駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

みえる手では

2016年02月13日 | 政治経済

              

 生半可な知識しかないが、アダムスミスの見えざる手は有効でも黒田日銀総裁のみえる手には限界があるようだ。黒田総裁は自信家のようだが、弄ることでは経済を思うようには運転できないということを、ご存じなかったようだ。政治経済と一括りにされる捉え方には、実は重要な意味が隠されている。この二つの要素は極めて密接に連携しており、どちらかに練達しているだけでは国を上手に運営するのは困難なのだ。おまけに21世紀は情報通信機能が発達し、世界各国があらゆる意味で連結連鎖するようになっているので、人間の頭脳で経済を運転するのは殆ど困難になっているのではないかと思う。それに政治が絡んで来れば問題は一層難しくなる。

 動かそうとする人よりも流れを見極める人の方が、被害が少ないだろう。一部の超富豪はきっと冷静に動きを読んでいるはずだ。いずれにしても、経済政策、経済の行方が百家争鳴となるのは、わからないからだということがよくわかる。

 こうした流れになると、誰しも自分や自分の家族を最優先で動き始めるから、一度信用を失った人の言葉は空しく響くようになる。

 閑話休題: 医療費抑制のために入院から在宅へハンドルが切られる。医療行為価格の改訂で在宅医療の部分が上がるようだが、四半世紀往診しない医師の患者さんまで引き受けて、24時間拘束されてきた者としては、今までの分も支払っていただきたいと思う。それが正当な評価というものだと申し上げたい。

 

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