雪に飽きたので故郷の話です。
生家の本棚にこんな冊子がありました。著者は未だに不明です。
この冊子に書かれた現場を訪ねています。
23.桜井小学校とユウカリ樹
桜井地方では明治5年、学制の発布によって、翌6年、御陣屋跡に一番小学校が設立されたのが初めで、明治10年には、登畑に幾志小学校、同11年、長沢に楠本小学校が設立され、一番小学校は時習小学校と改称されて、志島ケ原へ移りましたが、同20年(1887)三校が合併して桜井尋常小学校となりました。しかし、高等小学校は今治町内にしかなく、通学に不便であった為、明治26年(1893)、組合立てで河南高等が設立されましたが、同34年には、分離独立して、桜井高等小学校が発足しました。
その時、記念に植えたのが、市指定の天然記念物になっているユウカリの木で、当時は、2mの幼木でありましたが、現在樹齢84年、目通り4.7m、樹高37mの県下第一の巨樹となっています。
筆者:ここに本書の作成年を探るヒントがあります。
先ず、桜井高等小学校は20世紀と共に始まったのです。
そして、小学校の設立とユーカリの樹齢の記載から、本書の制作は西暦1985年(昭和60年)頃と推測できます。
本項に至って、今から30数年前に著したものだと分かりました。
それが分かった事がちょっと嬉しいです。
古書(本書はそういうほど古くはないけど)を読む楽しさの一端に触れた思いです。
故郷の史跡について、その時代の研究の最先端に触れています。
その研究がこれから発展して行くのか、忘れ去られてしまうのかの分岐点に接している肌触りがあります。
さて、ここにも
既報のブログがありました。