毎度だらだらと冗長な文章なので、今回の結論を先にまとめておきます。
・斜鏡を固定する爪の補強をした
・斜鏡のガタつきをゼロにした
・Ocal electronic collimatorによる光軸調整をおこなった
ずっと気にしていたことがありました。
以前、斜鏡を外した際(2021年3月?)、3つある斜鏡を支える爪の一つが外れました。
斜鏡を支える爪が外れれば、斜鏡が落下して、主鏡と斜鏡を破損する危険があります。
望遠鏡の全損を意味します。
外れた斜鏡を支える爪は、そのとき手元にあったアロンアルフアで固定しました。
今思うと、ずいぶんいい加減な止め方をしたものです。
爪が一つ外れても、斜鏡が傾くだけですぐさま落下する感じではなかったので、そのときは「まあいいか」となったのだと思います。
でも、この数年間、ずっと気になってました。
3つある爪の一つが外れたということは、ほかの二つの爪も外れるときが来るかもしれない。
仕事の後に現地入りした2023/09/01(Fri)の晩飯
レンチンご飯(180g、272kcal)と、セブンイレブンの「若鶏の和風 鶏から揚げ(税込み257円、486kcal)」とセブンイレブンの「洗わずそのまま調理できる 緑豆もやし(税込み51円、35kcal)」
計403円、802kcal
セブンイレブンの食材をいろいろ試食してます。
調理器具を使わず、レンジだけでどこまでおいしく、時短で、栄養バランスよい食事をとれるか。
でも、今回は鶏から揚げを選択した時点でカロリーオーバー、脂質オーバーは決定済みです。
鶏から揚げをセブンイレブンの冷凍餃子に置き換えると、一食300円に落とせるし、カロリーや栄養バランスがよくなります。
斜鏡を押さえる爪の補強に今回用いた接着剤はLOCTITE EA 3463 メタルマジックスチール
2-3年前の頂き物の残りです。
まだ使えました。
爪板には小さな穴が開いており、おそらくはネジ固定を予定していたが、何らかの理由でそれがうまくいかず、接着剤固定に変更された雰囲気がありました。
爪の固定が済んで、再度斜鏡を再度組み上げたのですが、斜鏡にわずかなガタがあることに気づきました。
巨大ニュートン、方角を変えると光軸がズレることがあるのは気づいてました。
方角を変えたときに、斜鏡が動いていたのかもしれません。
斜鏡を後ろから抑えるコルクがヘタッたのだと思います。
斜鏡の抑えを補強することで、斜鏡のガタがなくなりました。
これは予定外の大きな収穫でした。
(下の写真は斜鏡を再コーティングに出す前の2022年5月のものです)
続いてOcal electronic collimatorによる光軸調整。
斜鏡が重いので、望遠鏡を寝かせた状態で斜鏡の微調整を行う難易度が高い。
望遠鏡を垂直に立てると、斜鏡がスパイダーの中心からぶら下がる形になるので、斜鏡の角度の微妙な調整がしやすい。
望遠鏡を垂直に立てた状態で斜鏡の調整を行うことにはリスクも伴います。
もしスパナを望遠鏡の中に落とすと主鏡が割れます。
なので、工具にヒモを括り付けて、落下しても主鏡に届かないようにして作業を行いました。
真上に向けた望遠鏡の先端が高さ2mになるので、脚立の上に立って、パソコンを持っての光軸調整作業は難渋しました。
いろいろ試行錯誤した結果、真上に向けた望遠鏡の先端までスライディングルーフを閉めて、ルーフの上にノートパソコンを置くと作業しやすいことに気づきました。
強烈な日射のため、ノートパソコンの画面が見づらかったので、雨傘をノートパソコンにかけて影を作りました。
9月に入った標高600mの場所にありますが、朝8時にして強烈な日射を浴びながらの作業となりました。
今回投入した新兵器、空調服が大活躍でした。
パソコン用のファンを二つ作業服に仕込んだものですが、暑くても汗をかきませんね。
(写真は5月のものです)
まずは接眼筒の先端円にカメラの焦点を合わせて、接眼筒の先端円と黄緑色の円が一致するように調整します。
(この写真は、そのあとにカメラの焦点を斜鏡に合うように調整した後なので、接眼筒の先端円と黄緑色の円が同心円状に少しズレています)
次に、赤い円を表示して、斜鏡の輪郭と赤い円と一致するように調整します。
ぶっちゃけ、完全に一致させるのは難しいです。
斜鏡の押しネジと引きネジを緩めて、引きネジで斜鏡の位置を調整し、手で斜鏡の向きを整え、それを押しネジで固定するのですが、どうしてもほんの少しズレます。
次に、青い円を表示して、斜鏡に移った主鏡の輪郭が青い円と完全に重なるように調整します。
実際には、赤い円と斜鏡の円、青い円と主鏡の輪郭を合わせる作業は、同時にやることになります。
別々にやるのは、だぶんですが、無理なように思います。
赤い円と斜鏡の円を完全に一致させてから、青い円と主鏡の輪郭を合わせようとすると、青い円と主鏡の輪郭が一致したときには、赤い円と斜鏡の円がズレていることになるので。。。
下の写真のようになったら、あとはカメラの中心と主鏡の中心が一致するように主鏡の傾きを調整すれば完了です。
こればかりは二人がかりでやりました。
一人は床に這いつくばって、主鏡の押しネジ・引きネジを調整し、もう一人は地上2mの望遠鏡の先端でパソコン画面をみて、カメラの中心と主鏡の中心円の配置を監視する役割分担です。
斜鏡と主鏡の押しネジ・引きネジを固定した状態の最終状況。
ほんの少し、ズレてますが、この程度は全然許容です。
今までのズレと比較すればかわいいものです。
2023年5月にOcal electronic collimatorのカメラで覗いたときの状態はこんな感じでした。
斜鏡を取り付けた際、鏡筒内を懐中電灯で照らしたときの写真です。
光を反射している箇所があります。
原因はよくわかりませんが、塗装の状態の違いなのでしょう。
これだけ反射すると、1等星など明るい星の光が乱反射して写真の質に悪影響している可能性があります。
今後、反射している部分を塗装することにしました。
望遠鏡の調整をしてから、昼食を食べに清里まで足を延ばしてみました。
清里駅の標高1274mもあるんですね。
野辺山駅の標高が1345m。
清里駅と野辺山駅の間で、古い別荘を安く手に入れれば相当いい星空を手に入れることができるのではないでしょうか。
清里のソフトクリームを食べて帰りました。
その日の夕日。
夕日はきれいでしたが、このあと曇ってしまいました。
明け方に東の空が晴れればC2023/P1 西村彗星を狙うつもりでAM3時に目覚ましをセットして就寝しました。
AM3時に起床すると、空が晴れている。
しかし、東の低空には雲がある。
西村彗星は諦めました。
が、せめて記念にと、月を撮影してみました。
過去の月の写真と比較して、一目でわかる違いはないように思います。
が、望遠鏡の状態は過去最高なはずです。
今回のまとめ
・斜鏡を固定する爪の補強
・斜鏡のガタつきをゼロにした
・Ocal electronic collimatorによる光軸調整をおこなった
あとは、鏡筒内の再塗装を行えば、今度こそ、この年代物の巨大ニュートンのレストア作業、完了となるかな??