荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

高速道路と害獣

2015年08月19日 | 散文
生家は海も山も近く、更にちょっと走ったら湿地帯があり、色々な湿地植物を見る事ができます。




このようにのんびりした田舎ですが、のっぴきならない事情があります。
若者が居ません。
年金以外、確とした収入がない限界集落です。
その村で、高速道路の建設が進んでいます。

過疎地を走る高速道路です。

高速道路の向こうに瀬田山・笠松山が見える地域の一部地主には、山林の買収が完了しています。


高速道路の用地買収は、思ってもみなかった、高額収入です。
売却した地主は、他にこれといった収入源がないので、道路を見上げては、ホクホクです。

高速道路が完成しようがしなかろうが、もう興味はありません。
彼らは高速道路を利用しません。
新居浜市へ行くにも一般道路を使います。
お金を使わない事もありますが、過疎も相まって通行車輌が少なく、到着時間が高速道路とあまり変わらないそうです。

そのちょっと先の用地買収から外れた畑に、こんな縄張りがあります。

害獣から、なけなしの食料を守る電気サクです。
対象は猪です。
ここ数年で急増しています。
何でも、イノブタとの混血により、年2回出産し、しかも子沢山だとか。

大事な食料を守る為に、檻も設置しなければなりません。


生きていく為には、太平記の舞台も高速道路も関係ありません。

限界集落の姿です。

コメント
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