小屋のような建物の前で折れ曲がっていたので、私道かと思って引き返した道です。
転居して間もない私には得体の知れぬ道がまだまだいっぱいあります。この道の先は林になっていますが、大部分は昔の農道を改良したような道で、従って真っ直ぐ走っているということがなく、恐る恐る進んでみると、意外なところに出る、という愉しさもあります。
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