4回目の日本出張が無事に終了しました。相当に疲弊しましたが、何とか成田から出国し、現在、シャルル・ド・ゴール空港にてノルウェーへのトランジットです。明日の国際会議での発表の準備がまだ全くできていませんが、この記事を書いてから、準備を開始しようかなと思っています。
それにしてもタフな行程でした。前半は記事に書きましたので、後半の東北品質確保行脚について。
これまでにも何度も会ったことのある大事な方々との再会もあったのですが、新しい出会いが非常に多い行脚でした。
6/4(水)は盛岡でレンタカーをして、花巻JCT経由で釜石に入り、南三陸国道事務所へ。
佐藤事務所長が昼食を取る時間にちょうどよい道の駅までお迎えに来てくださり、昼食を一緒に食べて事務所へ先導してくださりました。
事務所では佐藤さんが30分、私が1.5時間の情報提供。聴衆は80名で、国交省の監督官関係、施工者(現場代理人、監理技術者など。大手ゼネコンも多数)、監理PPPの皆様でした。講義終了後、皆で実構造物で目視評価の実技。いよいよ、品質確保は現場レベルでダイナミックに展開を開始しています。
6/5(木)は水海トンネルにて品質調査。佐藤所長も立ち会われ、現場のゼネコンの現場代理人、監理技術者も終日立ち会われ、表層品質の各種調査を行いながら、有意義な勉強ができました。
6/4、5ともに相当にこってりと懇親会をさせていただき、私も佐藤所長のフィロソフィーを十分に吸収することができました。
南三陸国道事務所は2年前にできた仮設の事務所です。6/5は仮設の宿舎の一室で、温かい懇親会を開いてくださりました。
6/6(金)は田老第六トンネル、小本(トンネル、橋梁下部工)で議論。田老第六トンネルの目視評価、SWATの結果は圧巻です。小本では、またまた50名程度の聴衆の前で1時間の品質確保レクチャー。このレクチャーは動画に撮りました。一般公開は当面見送りますが、関係者の間では教材に使ってもらうことにしました。その後、小本の現場の品質確保を具体的にどのように進めていくのか、1時間の戦略会議。この現場が、目視評価、施工状況把握チェックシートの試行(特記仕様書)の第一号の現場になります。しかし、実質的には、試行の試行がすでに各所で始まっています。
6/7(土)~8(日)は念願であった復興支援道路の新川目トンネルの品質調査。現場代理人の佐々木さんとは4/1に初めてお会いしましたが、この現場の調査をしたくて今回、この時期に戻ってきました。施工のご努力が、しっかりと調査結果にも表れており、7日夜の懇親会も盛り上がりました。現場でも、懇親会の場でも、たくさんたくさん佐々木さんとお話をして、いろいろと教えていただきましたし、私の考えていることもお伝えして、思いをともにしました。話せば話すほど、同じことを考えている人間だな、と感激しましたが、またお会いできるものと信じています。
6/8の夜は宇都宮の友人宅に宿泊。ご夫妻ともに昔から友達でしたが、特に奥さんに会うのは10年以上ぶりなので、おしゃべりに花が咲きました。夜中の1時くらいからご主人のギターが登場して、私も参戦してリビングで、二人ともサングラスをかけて、マイケルジャクソン、プリンスなどのショーとなり、動画撮影して、大笑いしておりました。
6/9(月)の午後、仙台での品質確保勉強会。全国の同志の研究者が集結し、大将の田村先生も参加され、官学の非常に濃厚な情報交換会となりました。間違いなく、世界最高レベルの品質確保のチャレンジであると確信します。これがダイナミックに前進するよう、すべてのプレーヤーが有機的に自律分散的に活動をすることになります。土木学会の350委員会とももちろん連携していきます。
さすがの私も疲れたようで、仙台での品質確保勉強会が夕方に終了した直後には、脳みそが作動しなくなりフリーズしました。限界に近い状態で集中して仕事していたのでしょう。懇親会でお酒が入って血の巡りが良くなり復活しました。大懇親会の後、疲弊しきって浦和の実家へ。
今回の東北行脚でも、非常に多くの素敵な方々と出会うことができ、思いを共有することができたように思います。これが一番大事ですね。全国にしっかりと頑張っておられる方々がたくさんいます。それがつながることが大事です。
今朝、6/10(火)の昼前の便で、パリへ到着しました。家族にも電話しましたが、元気そうでよかったです。これからノルウェーに行きますが、研究発表(復興道路の品質確保)はもちろんですが、しっかり勉強し、初めて訪れるオスロを楽しみたいと思います。