駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

勝負に水を挿さない駒

2022年01月30日 | 日向のひとりごと
2016年、永瀬は棋聖戦で羽生善治九段に挑戦した。
1勝1敗で迎えた第3局で事件は起こった。
開始1時間半ほどで「照明が当たって駒が光る」と永瀬が主張し、対局は異例の中断。
結局、照明の影響が少ないであろう廊下に近い部屋の片隅に盤が移され、異様な空間ができた。
羽生が「こ、ここでやるんですかあ」と呆れていたのを思い出す。
額に冷却シートを張った永瀬は羽生を気にする様子もなく、ただ盤上をにらんでいた。

NEWSポストセブンより引用

棋具を含む環境が勝負の邪魔をしてはならない事は、
当ブログで何度も述べさせて頂いてますが、
その事例が活字になるのは珍しいですね。
検分では盤駒のみならず照明を含む、
対局環境全体を確認しますが、
実際に対局してみないと気づかない事もあるでしょう。

この事件が発端ではないと思いますが、
羽生九段が新品ではなく使い込まれた、
オーソドックスな駒を好むことは有名な話です。

私もそういう駒が好きです。

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