細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

コンクリートカヌー

2009-06-20 08:10:32 | 職場のこと

今年も研究室のコンクリートカヌープロジェクトが始まりました。

今年は一味違うようです。決勝進出を本気でねらっているようです。
また今年もメンバーの個性が豊かで、HPも独特ですね。
こんな連中を統率していかないといけませんので、大学の先生も楽ではございません。


6/13(土) 見学会 報告

2009-06-13 21:59:32 | 教育のこと
見学会用のブログの記事の転載です。

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詳しくは、本家ブログの方で週明けに記します。写真もつけますね。

見学会の写真やデータが溜まってきており、これをアルバムやWEBにして公開し、コースのHPとリンクするなどの作業が必要です。どこかで半日くらい時間をとって作業します。受験生などにとってはこれらの情報がとても大切なので。

今日は、私の運転する車に私を含めて6名。林さんの自家用車に林さんと娘さん。合計8名の非常にアットホームなメンバーでスタート。大人数を率いるのも楽しいし、こういうアットホームなのも大好き。

まずはシーサードラインの鳥浜駅周辺の首都高速道路の構造物の劣化の見学からスタートしました。アルカリ骨材反応で劣化をしているのですが、卒業研究で神奈川県の構造物の劣化調査を行う重野君に、何も情報を与えずに、観察・分析させました。

2年生の女子学生には、最初からいろいろと解説しながら、劣化の分析の仕方、着眼点などを教えました。もちろん、重野君ら、コンクリ研の学生にも最終的にはいろいろと指導しました。メインテナンスだけは、実構造物を見ながらでないと真の教育はできません。私もJRで叩き込まれて来て、見方を身に付けてきました。学生はなかなかこういうものの見方を教わる機会はないですよ。とても貴重な機会です。

その後、三笠公園へ移動し、三笠丸を見学。私と林さん親子は三笠丸の中に入りました。感激。

そして、15:30発の船で、猿島へ。ここが今日のメインでしょうか。猿島要塞を見学しました。2000年に土木学会の選奨遺産に選定されています。素晴らしかったです。猿島自体も小さな島ですが、非常に魅力的な島で、多くの観光客、釣り人が訪れていました。

横須賀へ戻って、第三海ほの見学。これもすごかった。日本の戦争の歴史の遺物ですが、東京湾に沈んでいた構造物を引き上げて、移設し、保管している、という経緯も改めて知り、勉強になりました。コア抜きのあとが2箇所ありました。私の知っている方々が抜いた跡でしょう。

それから、三崎港へ移動。私の行きつけのお寿司屋さんで、みなで夕食。林さん親子はすでに帰路についていたので、6人でお寿司を堪能しました。おいしい。やはりよいものを見て、おいしいものを食べて、満足です。

帰りの高速道路では、助手席の2年生女子の留学の相談、英語力(特に会話)の向上の相談に乗ったり、雑談しながら帰りました。

あっという間に大学に着きました。302室で私は少し缶ビールを飲みながら、談笑。2年生の2名が本を借りたい、とのことだったので、お薦めの本を何冊か貸してあげました。

今日の見学会は小規模で、こういうのは気楽です。こういう楽しい見学会も年に何度かやりたいです。私が本当に見たいものを、少人数の学生たちと一緒に見る、というのも、悪くないと思いました。

つくづく、学生たちと一緒にいること、彼らと話をすること、彼らにものの見方を教えてあげること、考え方を教えてあげること、が私は好きなんだなと再認識しました。

さあ、またどんどん企画していきますが、6/11(木)に打ち合わせしたNEXCO中日本の方々から、静岡県の清水の建設現場の紹介をいただきました。第二東名、張り出し施工、剥落対策の合成短繊維を添加です。結構すごい工事で、コンクリートの打込みを見ることができます。橋脚の高さが高いので、ポンプ圧送も大迫力でしょう。いつでも来てもらっていいです、と言われたので、企画しますよー。お楽しみに。

私自身は、7月下旬にまた羽田のD滑走路に行ってきます。盛土と桟橋の接合部の工事で、今度は工事現場に上陸してきます。残念ながら学生を同伴できませんので、限られた数の研究者だけで行ってきます。

「示方書勉強会」から「次世代の示方書を勉強する委員会」へ

2009-06-13 08:41:27 | 研究のこと
昨日は、第11回目の示方書勉強会でした。JR東日本構造技術センター所長の石橋忠良博士に、勉強会としてインタビューをしました。2時間半の濃厚なディスカッションでした。

現在の日本で、土木学会のコンクリート標準示方書のことをもっとも熟知しておられる方であることは、万人が認めるところでしょう。その石橋さんの深い思い、知識を2時間半で浴びるように吸収いたしました。我々にその基礎力があることも、質疑で当然に理解していただけたでしょうから、非常に濃厚なディスカッションでした。

私はおそらく、昨日のディスカッションを最も理解している人間の一人だと思いますが、理解はできても、これを次世代の示方書に反映させていく、つまり実行していくことはとんでもなく大変なことです。でも、それをやろう、と我々は覚悟を決めつつあるのだと思います。

そして、プライベートな示方書勉強会はほぼ永続させるつもりですが、土木学会のコンクリート委員会の3種委員会として、われわれの勉強してきたことをさらに押し進めて、示方書に反映させることを真剣に議論する委員会を立ち上げることに、ほぼ決まりました。昨日の懇親会で気炎をあげた結果、決まりました。

まだ委員会名称は仮称ですが、「次世代の示方書を勉強する委員会」にしようか、と昨日は相談しました。

もちろん、委員は公募です。委員長は石田哲也先生、幹事長は私、細田の体制になりそうです。勉強会の議論は、かなりの部分がこの委員会に反映されることと思います。

どんどん展開していきますね。止まらなくて怖いのですが、まあ何とかなるでしょう。

50?

2009-06-08 20:08:12 | 人生論
先ほど、長女と話をしていました。次女のおむつを替えながら、長女の話を聞いていたのですが、「私ね、本当は18歳に早くなりたいんだよ」と言ったので、それはいいね、うーんと、そのときパパはね、と計算すると、単純な足し算ですが、50歳でした。「パパはなんとそのとき、50歳だよ」

50歳になっても何も変わらないようにも思いますが、さすがに暴れん坊の性格はおとなしくなっているでしょうか。

今日は保育所の面談があったのですが、現在は一瞬一瞬がすべて大切です。仕事も家庭も余暇もすべて、かけがいのない瞬間です。

だからこそ、毎日毎日を情熱と興奮で過ごしているつもりです。

6/1(月)にご訪問した、宇都宮の藤原先生は「久しぶりに意欲と実行力を持った、エネルギッシュな人と会って楽しかった」とおっしゃってくださいました。私も藤原先生が大好きで、藤原研究室の学生さんたちの意識の高さに感銘を受けました。

やっぱり、いかに情熱と興奮で日々を過ごすか、です。そして老いを受け入れて、私だけでなく公を意識する。

自分なりの40、50、60、70歳を意識して、イメージして、今を大切に生きようと思います。80のときにはもういないかな。

√2倍と、パンク、勉強

2009-06-07 13:04:02 | 人生論
今年度、特に5月に入ってからは明らかに忙しくなっているように思います。昨年までもギリギリで回していた時期もあったので、いよいよ負荷が半端でなくなってきた、ということかと思います。

私のよく言う、√2倍理論で言えば、適切な負荷がかかっているのだと思います。これくらいで小言を言うべきではなく、これを乗り越えてこそ、継続的な向上があるのだと思います。

ただ、今年の広がり方は√2倍どころではないようにも思います。あまりに負荷が大きい(2倍)とパンクする、というのが岡村先生のお言葉。パンクするような負荷とは思ってませんが、家庭もありますので、パンクしないようによく戦術を練ります。

一方で、もっともっと勉強しないと、という気持ちが強くなっています。今日も、書斎の片づけをしていて、絶対に読破しないといけない教科書2冊が机の上に転がっているのを見つけました。ルッシュの収縮、クリープ、構造設計のものが一つ。もう一つはRCの建築の先生が書いた教科書です。絶対に今年の早い段階で読破します。

こういう状態になればこそ、第二領域の活動を優先的に生活に組み込んでいかないと、一瞬で化けの皮がはがされます。そして、そうなったとたんに世間では見向きもされなくなることでしょう。

そういう意味で、自分の勉強したいことを勉強できる時間、しかもみんなと勉強できる時間、というのは示方書勉強会だったり、構造勉強会だったり、JCI膨張コン委員会だったり、いろいろあるわけですが、それらこそが根幹を形成する時間だと認識しています。願わくば、そういう時間ばかりで日常が構成されるように、戦略を考えたいと思ってます。講義、ゼミはそういう時間です。

厳しいですが、楽しいです。

名刺

2009-06-06 15:49:08 | 職場のこと
2年前も「展開」だったのですが、昨年は内にこもって研究・教育に精を出していました。

今年もまた展開、なのですが、それは名刺の減少にも表れています。2年前もどんどん名刺が無くなり、かなり生協で注文しました。昨年はそれに比べるとあまり減らなかった。

今年はまたどんどこ名刺が無くなっていきます。そんなくだらないところにも、自分のスローガンや、考え方が結果として表れているように思います。


忘れないうちに、月曜に200枚、名刺を生協に注文しておきます。



余計な心配

2009-06-06 15:16:58 | 人生論
人間とは本当に余計な心配をしてしまうものです。以前の私は、

・大学に赴任したころ、委員会活動というものに所属しておらず(赴任前には複数所属していた)、漠然とした不安を感じていた。所属しているからいいとは決して思わないけど、自分にはそういう組織からお声がかからないのかなあ、とは感じていました。結局、今は全く逆の心配で、もうあまりお声をかけていただきたくない?とまでは思いませんが、回らなくなってきています。幸い、魅力的な、実質的な委員会に声をかけていただいております。

・赴任後、土木学会論文集に投稿できるような研究をできない、と思っていた。

・ドクターの留学生を指導するのは、研究力がないために厳しいだろうと思っていた。

・海外出張があんまりないので、「かっこわるい」、と思っていた。

・まともな受賞経験がないので、「かっこわるい」、と思っていた。

・研究費をかせいで、研究室の運営をしっかりとやっていけるのだろうか?
(これはくだらなくはないですね)

もっともっとくだらない心配もたくさんしていたように思います。

すべて「余計な心配」であって、そんな心配をして縮こまっているようであれば、自分でアクションを起こすことが大事だ、と今は分かっています。周囲の評価を気にするよりは、自分の力をつけることに頭と時間を使った方がよい。

今でも余計な心配をする癖は少し残っていますが、かなりpositive thinkingできるようになってきました。




展開

2009-06-02 21:57:17 | 職場のこと
今夜はいろんなことを考えてしまいます。(酔っ払ってます)

昼休みに私に相談にきた学部2年生。彼にとっては、もしかすると、今日の昼休みに私のところに相談に来たことが、人生を左右するかもしれない。私が岡村甫先生に影響を受けたように。

2限の講義も、研究室の4年生が手伝ってくれなければ、即席で、先週の講義で作製したコンクリートの圧縮試験はできなかった。とにかく、実物を見せるのは大事。普通の学部の講義で、講義の途中に実験室に行って実験する、というのを2週連続することはすごいことだと思います。その方が面白いよね。私が心底楽しんでるんだから、学生にも面白いはずである。

午後は、NEXCOの委員会。大先生方にまじって、40代の先生はいなくて、30代の私が入ってます。プレッシャーは最初は感じたけど、今日も(前回までもそうだけど)、全力で意見を言いました。そのバックボーンになっているのは、示方書勉強会であり、普段の研究室での取り組みである。すべての人がきちんと見ています。さぼっている人はそれだけの評価であり、きちんとやっていれば、誰もが必ず見ている。

そして、去年は私自身が「展開」を考えておらず、あえて展開せずに地道な努力をして力をつけることにプライオリティを置いた。今年は、自身に「展開」する意識が強い。そのマインドを皆見ていて、ブログ(ここは別荘ですよ)のアクセス件数もものすごく増えています。要は、見られているのです。

責任感は持っているつもりです。一人でやるつもりはありませんし、一人ではできません。皆のよいところを融合してやっていきたいし、それしかありません。

アカデミック、インターナショナルで引っ張っていただくのは、二つ先輩のI先生であり、とても仲良しで、お互いツーカーです。

頑張ります。

そして、展開も大事だけど、結局は足元が大事なのです。最も大事にすべき、研究室の学生の指導に、頭を戻します。展開も大事だけど、授業料を払っているのは、君たちだものね。私を使いなさい。授業料を払っている君たちだけは、我々に遠慮してはいかん。他のどんな仕事を断ってでも、君たちの要望に応えなくてはならぬ。それが我々の仕事です。

でも、学外の方々も、われわれを使ってね。

(酔っ払い日記終了)

6/4(木)のJCI膨張コン委員会の議事次第等の作成を、これから始めます。初の幹事長なので、くだらない委員会にするつもりはございません。全力で段取りしますので、有意義な委員会になり、コンクリートのひび割れ問題の一助になれば、と期待いたします。

こわいですが。

2009-06-02 21:34:11 | 職場のこと
今日の午後は、NEXCO中日本の技術委員会に参加しました。

池田尚治先生にご推薦いただいて、この委員会に入れていただいたのですが、池田先生を始め、二羽先生、睦好先生などの大先生方のご発言、考え方などを勉強させていただけるので、とてもありがたいです。

詳細は省きますが、「実務」と本当に付き合っていくのは、怖いことです。実物で成果が問われるからです。でも、それは本来、私が本心から望んでいることであり、その適性を池田先生に認めていただいて、ある意味での英才教育をしていただいていると理解しています。実務は怖いですが、私はやはりJR東で教育を受けたこともあり、そこで生きていくべき人間なのだと思います。覚悟はもうできてます。

しかし、今夜の「意見交換会」でも、二羽先生とがっちり情報交換しましたし、睦好先生のご指導に対してはがっぷり四つで議論いたしました。申し訳ございませんが、私もいろいろと連携しながら勉強しており、自分の考え方もそれなりに持っていますので、大先生方のお考えをうのみにはいたしません。特に、今夜横に座っておられた二羽先生には、私の考え方やネットワーク、をしっかりとご理解いただけたようで、それだけで成果です。

もう逃げられないところまで首も足も突っ込んでしまったように思われますので、行くところまで行こうと思います。

怖いのですが、示方書勉強会や、研究室の仲間たち、これまで培ってきたネットワークがあるので、なんとかなるだろう、と開き直っております。なんとか、なるよね。