
さてさて、みなさま、梅雨の日々が続いていますが、いかがお過ごしですかな??
前回の話は、ホット・ロッキン・ナイトというイベントに参加したんだけど、おいらのギターの音を、マイクで拾うシステムを何とかしたい、ということでしたな。
上の写真をご覧くだされ、これが現在のおいらのギター。
ギターのおしりから、コード(シールド)が出てますよね。
これは、ピックアップを搭載しているってことです。
そう、おいらは自分のマーチンに、ピックアップをつけることを決意して、楽器屋さんに行きます。
その楽器屋さんというのは、昔おいらのマーチンが鳴らなくなった時に、修理してくれた楽器屋さんです。
そこの店員さんは「ギター愛」にあふれていて、おいらのギターの扱いが悪かったことを、怒りまくってました(爆笑)
そのときのエピソードについては、こちらをどうぞ(笑)
さて、楽器に詳しくない方に解説しますと、ひとくちにアコースティック・ギターといっても、大きく分けると2つのタイプがあります。
それは「エレ・アコ」と呼ばれるものと、ただの「アコギ」と呼ばれるもの。
その違いは簡単で、「エレ・アコ」は、エレキ・ギターのように、音を電気的に増幅させるシステムが初めからついてます。
「アコギ」はそれこそ、生の音しか出ないので、音を増幅するには、マイクを近づけて音を拾う必要があります。
店長が持っているオベーション・ギターというのは、「エレ・アコ」の代表的なブランド。
おいらが持っているマーチン・ギターというのは、「アコギ」の代表的ブランド、という感じ。
で、おいらのマーチン・ギターを、「エレ・アコ」にしてしまおうではないか、というのが今回のお話。
「エレ・アコ」にするためには、音を電気信号に変えて、増幅する装置、「ピックアップ」というものを取り付けないといけません。
そのピックアップも、千差万別、いろいろありまして・・・(汗)
このとき、楽器屋さんから説明してもらったところによると、現在のところ、だいたい3種類の方法があるようです。
解説すると~。
マイクをくっつけてしまう方式

こんな感じになります。
この方式のメリットは、楽器が持っている本来の音に一番近い形で、音を大きくできる。
デメリットは、マイクがくっついているわけだから、扱いが難しいこと。
具体的には、拾ってほしくない音を拾ったり、ハウリングしてしまったり、ってことですね。
「エレキ・ギター」のピックアップをつける方式

こんな感じですね。
この方式のメリットは、ハウリングしません。
ものすごく大きな音に増幅できるので、エレキ・ギター相手にも、互角に戦える音量になります。
デメリットは、楽器本来の音とは違う音になってしまいやすいこと。
ようするに、「アコギ」本来の、ボディの「鳴り」は全く増幅されないのです。
弦の振動しか電気信号に変わらないので、大げさに言うと、「アコギ」である意味は、ほとんど無くなってしまうわけですね。
「エレ・アコ」のピックアップをつける方式

見えにくいですけど、わかります?
ギターの「ブリッジ」と呼ばれる、弦を止める部分の下に、薄い紙のような装置をつけるわけです。
これで、マイクをつける方式ほどではないけど、ボディの「鳴り」も拾える。
でも、「エレキ」のピックアップほど、大きな音は出せない。
という、まあ、上の2つの方式の折衷案、といったところですね。
で、最近は技術が進んでますので、これらの方式を複合させることもできるようになってます。
だから、ピックアップも、マイクもつけて、2つの音を混ぜ合わせて出したりなんかもできちゃいます。
そのぶん、お金がかかりますけどね(笑)
おいらは、悩んだあげく、一番最後の方式にしてもらいました。
「エレアコ」のピックアップをつける方式ですね。
で、改造してもらうためにギターを見せると・・・
また、楽器屋さんに、怒られました(爆笑)
「こまるんですよね~。こんなふうに、ブリッジの下に紙なんて入れられちゃあ・・・。たぶん、弦高を上げようとしたんでしょうけど、こういうことすると、サドルの部分に変な力がかかってしまって、サドルは変形するわ、ボディは傷むわ、ロクなことないんですよね~。だいたい、こういうときには、うちに持ってきてくれれば、弦高を上げてあげたのに・・・。その場合はサドルそのものをとっかえてしまうんですね。ちょっとお金はかかりますけど、ギターのことを考えたときには、この方法しかないんですよね。ほら、見てください。あなたのギターのサドル、ゆがんでしまっているでしょ?もちろん、気にならない程度のゆがみですけど、こういうのが、うんたらかんたら」
すんません!!
おっしゃるとおり、弦の高さを上げるために、サドルの下に、紙を敷きました・・・
で、その時は、平謝りに謝ったんだけど、後から買った、「ギター・メンテナンス」の本には、こう書いてありました!

なんだよお!
どっちが正しいんだよ~!!(爆笑)
こういうのって、いろんな説があるから、いちいち気にしちゃいられないってことか。
要は、自己責任でやるしかないってことですね(笑)
それはともかく、無事に取りつけ工事も終わり。
さて、見てください。

このサウンドホールの右下から覗いている黒い部品が、ボリューム。
ここを回すと、アンプにつないだ時に、音を大きくしたり、小さくしたりできます。

で、これがエンド・ピン。
ここにシールドを直接刺すことができます。
というわけで、これからは、ライブのたびにマイクとの距離を考えたりしなくていいのだ~!!
ハウリングを気にすることもないのだ~!!
後は、出てくる音が、「マーチンらしい音」になるかどうか!!
それは店長に判断してもらおう(爆笑)
というわけで、以下次号!!