青い空とわたし

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走っていきたくなります

十勝岳は一里霧中

2013年07月09日 22時31分04秒 | 同上 (山歩き)
7月9日(火)

十勝岳のふもと、吹上温泉で6時に目を覚ます。
朝陽が出ている! どうなってるんだ!? 
十勝岳の登山口の望岳台へ移動する。十勝岳は雲に覆われている。しかし天気は晴れ。

雨雲レーダーチェックをすると、間もなく西からの雨雲に覆われる。しかし午後1時以降は雨雲が無くなる、予想になっている。

ずっと雨雲に覆われないのなら、とにかく行って、登ってみる価値があるのでは?
動けなくなるほど、五里霧中状況になりそうだったら、引き戻ればいい。

8時に望岳台から、見えない十勝岳を見上げながら出発。



▲ 前方の十勝岳は雲の下だ。前を歩く方は、中途から引き返した。



▲ 十勝岳と美瑛岳の分岐点に来た。9時10分。1時間経過した。距離的には1/3ほど来た。
この時点で既に小雨状態で、私は上下ともレインウェアーを着用。
  ほどなく避難小屋が見えてきた。ここで小休止。これからずっと同行することになるKさんに会う。



▲ 10時40分ごろ。小雨が降り続け、20mほど先は霧状で見えない。五里霧中まではいかないから、一里霧中だ。さきほど上から降りてきた女性は、こんな中頂上に行っても何も見えないから引き返すことにしたと。もっともだ。

それでも、私達は引き返すという選択肢をとらなかった。私は、頂上でひょっとすると晴れるのでは、という可能性に掛けようと思っていたから。仮に晴れなくても、危険でさえなかったら行ってみたらいいではないか、と思っていた。Kさんの恐れていたのは、雷。ゴロっとでもきたら即引き返す。



▲ 雪渓がある。しかしそれ以上は見えない。硫黄の匂いが強い。三つほど噴火口があるから、そのあたりにきたのだろう。匂いだけ。噴火口も噴煙も見えないのだから。登山道も硫黄で白く滑りやすくなっている。
こんなところ、二人だから、どちらも引き返そうと言い出さないから、続進したのだろう。一人では行かなかっただろう。Kさんも、あとでそう言っていた。

最後が、急坂になるのだが、歩き自体が困難になるとか危険な個所はなかった。要は恐怖心とか気持ちが雨で折れる、ということが同行者がいたので生じなかったということだろう。

雨でメガネが曇って困った。見えないのだ。そこで私は、0.1以下の裸眼視力のくせに、メガネをはずして歩いた。メガネを外したほうが、道がよく見えるのだ(苦笑)。もっとも、先にKさんが歩いてくれるから黄色のペンキサインを探さなくても良かったからだが。私一人では物理的に進めなかったということだ。

 期間限定photo



▲ 十勝岳頂上2077m(標高差1140m)に到着。11時45分。標高差3時間40分ほど要した。

頂上に着いたころ、不思議と雨は止んでいた。コンビニ海苔巻3本と、アンパン半分食べた。アンパンは全部食べたかったが控えただけ。腹はどこでも減るものだ。

Kさんは、東京から。この勤続○年の2週間休暇で北海道の100名山である7つの山を踏破する予定だとか。
7つの山とは、南から幌尻岳、十勝岳、旭岳、トムラウシ山、雌阿寒岳、羅臼山、斜里岳、羊蹄山、利尻山だ。WAO!

下りがたいへんだった。雨がまた降ってきた。

 これ何の写真じゃ

▲ 横殴りの雨。耳の穴にまで雨が入る。もうずぶずぶ濡れ。泳いだのとおんなじウェア状態だ。
けれど気温がそれほど低くないから、服をきてシャワーを浴びているのと同じさ、と思い込もうとした。

けれど幸い、下におりるにつれて小雨、無雨になっていった。

 チングルマ

▲ 旭岳と同じような花が咲いていた。眺めている余裕はなかったのだが。



▲ 2時ごろに、ようやく避難小屋まで戻ってきた。小休止できた。



▲ 向こうに望岳台の出発点が見える。あと少しだ。


望岳台の駐車場には3時ごろ無事戻った。約7時間の山行ということになる。(昨日は6時間)
それにしても、今日の山行は実に得難い体験だった。

ホテルで、私のブログをお持ちのタブレットで見てみるとおっしゃってくれたKさん。
ご覧になっているでしょうか。

今日は、御同行いただきありがとうございました。おかげさまで私も十勝岳を、あきらめずに制覇できました。あと、北海道5名山、どうぞ気をつけて、無事回られますように。また、どこかでお会いしましょう。


再度、吹上温泉へ行って入浴。



▲ 望岳台の駐車場に戻る。
十勝岳の上の方まで見えるようになってきた。 山の天気はこんなものだ。
今晩はここで車中泊。見えなかった十勝岳は夢で見て・・