細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

知らないということ、知ること

2009-06-27 17:08:51 | 人生論
知らないことは、人生において損をすることだと思います。

だけど、知らなかったからダメということは決してない。

私も今回の出張の前にいくつかのことを知って、見る目が全く変わり、新しい興味の対象が次々に出てきて、出張旅行中にいろいろと学んでいるわけです。

これまでに何度もヨーロッパには来ていますが、「知らなかった」ために見えなかったことがいくつもあります。今の目でもう一度行ってみたいところもいくつもあります。

だけど、今回の出張の前に「知った」ことが無い以前の私は不幸であったか?そうではありません。そのときそのときに私の知性レベルというものがあり、それぞれのときに必要な知識を獲得しているわけです。「建築、構造」というものには興味はなかったけど、歴史に興味はあったから、古代ローマ帝国の歴史を、塩野さんの本でむさぼるように読んだのだろうし、日本の歴史に多大な興味を持って、いろいろと勉強したのだと思う。

そして、今回は新たに「知って」、自分の新たな一面を開拓しているのだと思う。

もちろん、今の私が知らないことはいくらでもあって、それを少しずつ知って、自分のいろんな面を開拓していくことこそが人生であろう、と思っています。

だから、「知らない」ことにおびえない。常に「知りたい」と欲し、その時点の視点・目線で最大限の観察をし、楽しむ。

変わっていくことを楽しむ、ということです。

この話題と関係ありませんが、一昨日のディナーの様子。コルビュジェの作品を見て、感慨ひとしおの二人です。

さて、フランクフルト発成田行きのフライトまで約11時間。
実はドイツ訪問が初めてなので、フランクフルトの街を少し散策してきます。

仕事の締切りが過ぎていてご迷惑をおかけしている方がいらっしゃれば、申し訳ありません。帰国してから馬車馬のように?働きます。


ベルン

2009-06-27 16:36:30 | 趣味のこと
ベルンの街並みは素晴らしかったです。
見渡せる高台を探し、小雨の中,あるホテルのテラスを見つけて、そこから撮った写真です。路面電車も走るアーチ橋が,完全に歴史的な街に溶け込んでおり,なかなか日本でこのような景観を作ることは難しいと思いました。

日本特有の素晴らしい景観を保存したいし,これから模索していきたいものです。

フライングバットレス

2009-06-27 16:31:45 | 趣味のこと
半井さんのお薦めで,ドイツのフランクフルトに向かうときにスイスの首都ベルンを経由することにしました。街全体が世界遺産に登録されているとか。

あまり時間がなかったので,街全体をざっと眺めることと,もう一つ「フライングバットレス」を探すことにしました。ベルンに到着する電車の中から,ゴシックの素晴らしい教会が見えたので,そこに行くことにしました。

これまで何も知らなかったのですが,理解してから見るとフライングバットレスがよく見え,それから教会の中に入ると,フライングバットレスを必要とする尖塔アーチで構成されていることが実によく分かりました。

この写真の中にフライングバットレスがありますが,分かります?よね。

5月に見たバットレスダムの写真と合わせて,学生に見せてあげようと思います。

帰国後の講義(学部2年,修士)は,今回見てきたものの紹介でかなり時間を費やしそうです。。。