おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

農商工連携1 醤油原料を目指す秋播き小麦「ゆめちから」

2010年12月18日 10時21分14秒 | 農業
  


人気ブログランキングへ ←ブログランキングに登録しています。もし、よろしければ、左のバナーをクリックしてください。

 ここは兵庫県たつの市(龍野市)
 1666(寛文6)年から淡口醤油の生産・販売が始まった
 その主な醸造元が現ヒガシマル醤油株式会社(以下、ヒガシマル醤油と記す)
 当時、地元の小麦、大豆、赤穂の塩などが使われた

 ときは移り300余年後
 醤油原料は高度経済成長とともに地元産・国産から輸入物が多くなった

 されど、今の時代、地球規模で考えながらも、地域の文化や特性を活かす行動、すなわちグローカルな思考・行動が必要
 ヒガシマル醤油も、国産完熟小麦や大豆、米を使う地域プレミア醤油の開発・販売へ動いた

 農林水産省、経済産業省、兵庫県、たつの市、兵庫西農業協同組合(JA兵庫西)などは「農商工連携」を推進中
 地域経済の活性化に向けて、農林水産業と製造業や商業との連携による新しい商品やサービスを開発・製造・販売

 その一つ、ヒガシマル醤油と集落営農組合の連携が始まった
 小麦、大豆、米を地元の集落営農組合が作り、ヒガシマル醤油に供給する
 仲介・調製するのは兵庫県・たつの市・JA兵庫西、株式会社高田商店(ヒガシマル醤油の原料の買付・納入・運輸を担当。)
 その結果、上品な色合いと風味を兼ね備える「龍野乃刻」が販売されている
 ご賞味ください

 写真は秋播き小麦「ゆめちから」の展示調査圃場
 2010年11月07日に播種して芽を出したばかり
 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構・北海道農業研究センターが開発した新品種

 同種は、原粒粗蛋白質含量が高く、醤油原料にも適す
 そのため、高田商店が北海道農業研究センターの了解の下、本州で初めて栽培しているのが当地
 栽培に係る調査及び指導は、兵庫県西播磨県民局龍野農業改良普及センターとJA兵庫西などが実施中

 圃場には写真のような標識・案内板、次の内容が記されている
  ①肥料使用記録(上欄:堆肥・基肥・追肥・実肥の使用資材名・施用日・10a当たり施用量)
  ②農薬使用記録(中欄:除草剤・病害虫防除の使用資材名・散布日・10a当たり使用量)
  ③主な作業記録(下欄:弾丸暗渠設置・周辺溝設置・耕起・播種・排水溝設置・排水溝手直し・麦踏みの作業日・作業機械名)

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2010年12月14日 撮影地:兵庫県たつの市神岡町大住寺
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする