細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

地獄の?2月

2013-02-06 20:17:32 | 職場のこと

最繁忙期の2月もすでに6日目になりました。もはや曜日の感覚もほとんど無く,無数の締切りに追い立てられているようで,かつ締切りと戯れながら(すいません!),あっという間に日々が過ぎていきます。

締切りに間に合わないことをこれだけ多くの方々が読まれるブログで書くことは,教育の観点からも良くないのかもしれませんが,間に合わないものは仕方ない。健康を害してまで間に合わせる必要はないと思うし,間に合わないことで生じるリスク(評判や信頼が低下するなど)は自身で引き受けるつもりです。また,アウトプットばかりに注力すると,あっという間に私の能力が底を突いて,結局はご期待に応えられなくなるので,図太くインプットの時間を確保するようにしております。締切りに遅れた場合でも,私なりのベストを尽くして結局は仕事はこなしているつもりではあります。

昨日の夕方から新潟県の糸魚川に出張に出ました。夜は私一人が遅れて懇親会に参加し,本命は今日の午前からの打ち合わせ・講演会でした。

今朝は9:00~12:00の予定で,2件の共同研究の打ち合わせ。電気化学工業の盛岡実さんと言えば,化学の分野のスーパースターです。青色発光ダイオードで有名な中村さんに続いて,化学分野の発明ランキング2位に選ばれたこともあるスター技術者で,私はかれこれ15年くらいのお付き合いになります。午前の打ち合わせには盛岡さんも同席していただいて,多くの有益なアドバイスをいただきました。やっぱり研究は,いろんな方に聞いていただいて,アドバイスをいただくことが大事です。

午前の打ち合わせは,
・クリンカ細骨材を用いた自己治癒モルタル
・コンクリート電柱の塩害環境での劣化メカニズムの解明と長寿命化手法の提案

についてディスカッションをし,今日の午後に以下の内容で講演をいたしました。

・山口県のひび割れ抑制システムの根幹と東北の復興道路の品質確保への応用(60分)
・ひび割れ自己治癒コンクリート(30分)

この超繁忙期に,往復だけでもかなりの時間がかかる出張でしたが,お釣りが来るくらい有意義だったと思います。意義を少し列挙すると,

(1) 研究の有意義なディスカッションができた。修士2年の学生を2名同伴しましたが,それぞれの研究にとってとても有意義な議論がなされたと思います。
(2) 私の講演を通して,表面吸水試験,目視評価などの技術的な内容の宣伝もできたし,山口システム・東北品質確保のファン作りもできた。仕事は,「ファン作り」でもあると言えます。
(3) クリンカ細骨材の研究については,担当学生の目の前で,担当学生が作ったパワーポイント(枚数は私が減らした)を使って,講演をしました。同じパワーポイントでも,説明の仕方で伝わり方,魅力が全く異なることを,その学生が体感したようです。18日が修論の最終審査なので,ベストを尽くして研究をレベルアップしてもらえればと思います。「背中で見せた」つもりでおります。

先ほど,新潟の糸魚川から自宅に帰ってきましたが,さすがの私も疲労が蓄積してきております。

明後日,8日(金)の山口県への出張がキャンセルになりました。PC橋梁の現場のコンクリート打込みが延期になったからです。ちょっとほっとしました。たまった業務の処理や,学生の研究の指導に有効に使いたいと思います。

ですが,来週の12日(火)は横浜市の現場でのコンクリート打込みに参加予定,15日(金)は山口県のPC橋梁の打込みにリベンジ参加予定で,あきらめませんよー。

だんだんと,敵が自身の疲労になってきましたので,地獄の2月を楽しんでいきたいと思います。