一昨日の囲碁NHK杯戦で井山六冠が河野臨九段に敗れた。河野臨九段は実力者で番狂わせというわけではないが、井山離婚のニュースの後なので、何となく気になった。碁の内容も河野の強さが目立つ内容で、精彩を欠いた井山にやはりなどと思ってしまった。
井山にしてみれば余計なお世話ということだろうし、ファンなら黙っているのが礼儀かも知れない。私は井山、河野どちらのファンというわけではなく、55%程度井山が勝てばという気持ちで観戦していた。
井山は中国韓国に分が悪くなった日本囲碁界で、数少ない勝てる代表なので貴重な存在だし、何よりも前人未踏の七冠奪取が目前の最強者なのだ。さほどファンではないと書いたが井山も河野もファンには分かりにくい人だ。内向的と言えばよいのだろうが、考えていることや人間が殆ど表に出てこない。ひょっとして99%囲碁で出来ているのではないかと感じることもある。
その道の名人達人といわれる人達の中には、俗世間の混じり気がなく純粋にその道だけでできあがっているように感じられる人が居る。特に内向的で外に自分が出ない人だと、余計にそう感じられる。囲碁や将棋のような頭脳競技だからそうなるというわけでもないようだ。というのは将棋の大山升田羽生、囲碁の坂田藤沢超治勲など、際立つ個性派も多いからだ。尤も。若い時は内向的な印象だったのが、タイトルを取ってからは自信がそうさせるのか、はっきりものを言われるようになった人も居られ、基本的には内向的な人の方が頭脳ゲームには向いているのかもしれない。
競技を仕事にし勝負に生きる人と結婚は非常に重要と見ている。どのような伴侶がと一口には言いがたいが、やはり内からそれとなく支えることの出来る人がいいように思う。
まあ余計な事を書いたかも知れない。プロの業技術の妙が分からないので、人に目が行くと大目に見て貰らおう。