~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

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ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

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むく鳥の夢

2008年05月23日 | 日々徒然
この子、むく鳥のヒナちゃんです。
突然現われたので、窓越しでお掃除もしてなくて、ピントも合っていないのですが・・・。
可愛いです。一番の巣立ちヒナかな?

実は1ヶ月くらい前から、ベランダに、藁やら、何かもやもやした綿のようなものが散らかりだしたと思うと、ある日、屋根と庇の隙間の穴に入るむく鳥を発見。
むく鳥が巣作りをしていたのです。
注意してると、バサッバサッと羽をしまい巣に入っていく音が聞こえてきます。
本当に行ったり来たり、大変そうでした。
今までも、シジュウカラやツバメが巣を作ったことはあるのですが、ほとんど近くでは見る事はできずにいました。でも、今回はこんなにも身近に。糞被害は困っちゃいますが・・・可愛いから許します。

それから、2週間ほどすると・・・ビービージュンジュンとヒナの騒がしい囀りが聞こえてきました。
何羽くらいいるでしょう3,4、羽かなもっとかな。
何度か巣を覗き込んでみたのですが、物凄い囀りが聞こえるだけでまったく見えません。
親鳥はもう、忙しく何度も何度も子どもたちに餌をとってきます。それは、それは色々なものを運んできているようです。
上の青いサンダルは、いつぞや、その上に何か爬虫類が仰向けに落ちていて(きっと落としたんでしょうね)何だか怖くて触れなくてそのままなのです。もう、形はありませんが・・・。

鳥は夜眠ります。このヒナたちも、おなか一杯で、外敵から守られ、母さん鳥も一緒にみんな寄り添って温かい巣の中でとっても静かに眠ります。

そんなむく鳥のヒナのことをそっと思うと、浜田ひろすけの童話『むくどりのゆめ』が思い浮かびます。
それは、もう、この世にはいなくなっている母さん鳥のことをむく鳥の子がずっと待っているお話です。
帰るはずのない母さん鳥を想うヒナと父さん鳥のことばのやり取りがとても切なく胸に響いてきます。
また、私が想う、一番の美しい情景が浮かぶところは、寒い冬の日に一枚だけ残った枯れ葉とヒナとの幻のような出来事です。
そうして、むく鳥の子は、どんな夢を見たのでしょう。
ひろすけ独特の情感たっぷりな描きに、母をいつまでも大事に想う心、その子を優しく包む見守りの姿が胸に刻まれるような、慈しみ深い童話なのです。
ぜひ皆さんも、ゆっくりと「ひろすけ童話」を味わってくださいね。

今日もベランダのヒナはジュンジュンいって大騒ぎしています。一羽一羽巣立っていくでしょう。
全部のヒナの巣立ちはもうすぐです。体も大きくてきっと巣は小さいはずです。
どの子もみんな元気に大空に飛び立ってほしい。

子どもたちもやがては巣立ちます。その育ちの中で大切なのは心と体に充分な栄養がいきわたること。
そのためには、安心して、ゆっくり深い眠りにつくことですね。
心優しい気持ちで、おなかも満たされて安眠できる毎日のために、眠る時には、お母さんの声、お父さんの声で良い絵本(絵と言葉に作者の素直な想いがこめられているもの)を読んであげてほしいと思います。
読み聞かせすることで、より、絵本や童話の言葉の底に流れる詩的な感動が、こどもの心に響き、染み込んで、温かい心を育てることと思います。
明日の元気につながります。

子どもたちにいい夢を。