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将棋駒作家のつぶやき

英朋 Round 2 ~その9~

2021年02月20日 | 隷書(無剣・六清・三田玉枝・阪田好等)
英朋の龍王と龍馬です。

英朋の中で何が一番好きかと問われれば、

間違いなく龍馬と答えますね。

ここまで絵的な字母は他にないですね。

さらに私が気に入っているのは、

この馬が鳥の様に見えるところです。

「馬と鳥はもともと似た字だからじゃないの?」

と言われればそれまでなんですが、

私はこの書体の主である鰭崎英朋さんが、

それを意識して書かれたと思っているからです。

その理由は雅号英朋の「朋」の字です。

もともと朋は右側に鳥がついた「鵬」で、

これは「おおとり」と読みます。

私は禽将棋駒を作った際にこれに気づきました。

鰭崎英朋さんが自らの雅号に用いるぐらいですから、

鵬に対する何かしらの感情があったのだと思います。

鰭崎英朋さんのご本業は絵師ですので、

彼にしか書けない文字、とも言えそうです。

亡くなられて50年以上経過してもなお、

駒字として愛されるなんて素敵なことですねぇ。。







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