駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

忘れ物を防ぎたいが

2012年11月25日 | 小験

    

 昨日の夜,否ひどいときはさっきまで憶えていたのに、家を出て五分ほどするとしまったあれを忘れたと言うことがしばしばある。どういう頭の構造になっているのだろうか?私はひどい方だが、声に出さない女房も時々やっているようなので、殆どの人が経験する忘れ物と思う。

 私の場合は小学校、中学校どちらにも五分の距離だったので、忘れても取りに帰れると思って忘れ物をするようになったと言われtが、その頃はさほど忘れ物をせず、忘れて取りに帰ったことなど全部で数回だったと思う。

  なんだかどうも、出かける時は十五分くらい前から頭が出かけるモードになっており、忘れ物はないかと確認しても空回りするらしい。高々街中へ出かける程度でも、心身共戦う態勢になるらしい。いよいよ家を出ると、僅か五分ほどでほっとして振り返る余裕が出来忘れ物を思い出す仕掛けになっている。

 心身にとって、家を離れるというのは、意識しなくてもそれだけでストレスが掛かり、家に帰ると喩え馴染んだ所からの帰還でも、リラックスするらしい。 

 何だか飛行機の離着陸の十五分だか十分だかの事故が起きやすい時間帯に似ていて不思議だ。飛行機と人間は違うのだが、異なる場所と空間へ出かける境目には悪魔かいたずら小僧だかが住んでいるらしい。

 今日は山小屋に杓文字を忘れた。箸を忘れなくて良かった。

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狼や鱶に餌をやっても

2012年11月24日 | 町医者診言

     

 

 今朝も冬が来ていた、空気が冷たい。身体はぞくっとしても頭は気持ちがいい。

 安倍さんは日銀を差し置いて大胆な金融緩和をするという演出で円安株高を誘導できたことで有頂天になっているようだが、狼や鱶に餌を与え手なずけたような錯覚に陥っているのではないか。

 なぜ中央銀行の独立性が必要か、狼や鱶が餌で手なずけられるものか、よーく考えて頂きたい。

 みんなの党渡辺代表の政策の一致が必要という主張は当然。政策の違う党が合流するのは、人気取りの目眩まし。維新は民主党の失敗から学んでいない。国民は学んでいる筈?。表に出た皮ばかり旨そうで中身のない饅頭はもうこりごり。

 

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踊り場のない階段

2012年11月23日 | 診療

     

 忙しくなると午前中の診療時間中に空き時間がなくなる。冬期以外は二、三回五、六分の隙間が出来、ちょっとインターネットを覗いたり、コーヒーを飲んでチョコレートを一囓りしながらスケジュール表や地図を眺めることができる。本当に集中していられる時間はまあ一時間が限度だろう。集中の度合いにもよろうが三十分に一回くらい数分頭と身体を解せれば理想的と思う。

 年によって多少違うが、十一月後半から三月始めくらいまでは午前中五十人ほどの患者さんが来られる。たかだか十人多いだけだが、二割増しで余裕がなくなってしまう。渋滞学というのがあるそうだが、車間を僅かに狭くしても順調に流れれば渋滞は起きないらしい。しかしながら不必要?なブレーキ操作によって忽ち渋滞が発生するという。患者さんというのは車以上に個性があり、五十人も居られれば必ず二三人時間を取る症例が混じっている。そこで生じた高々7,8分の遅れを取り戻すのは容易ではない。冗談だと思われるかも知れないが、フルネームで呼ぶのさえもどかしいくらいで、つい名前(苗字)だけで次の患者さんを呼び入れることになる。

 こうした診察がこれから三ヶ月続くかと思うと憂鬱になる。医学部を卒業して医者になって四十年、診察や勉強が嫌だと思ったことはないが、ここにきて忙しい診察が堪えるようになった。

 踊り場のない階段を四階五階まで登れと言われるのは、前期高齢者にはしんどい。

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お断りさせて頂いている

2012年11月22日 | 診療

    

年に数名、中高年の女性がご相談とかお願いがと言ってやってくる。彼女達は何かすっきりしない愁訴を抱えている。時々冷や汗が出る、頭が重い、ふわふわする、などなど。

 なぜ私の所にやってくるのかよく分からない。過大な噂を聞いたのだろうか。私は特別親切なわけでもなく、患者さんの悩みを解く魔法の杖をもっているわけでもない。しかし、彼女達は私が問題を解決してくれると期待しているようだ。

 残念というか申し訳ないのだが、そういう患者さんはお断りしている。というのは彼女達は高血圧症や高脂血症で定期的に通院している主治医を持ち、多くは精神科や心療内科にも通っているからだ。初診の私よりも長く通院している先生の方がよく分かっておられるはずなので、そこで相談して下さいと申し上げることにしている。

 今までの経験から、こうした患者さん達はいろいろな訴えを聞いて貰いたくてやってきたのを知っている。毎回、同じ病気の症状とも愚痴とも判然としない、人生のやるせなさを聞かされるのは遠慮させて頂く。なぜ、血圧で通院しているところで相談しないのかと聞けば、そこは薬を貰うだけとか取り合ってくれないとか言われる。それはおかしな話で、冗談もほどほどにして頂きたいと思う。私は私を主治医として通ってくる患者さんのお話を聞くだけで手一杯です。

 医院に来る患者さんの中に身体の病気の他にあるいは身体の病気と絡みついて不幸、不満、不安を抱えている人が居る。特に女性にその傾向が強い。これは長く一つの場所で臨床をして初めて実感できることだ。話を聞いてあげるのが薬だが、こちらにも限界がある、主治医として通院されない方の場合は申し訳ないが、お断りしている。

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どうなっているのか、見極めたい

2012年11月21日 | 小考

   

  鳩山元首相が衆院選に立候補しない意向と伝えられている。政界引退ということか?。民主で我慢する、選挙区では次に向けて意欲満々と報じられていたのだが、野田首相の突き出した厳しい踏み絵で進退窮まったようだ。失礼であるが、詰め腹で引退とは情けない。返す刀で民主党にもわけが分からないと申し上げたい。仮にも元首相だった人物を不心得者として叩き出すということは党が変節したということか。要するに、民主党は単なる反自民の寄せ集めで、元々党の体をなしていなかったということだろう。

 維新と太陽はもっとひどいのではないか。何が入っているかわからない闇鍋状態だ。橋下の変わり身の早さと石原元都知事の節操のなさには呆れる。カメレオン橋下と橋の下の石原と呼ばせていただきたい。これでは三年前の民主と同じ轍を踏むことになる。否、実は人材は皆無に近く、それ以下と思われる。

 減税日本の河村さん、先週は笑っていたのに今週は泣いている。泣くことはないよ、単なる数合わせに負けただけじゃないか。あんたのご面相ではイケメン組は無理、亀井山田組んとこへ入れてもらうとええわ。

 そうかといって自民党が三年で再生したかと言われれば、昔の名前が復活し、入れ智慧で分かったような絵空事をぺらぺらと喧伝している。

 だからといって棄権は危険だ。マスコミに頼らず自ら調べれば、それなりの選択肢が浮かぶと思う。

 

コメント (4)
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