細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

つながり

2016-08-14 16:57:08 | 人生論

夏休み中。長女の受験があるため、旅行等は一切なしの一週間の夏休みですが、スポーツに執筆に、楽しく精を出しております。

12~14日は3日連続でプールに行き、1300、1500、1500m。水泳の体力・スキルは確実に向上してきました。長女と次女に背泳ぎも教え、3日連続で同行した次女も少しずつ背泳ぎが上達してきています。

人生、それなりに長く生きてくると、様々なことがつながってくることを感じますし、このブログでも色々な観点でつながりを書いてきたかと思います。最近、また、つながることを感じています。

博士課程の学生の指導が毎回死闘の様相を呈することは一つ下のエッセーで記しましたが、特に博士課程の留学生の指導はすべて、私の記憶にも強く焼き付いています。

これまでの4人の留学生はすべて3年間で無事に修了してきましたが、3年とは長いです。どの学生も、最初はお互いに手さぐりで関係を構築する段階がありますが、終盤はしっかりした信頼関係が築かれ、共通の目標に向かって全力で努力する段階が訪れます。この段階では、研究の内容はもちろんですが、相当に濃いコミュニケーションを重ねます。私の人生観や哲学が直接のコミュニケーションで具体的に伝わる期間です。

私も多くのことを感じますが、留学生の方は、その信頼関係について、さらに強烈にいろいろなことを感じるようです。異国の地で博士号を取得するために必死に勉強・研究しているのですから、当たり前ですよね。

私も横浜国立大学で勤務し始めてから、もうすぐ13年です。決して短くない時間です。

私の教え子で、教員をしているのは留学生が2名、日本人が2名ですが、今は、留学生の方のつながりが、少しずつ育ってきているように感じます。

ベトナム・ダナンの教え子のNam先生の学生や、ベトナム・ハノイの山田先生らの教え子のKien先生の周囲の学生らが、私の研究室での留学を志望してくれています。横浜国立大学のつながりの中で私も努力を重ねた結果、様々なことが少しずつつながって展開していくことを肌で感じます。つながりの根底には、信頼があります。最近は奨学金を持つ(おそらく優秀な)留学生からの問い合わせが多く、彼らに将来の可能性を開拓してもらうために、なるべく受け入れる努力をしたいと思っています。

8月12日に、 三週間弱滞在したカイロ大学のHamed先生がエジプトに帰国しました。三年連続で共同研究で招へいしました。共著で三本目のジャーナル論文の投稿が直前です。Hamed先生は東大コンクリート研の先輩ですが、東大コンクリート研卒の留学生の中では一番密な関係を続けています。また、今回投稿するジャーナル論文は、バングラデシュからの留学生のZerinさんの修士課程での研究ですが、バングラデシュの研究所に在籍していた来日前の実験結果も包含した内容であり、師匠であるBUETのAmanat教授も連名であるInternationalな論文です。Amanat教授も、「これは本当にinternationalな素晴らしい取組みだと思う」とおっしゃってました。Zerinさんもいずれ博士号を取得したら母国で活躍するでしょうし、Amanat教授のように、真摯な取組みは必ず誰かが見てくれているものです。「誰かが必ず見ている、見てくれている」とは、國分正胤先生が直接、24歳の私に言ってくださったお言葉ですが、その後に、「だから頑張りなさい」と続けられました。このお言葉は、人生を重ねるごとにその通りだ、と感じます。

Hamed先生との共同研究も、今後、どのような展開になるかは分かりませんし、続けるのが困難になるステージもあるとは思いますが、これまで続けてきた土台を大切に、私らしく、しつこく続けたいと思います。

今回の夏休み中には、かなりの仕事を片付ける必要があるのですが、前半は、9月17-18日にベトナムのダナンで開催される国際会議の論文執筆で終わってしまいそうです。教え子のNamさんが主催者の一人として大活躍する会議で、私もKeynote Lecture (実は初めてです)をすることになっており、研究室から、私、小松さん、M2の木下さんが論文投稿し、少しでも盛り上がるように貢献できればと思っています。これも、何につながるかは分からないけれど、やると決めた以上は精魂を込めて行うことにします。

夏休み期間も今日を含めてあと4日。明らかに、behind scheduleなので、今日あたりからパラレルに仕事をこなしたいと思います。夏休みの宿題、の気分。