谷中の「夕焼けだんだん」です。春の陽気に人出が増えています。
石段を上がった丘にの頂上に、「本行寺」が在ります。別名「月見寺」といいます。上野のお山から道灌山を経て飛鳥山に至る大きな台地の上です。「夕焼けだんだん」は、昔、夕日が谷中銀座を染めるのを観る丘でした。同時に、月見にも絶好のロケーションだったと思います。この寺にしだれ桜が咲きました。
山門を入ってすぐ右のこの場所が花見のベストポジションです。背景は丘の下の日暮里駅前の高層マンションです。この丘より高いマンションです。今ではあのマンションの部屋が月見のベストポジションでしょう。時代の推移を思います。
ここは、墓石の前です。墓標には「伊勢丹社員の墓」と記されています。・・・以前カネボウ記念公園に「殉職社員の碑」を見たことがありますが、社員の墓は初めて見ました。創業者小菅丹治は社員が亡くなる度に本寺の過去帳に名前を記載して供養していたそうです。昔の経営者と社員は家族同然だった、とのエピソードを思い出しました。
墓前の石柱です。右に「伊勢丹呉服店」で、左は判読しづらいのですが「あまさけや呉服店」と読めます。私の知らない会社ですが、伊勢丹の関係会社に違いありません。
桜を見上げます。青空と高層マンションを背景にしたしだれ桜です。
コロナ禍の東京にも春が来ました。
いつもより見事な桜が咲きました。
緊急事態宣言が解除されます。罹患者が増えているのに、春の陽気に我慢できない都民を押さえる政策を創設できませんでした。・・・コロナウイルスの蔓延が心配です。