EQ6proをベランダに常設して1ヶ月半が経過しました。
その間、数回月を撮影。
火星も撮影しました。
月の地形と火星撮影のためにASI224MCを導入しました。
しかし、シンチレーションに恵まれず、未だ良い写真を得られず。
本日は出先でふと三日月であることに気づき、大急ぎで帰ってきて、バダバタと撮影の準備をしました。
いわゆる三日月ではなく、陰暦3日の月、つまり、新月の日から二日後の三日月です。
これも、EQ6proをベランダに常設しているからこそです。
ゼロから撮影しようとはなかなか思わない。
本日の一番の興味は、果たしてうちのベランダから三日月を撮影できるのかどうかということでした。
ベランダの前面には隣の家があり、距離は5mもありません。
三日月は低いので、果たして望遠鏡の視界に入るかどうか。
答えは、ギリギリOKでした。
意外でした。
うれしい。
三日月を撮影できる時刻に家にいることはほとんど期待できませんが、物理的に撮影不可能であるのとは気持ちが違います。
三日月
隣の家の屋根に差し掛かった月を慌てて撮影したため、カメラの向きがいつもと違うことに気づきませんでした (^_^;)
三日月の光っている面積は満月の約6%。
明るさは満月の1/300です。
経緯台での撮影は難易度が高い。
赤道儀が威力を発揮する撮影対象といっていいでしょう。
話が変わりますが、本日読んだ本に「できない理由を探すな」と書いてありました。
「できない理由」ばかり並べる奴は伸びない、と。
できるようにするための方策を考えろ、と。
思えば、このブログには「できない理由」がひたすら羅列してあります。
無様だなぁ。
できるための方策を考える自分に少しずつ切り替えて行こうかと思います。
しかし、現実問題として、光害地での撮影には大きな制限があります。
空が明るすぎる。
月と惑星がメインになることもわかります。
だが、それらの撮影だと、星雲撮影とは別の技能になります。
月や惑星の撮影に興味がないわけではないのですが、やはり、オートガイドによる星雲撮影がしたい。
そのためにどうすればいいのか。
ナローバンド撮影に挑戦することを決めました。
Hα光といって、水素原子が発する光であるようです。
天文学辞典には、
可視光で電離水素領域(HII領域)を観測する場合に最も顕著に見えるスペクトル線。波長は656.3nmで、可視光の赤に当たるためHα輝線による画像は赤やピンクに着色して示す場合が多い。水素原子が放射するバルマー線のうち、主量子数がn=3からn=2のエネルギー準位に電子が遷移するときに放射される線スペクトルである。
とあります。
重要なのは、人工の光にはこの光が入っていない、ということ。
ついでにいうと、月の光にもほとんど入っていない。
つまり、街明かりの中であろうと、月明かりの中であろうと、星雲を撮影できるということです。
もちろん、美味しいだけの話などあるはずもありません。
非常に弱い光になるので、長時間露光が必要になります。
また、モノクロ画像になります。
でも、光害地の自宅から、しかも、月齢を気にせず撮影できるとなると、これは魅力的です。
フィルターを物色しましたが、EOS Raに良いHαフィルターが見当たらない。
ふと思い出して、ドイツの通販Teleskop Serviceをみると、良さそうなのがあるではないか。
届くのが楽しみです。