猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

巨大ニュートンの主鏡の簡易洗浄 高性能洗浄スプレーと大風量電動ブロワーの組み合わせ

2024-09-13 13:01:14 | 天体望遠鏡
主鏡、すぐに汚くなります。
夜空に晒しているので、仕方がないことと思います。
花粉がよく飛ぶ季節と、黄砂が降り注ぐ夜は、一晩で主鏡表面に細かい粒子が大量に降り積もります。
これをどうするか。

岡山県天体物理観測所のホームページに主鏡洗浄が紹介されています。

蒸着直後の鏡面反射率は91%(波長670nm)だが、1年間使用するとアルミニウムの酸化、塵挨で60%近くまで低下する。
そこで近年は鏡面反射率を維持するために、約1.5か月毎に各鏡の洗浄を行うことにより年間を通して80%以上の反射率を維持している。

主鏡を洗浄しないと一年間で鏡面反射率が半減するんですね。
巨大ニュートン、主鏡の脇に、主鏡の整備窓があります。
主鏡の整備窓から観察した主鏡表面の状況から、反射率が半減していることは感覚的に十分納得できます。



主鏡を取り外してジャバジャバ水洗いできればいいのですが、25cm鏡ならいざ知らず、46cm鏡となると主鏡を収める金属のセルと合わせて重量30kg超を巨大ニュートンから外して降ろさないといけない。
僕1人では無理です。

でも、何もしないわけにもいかない。

今までやってきたこと。

その1
カメラレンズ用のブロワーでゴミを吹き飛ばす。
カメラレンズならいいんですが、直径46cmの巨大反射鏡となると無力感が半端ないです。
でも、握力が続く限りやってました。

その2
カメラレンズのクリーニングリキッドを垂らして、レンズクリーンペーパーで優しく撫でる。
結論として、これ、やめた方がいいです。
どんなに気をつけても、主鏡表面に細かい傷ができます。
あとは、カメラレンズ用のクリーニングセットで洗浄するには直径46cm鏡は大きすぎるんですよね。


最近、もう一つ、思いつきました。

主鏡に高性能を謳う洗浄スプレーを吹きかけ、それを大風量の電動ブロワーで吹き飛ばす方法です。

高性能洗浄スプレーとは、こういうものをいいます。
岡山天体物理観測所ではレンズクリーナーにOLYMPUS EE-3320を用いているようです。

そしてブロワー(エアダスター)はSANWAの200-CD079
最大風速42m/sec
手の平が風で凹みます。
床に置いた¥500玉がいとも簡単に吹き飛ばされます


今までちっちゃなゴムのブロワーでやっていたのがアホらしくなります。
ぶっちゃけ、主鏡表面が傷つくのではないか?と一抹の不安を覚えるほど強力な風です。
しかし、この強力な風を持ってしても、ゴミはほとんど取れません (T_T)

高性能洗浄スプレーを主鏡に吹きかけ、それを強力な電動エアダスターで吹き飛ばした結果は下の写真の通り。
途中の画像なので、ゴミが吹き飛ばされた領域がよくわかると思います。
主鏡の端っこ、10時から11時の方向に、高性能洗浄スプレーがまったくかかってない部分が残ってます。
そこの曇り具合を見れば、元がどれだけ汚れていたかわかると思います。
これをやっても、主鏡表面にはまだまだチリがいっぱい乗っかっているのですが、、、まあ、少しはマシになるようです。


今回はこんな感じで終わりました。
最初の状態と比べればかなりマシになったと思ってます。
主鏡の整備窓の少し上側(主鏡の10時から11時の方角)がまだ汚れが目立ちますね。

高性能洗浄スプレー、けっこう値が張ります。
100mLで¥3,000くらい。

電動エアダスターの強力な風で、たぶん、主鏡表面は傷ついてないんじゃないかなぁ、と思うのですが。。。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« How to belt drive EQ6pro | トップ | RF100mm f2.8 Macro フルサイ... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
★汚れなぁ。。★ ((^0^)コメト)
2024-09-14 12:03:12
猫五郎さんこんにちは

気にするとキリの無い鏡面の汚れですが、実害は少ないのでは?
と思います。(^0^;

プロの使う反射鏡類はアルミ単体のコートと思え、
一年毎にコートを新調するようです。
アルミ単体は空気中では酸化が早く進み、反射率がドンドン
落ちますから、その向きには困った事態。(~ ~;

保護コートを行って用いる我々の鏡は洗浄も容易と思います。
方法は各種あると思いますが、(^0^)はティッシュを敷いて
水を掛けたら湿布のようにして汚れを浮かせ、そのティッシュ
を軽く動かして除去、残った水分は精製水を脱脂綿に
含ませて軽く押し当てて拭き取ります。

落ちない汚れはエチルアルコールをエチルエーテルで
薄めた溶剤(季節によってだが1:9程度)で拭き取ります。
これらの溶剤は薬局で売ってますが、レンズクリーナよりも
効果が大で、残留物も少ないです。(^0^v

※麻酔効果と引火性のある溶剤なので、取り扱いには十分な注意が必要です!
返信する
Re; ★汚れなぁ。。★ (猫五郎)
2024-09-15 19:33:45
(^0^)コメトさん

気にするとキリがない
本当ですよね。
どこで妥協するか、かと。
反射率を測定できれば、例えば、再コーティング直後と比較して80%を維持できてればいいや、となるのですが、それができないから不安になります。

主鏡を目の前で観察すると、時々、ものすごいことになっています。

何か、気軽にできて、効果的で、主鏡表面を傷つけないものはないものかと模索を続けています。

エチルエーテル、試してみたいですね。
どこで入手されてますか?
ネットでは販売されてないような。。。
返信する
★ネット販売★ ((^0^)コメト)
2024-09-16 10:18:07
猫五郎さんこんにちは

エチルエーテルもエチルアルコールも試薬ですから、
普通には売ってくれません。
また、通販でも現金取引のみ扱ってくれます。(^0^;

(^0^)はモノタロウで入手してますが、着払いのみです。
出来ればこれの使用を避けたいと思いますが、光学関係の
スタンダードになっており、代用品も無い事はないですが
あまり普及しているとは言えません。

思うに、水で取れない油分とかが取れれば良いので、
薬局で売ってくれるとかのエチルアルコールを清掃の
最後に使い、仕上げるとかでも良いのではないでしょうか?(^0^8
返信する
>★ネット販売★ (猫五郎)
2024-09-16 14:21:39
(^0^)コメト さん

そうします。
沸点34℃となると、扱いにかなり気を使います。

にしても晴れませんね。
まともに晴れたの、6月以来、ないです。
困った
返信する

コメントを投稿

天体望遠鏡」カテゴリの最新記事