あじさい物語

七色の紫陽花のような日々の心模様
       

「どこどこ山はどこにある」おおぎやなぎちか作・松田奈那子絵

2018-10-26 17:11:41 | Weblog
こんばんは。

「どこどこ山はどこにある」おおぎやなぎちか・作 松田奈那子・絵(フレーベル館)を読みました。
2回読みました。



本っていいですね。
1回目とまた違う思いが出てきて、紙をめくって読んでいく醍醐味を思います。
そこにあればいつでも手に取れる・・・やはり、本棚に置いておきたいなと思います。
誰でも読めます。本棚から取り出してね。

ちかさんの「オオカミのお札」は次女の夫が取り出して読んでいました。
こういう風景が私はいいなあと思うのです。

前置きが長くなりましたが
「どこどこ山はどこにある」
最初、読んで思ったこと・・・
それは、なんと文学性の高い物語、童話なんだろうということです。
優しい言葉で書いてありますが、奥が深い。子どもたちの行動で物語は進んでいくのですが、この話は、本当に深い(何度でも書きたい・・深いと)

人の生き方、死に対しての思いがあり、人に対しての優しい思いがあふれている。

生きるということ、この世を去るということは、つまり、別な世界へ行くということ・・・。

ちかさんの本を読んだのが10月16日。
ちょうど母の命日の前の日でした。

どんな内容かも知らずに、読んだ「どこどこ山はどこにある」
仕事から帰り、バッグも置いたまま、一気に読みました。
彼女の筆力で一気に読まされたと言ったほうがいいかもしれません。

ひいおばあちゃんに母を思いました。
毎日、毎日、母のことを思います。

仕事で106歳の方の書類を見れば「母ちゃんがいればなあ」と思い・・・
だから、前日に届いてそれをすぐに読んだことは、母からのプレゼントのような気がしました。

ちょうど、その数日前に夫と「死ぬってことは川の向こう(お花畑がありきれい)から、お別れした親やみんなに『そろそろ、いいんじゃないか』と呼ばれるんだよね。それで、もういいかなと思うといっちゃうし、まだ、まだいけないというといかないんだよねえ」と話したばかりでした。

だから、いくってことはそれはそれでいいのではないかと・・・。

でも、残ったものはまだいってほしくない・・でも、いったからって、決して寂しいんじゃなくて、すてきな別な世界があるんだと(そう思うと少し救われるの)

今回、お花畑も出てきて、おまけにまどかとミカのお絵かきではアジサイもたくさん出てきて「あじさい物語」の私としてはとても嬉しかった。
お花のこと、誰でも書けないですよね。
シロツメグサの冠なんて作ってないと書けない・・・。オオバコの草相撲もそう。ペンペン草もね。楽しいですよね。

ちかさんが遊んでいる姿を想像しちゃいました。

自分しか書けない作品を書く・・成功ですね。絵のことについてもそう、岩についてもそうだと思いましたよ。ちかさんだから書けた作品だなと思う。


パパ、ママ、おじいちゃん、おばあちゃん、そして、ひいおばあちゃんと住んでいるまどかは小学校2年生、ひまわりの種をまくところから物語は始まります。
ひまわりの花の種、咲いたら、種を取ってまたまく、ここにも命のつながりがあり、ちかさんの心憎い演出がある。

文章から・・・

しゅうちゃんについて「知っている子?」とこっそりきいたら、「よおくね」とひいちゃんはうれしそう。

この4文字の「よおくね」がいいなあ。この4文字にひいおばあちゃんの気持ちがたっぷり含まれている。
こんな言葉を書けるちかさん、すごい。優しい。
しゅうちゃんやタローの風もキーワードですね。

「ひがちになあれ、ひがちになあれ」は、なんだろうと思いましたが・・う~ん、そうか、納得でした。

クスノキとハシの木の話で「あたしたち、ずっとつながっているんだ」という言葉。
まさしく、これがいちばん、言いたかったことかなあなんて思います。

昨日ニュースでいじめが過去最多の41万件とありました。

いじめられて、悔しくて、命を絶つ子どもたちのニュースを見るといたたまれない。
あなたの命は、つながって、つながってあるのよと言いたいし、
また、いじめる子どもも、人の命はつながっているんだと思ってほしい。

ひとつの命を大事に大事にしてほしい。

それから、ひいおばあちゃんの言った言葉「まどかは小さいころ、よく『ひいちゃん、すき』っていってくれたね。うれしかったな。すきって気持ちは人をやさしくしてくれる。まどかはこれからもたくさん、人をすきになるんだよ」

と同時に「そりゃあ、すきになれないときもある。そういうときは、むりをしなくてもいい。まどかが楽しいことをして、えがおでいれば、それでいい。・・後略・・」

ごめんなさい。ちかさんの文章、引用しました。いいのかなと思いながら・・・。
このひいちゃんの言葉、しかっと受け止めました。

私もたくさん人を好きになろうと思った次第です。無理することなくね。

でもね、この物語「どこどこ山はどこにある」は子どもにはもちろん、大人にも読んでほしい。

奥深い。味わい深い。
がんとした筋の通った考えがある。

(ああ、私は、だめだぁこりゃと思いました。いつも右いったり、左いったり、ふらふら。ぶれているものねえ)

ラスト、涙しました。

今回もちかさん、すてきな物語をありがとう。
ちかさんのご活躍が眩しすぎます。

でも、いい友人がいて私は幸せです。

絵も、ほんわかと、ひいおばあちゃんの笑ったお顔が優しくていいですねえ。それからお花畑の表紙の絵、ちいちゃんとまどかちゃんもすてき。何を話しているのでしょうねえ。優しい気持ちになります。

相も変わらず、感想をうまく書けなくてごめんなさい。

皆さま、ぜひ「どこどこ山はどこにある」をお読みください。
心に沁みます。

あっ、ダジャレ、おもしろかった。ちかさんが考えたのかなあ。笑っちゃいましたよ。


追記

さて、今日の日誌を・・・。

今朝はがん検診に行く。乳がんと子宮頸がん検診。
あまり、気が進まないけど、親としての努めかと思う。孫たちに対しても。
命はつなげたい。父と母からもらった大事な命だから。そして、その前のご先祖様からも・・だから、できることをしなければと思う。
「どこどこ山はどこにある」を読んだしね。

そのあとに、今日で産休に入るS藤さんを訪ねる。検診の医療機関と彼女の職場が近くて、検診を今日に決めたのも、彼女が今日までというのも全くの偶然。
これまたご縁だと思う。
S藤さんの安産を祈って。
彼女も本が大好きな方です。
それから、夫と待ち合わせて遅めの昼食。
夫は今、司馬遼太郎の本や経済の本を同時進行で読んでいて、おもしろいと・・。

本って、だから、やっぱりいいのよねえ。

明日から季節風大会。今年はパス。いろんなことで無理だった・・・。
H村さん、T山さん、A波さん頑張ってね。出席されるみんなは偉いなと思う。
次女が引っ越ししたのも昨年の季節風大会の2日目だった。早いなあ。

というわけで、今日はここらで・・・。

まだ、寝ないけど(今日は元気)とりあえず、おやすみなさい。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする