荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

谷中の「富士見坂」

2024年04月25日 | 散文

東京には各地に「富士見坂」が在ります。富士山が人々の暮らしと共にあったことがよくわかる名称です。

末尾に小さく「最近まで見えた」旨の記載が有りますが、もう10年前の話です。私は一度も、ここから富士山を見たことがありません。

坂の右に、ここから見えていた富士山の写真が並べられています。

先ずはこれから。「ちょっと昔の富士見坂」です。モノクロで、富士山が良く見えません。「富士見坂」の様子は良く分かります。現在と変わりません。

2番目からカラー写真になって、富士山が良く分かります。こんなに大きな存在だったんですね。

「夕暮れ時の空」です。

2012年の写真です。

必ずしも年代順ではありません。1998年と1994年の写真です。

「富士山眺望の変遷」です。「2013年の、本郷通り沿いのマンションが完成するまでは見えていた」富士山です。

そして、2013年春に、半分しか見えなくなって、2013年夏、遂に見えなくなりました。こんな歴史を教えてくれます。なんだか「本郷通りのマンション」が敵役みたいです。

あのお寺の大きな屋根の向こうに、今は見えない富士山が在るようです。

見えなくなった富士山を、現在は街灯で再現しています。

富士見坂を下ります。自転車で風を切って、気持ちいいです。

富士見坂の底、谷中の路地から振り返って見上げます。

昔と変わらない富士見坂です。


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