駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

つつがない医院

2016年02月23日 | 小考

                  

 校庭に赤い実のなる木があり、鳥が食べに来ている。私が写真を撮ろうと近づくと逃げて行ってしまった。赤い実を食べていても赤くはなく、小鳥というよりは中鳥で、実を食い過ぎたか重そうに飛んでいった。

 時々先生はやさしいとお年寄りの患者に言われる。ちょっと愚痴を聞いて上げただけ、冗談は顔だけにして欲しい。

 三分診療までは行かなくても、冬期の午前中は混むので一人五分では時間内に診きれず、四分診療でやっている。色々訴えるので、平均より僅かに二三分多い時間を割いたからといって、なつかないで欲しい。

 当院には筒がない。頭が痛いといえば筒に入れ、腹が痛いと訴えれば筒に入れて、異常ないと返すことができない。あっちに行って異常がない、そっちに行って異常ない。息子が冷たい、嫁と上手くゆかなくて、娘の所に越してきたんだけど、頭が重くてよく眠れない、胸が重苦しくて飯がまづい。異常がないと言いながら呉れた薬が合わない、田舎の医者の薬の方がよかった。先生は田舎の医者に似て優しいからいい薬を出してくれそう。そうかなあ、当院には筒がないので、取り敢えず、話を聞いているだけですよ。

コメント (2)
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