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将棋駒作家のつぶやき

空蝉 Round 2 ~その14~

2019年05月09日 | 創作書体
研ぎ出しが終りました空蝉書です。

字母紙を全て剥がして目止めする方法は

手間はかかりますが、

仕上がりが綺麗です。

特にごまかしが一切利かない

太字の彫り駒は、ここが見せ場ですので。。。


さて、前回のお話の続きです。

昔の話で恐縮ですが、

全国大会の県予選準々決勝で相手の人が

金将と王将を間違えて動かし、

私がその王将を桂馬で取って勝ったことがありました。

30年以上の月日が過ぎても思い出されるのは、

その時の周囲のシラケた空気感です。

相手の方は眼があまり良くありませんでした。

その駒は会場となった将棋道場所有の盛上げ駒で、

この試合のためにわざわざ用意して下さったものでした。

私にとってははじめて見る盛上げ駒でしたので、

まじまじと見た記憶があります。

しかし、今思うと盛った漆が凸凹で、

対局中にクルクル、カタカタ、、、、、

自分自身も使いにくかった事を覚えています。

当時盛上げ駒は今より貴重品で、

粗悪なものもかなり出回っていた様で、

目の利かない方々が随分と高い買い物をさせられていたと、

後から聞きました。

これって誰が悪いんですかね?

昭和なら「負けた人」でしょう。

平成なら「運営側の配慮不足」でしょうか。

令和なら「作った人も」かと思います。









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