ハンガロリンクを舞台に19日(日)、2020年FIA F1世界選手権第3戦ハンガリーGP決勝レースが開催され、メルセデスのハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾った。
降雨の可能性を気にしながら展開した予選ではメルセデスが他チームを大きく引き離し、ハミルトンがキャリア通算90回目のポールポジションを獲得、ボッタスが2番手に続いてフロントローを独占している。ハミルトンのポールタイムは1分13秒447とコースレコードを更新しており、3番手以下に0.9秒以上のリードを築いた。3番手と4番手にはレーシング・ポイントのストロールとペレスがつけており、3列目にフェラーリが並んで決戦に挑んだ。
オーバーテイクが難しいと言われるタイトでツイスティな特性を持つ全長4.381kmのハンガロリンクで行われた決勝レースは70周で争われ、気温21.1℃℃、路面温度27.6℃、湿度76.5%のウエットコンディションでスタート時刻を迎える。上位4グリッドに並ぶ面々は予選Q2をミディアムタイヤで切り抜けていたが、朝から降った雨の影響で全車が雨天用タイヤを装着。ダミーグリッドに向かう途中、濡れた路面に足を取られてレッドブルのフェルスタッペンがバリアにマシンをぶつけてしまったものの、チームクルーの迅速な対応で時間内に修復作業を完了、無事にフォーメーションラップに臨んだ。
ハースF1はマグヌッセンがウエットタイヤを履いており、フォーメーションラップの最後にピットイン。グロージャンも続けてピットに入り、ドライタイヤに履き替える果敢な戦略を披露した。
注目のスタートではハミルトンが順調に滑り出した一方、ボッタスはスロースタートで後続車に追い抜かれてしまう。2番手にはストロールが上がり、ターン1にかけてフェラーリのベッテルとポジションを争ったフェルスタッペンが3番手を確保、ベッテルとルクレールの跳ね馬コンビがその後ろについてボッタスは6番手まで後退した。
オープニングラップを終えてアルファ・タウリのクビアトがドライタイヤに履き替え、上位勢にも動きが見られる。メルセデスはボッタスを、フェラーリがルクレールをピットに呼んでスリックタイヤに交換した。ボッタスは新品のミディアムを選んだが、ルクレールはユーズドのソフトタイヤだ。さらに上位勢も相次いでピットインしてドライタイヤに履き替えている。フェラーリはベッテルのタイヤ交換に手間取ってしまい、素早い作業でピットアウトしたライバルにポジションを奪われた。
6周目に入る頃には全車がスリックタイヤへの交換を完了し、先頭はハミルトンがキープしたものの、1周遅れてミディアムタイヤに交換したフェルスタッペンが2番手に上がり、誰よりも早くドライタイヤを投入したハースF1勢が3番手と4番手につける展開に。しかしながら、ストロールが早々とグロージャンを料理して4番手に浮上、ハースF1よりも1秒近く速いラップタイムでマグヌッセンに接近していくが、マグヌッセンの防御にあってなかなかオーバーテイクを仕掛けられない。
そこから10秒ほど後方でルクレールを追い抜いたボッタスは1分22秒台のラップタイムを刻みながらストレートでグロージャンをパスし、ストロールの4秒後方に接近。マグヌッセンのペースに付き合う格好となったストロールは本来のペースを発揮できず、あっという間にボッタスにDRSゾーンに入られたが、それが良いプレッシャーになったのか、さらに数周を要したものの、なんとかマグヌッセンをオーバーテイクして3番手に上がった。ボッタスはそれほど時間をかけずにマグヌッセンの前に出て再びストロールとのバトルに持ち込んでいる。
レーダーが雨雲の襲来を予報する中、快調に飛ばすハミルトンは11秒のリードを築いてなおファステストラップを連発しながらギャップを広げにかかる。フェルスタッペンも自己ベストタイムを刻んで必死にハミルトンに食らいつこうとするが、その差はなかなか埋まらない。それでも、3番手のストロールを17秒近く引き離していたフェルスタッペンは自身のレースに集中できる状態とあって、ハミルトンの背中を追いかけ続けた。
22周目に入ってタイヤに苦しんでいたルクレールが2度目のピットストップでハードタイヤに交換。まだダンプ部分の残るコースはソフトタイヤに不向きだったようで、柔らかいコンパウンドを履いていたドライバーたちは全員が別のタイヤに履き替えている。ただ、10番手スタートだったアルファ・タウリのガスリーは18周目にマシンを降り、リタイアを喫した。週末を通してセンサーのトラブルを抱えていたが、レース中に原因が明かされることはなかった。
フェルスタッペンがフロントタイヤのグレイニングを訴えていた頃、ハミルトンも同様の問題を抱えていたようだが、それでも新たなファステストラップを刻むなどパフォーマンスに衰えはなく、フェルスタッペンとの差は14秒以上にまで広げていた。ストロールとのバトルが続くボッタスは一時、DRSゾーンにつけてオーバーテイクを狙うも、次のピットストップが勝負と踏んで間隔を1秒半ほどにキープしたままレースを続ける。
ボッタスはレースの折り返し地点を迎える1周前にピットに向かい、別のミディアムタイヤに履き替えて隊列に復帰。メルセデスは前後に十分なスペースがあるところにボッタスを送り出しており、対ストロールのアンダーカットに向けて完璧なポジション取りだ。一方のレーシング・ポイントは36周目に入るタイミングでストロールの2回目のピットストップを完了したが、ピットレーン出口を出る頃にはすでにボッタスに先行を許していた。
雨粒が確認された空模様を見ながらタイミングを図っていたレッドブルはドライコンディションが続くと踏んでフェルスタッペンを呼び入れ、それを見たメルセデスもハミルトンのタイヤを交換する。フェルスタッペンは新品のハードタイヤ、ハミルトンはユーズドのミディアムで第3スティントを開始している。
降雨があるとはいえ、雨天用タイヤを履くほどのコンディション悪化はなく、フレッシュタイヤを得た各車はそれぞれの自己ベストを刻んでおり、その中でもボッタスは1分19秒台をキープしながらフェルスタッペンに接近していった。フェルスタッペンも懸命にプッシュするが、ハミルトンとのギャップは広がり、ボッタスとの間隔は縮まる一方だった。
47周目にはフェルスタッペンとボッタスの差が1秒を切り、周回遅れのマシンに対応しながらテイル・トゥ・ノーズの接近戦が繰り広げられる。すでにトップ3は4番手以下に22秒のリードを確保しており、コンディションの変化がなければ表彰台は確実視されている状態だった。4番手を走っていたストロールは前後との間隔がともに23秒前後あったため単独走行のレースとなったが、5番手につけるベッテルは後続のアルボンとペレスとの勝負が続く。
メルセデスが動いたのはレースが残り20周を切ったタイミング。フリーストップのチャンスがあったボッタスを再度ピットに入れてタイヤをハードに交換しており、フェルスタッペンはひとまずボッタスのプレッシャーを脱することになった。とはいえ、2ストップでチェッカーを目指すフェルスタッペンが1分19秒後半のラップタイムだったのに対し、ニュータイヤを手に入れたボッタスは1分18秒半ばのファステストラップをマーク、約1秒半も速いペースで一時は23秒近く開いたギャップを縮めにかかった。
同じくフリーストップが可能だったストロールは54周目に3回目のピットストップで新しいハードタイヤを選択。ベッテルの目前で隊列に復帰したものの、新しいタイヤのアドバンテージを生かしてすぐさまリードを再構築していった。
その頃、ユーズドのミディアムを履いていたハミルトンがタイヤの状態が良くないと訴え始め、フェルスタッペンとのギャップが22秒以上もあったことからピットに入るかと思われたが、データを精査したメルセデスの判断はステイアウトだ。
レース終盤に1秒前後の接近戦を展開したのは5番手を争ったベッテルとアルボン、さらにポイントをかけてバトルを繰り広げたルクレールとサインツだ。フェラーリ陣営はいずれのドライバーも追われる立場にあったため、手に汗握る時間が続く。先にポジションに変化があったのは10番手争いで、ストレートでルクレールに並んだサインツがターン1への飛び込みでインサイドを取ってオーバーテイクに成功した。ルクレールはすでに40周以上を走り込んだハードタイヤでゴールを目指しており、20周のアドバンテージを持つサインツはクリーンエアを得た途端に大きくペースを上げてルクレールを突き放していった。
残り周回数が少なくなる中、メルセデスがソフトタイヤを準備し始め、ハミルトンを入れてファステストラップを狙いにいくと見せかけたが、結局、クルーを引き上げさせている。コースにとどまったハミルトンも思わず「どうしたの?」と問いかけたが、メルセデスの采配はここでもステイアウトだった。ただ、67周目にはハミルトンのタイヤをソフトに交換させており、そのタイミングで1分17秒665をたたき出したボッタスとファステストラップを競う格好だったが、ボッタスはフェルスタッペンのコンマ数秒差に接近し、ファイナルラップで逆転すべくバトルに集中。
最終的に1分16秒627のファステストラップを刻んだハミルトンが優勝を果たし、ボッタスの猛チャージを振り切ったフェルスタッペンが2位、ボッタスが3位表彰台に上った。4位でチェッカーフラッグを受けたストロールに次ぎ、終盤にベッテルを追い抜いたアルボンが5位入賞でポイントを獲得している。ベッテルはさらに2台からプレッシャーを受けたものの6位を守ってゴール、1.1秒差でペレスが7位、さらに0.9秒差の8位にリカルド(ルノー)が入った。他にポイントを獲得したのはマグヌッセンとサインツだ。クビアトは12位完走を果たした。
マグヌッセンは9番目にフィニッシュしているが、レース後、フォーメーションラップ中にドライバーに対する補助があったとしてスチュワードに呼び出され、スポーティングレギュレーション第27条1項――「ドライバーは単独、また、補助なしでマシンをドライブしなければならない」と定めた規約――に違反したとして、グロージャンとともに10秒のタイムペナルティを受けた結果、暫定リザルトで10位に後退し、グロージャンもひとつポジションを失って16位に下がっている。
オーストリアから続く開幕3連戦を走りきったF1サーカスは2週間後にイギリスで再集結することになっています。
レッドブル・ホンダは、フェルスタッペンがスタート前にバリアにぶつけてしまったものの、時間内に修復され2位を獲得、アルボンも5位入賞と予選の結果からすると最良の結果となりました。
アルファ・タウリ・ホンダは、クビアトが12位、ガスリーは電気系トラブルでリタイヤと結果が出ていません。
シルバーストンでは、頑張って欲しいですね!
降雨の可能性を気にしながら展開した予選ではメルセデスが他チームを大きく引き離し、ハミルトンがキャリア通算90回目のポールポジションを獲得、ボッタスが2番手に続いてフロントローを独占している。ハミルトンのポールタイムは1分13秒447とコースレコードを更新しており、3番手以下に0.9秒以上のリードを築いた。3番手と4番手にはレーシング・ポイントのストロールとペレスがつけており、3列目にフェラーリが並んで決戦に挑んだ。
オーバーテイクが難しいと言われるタイトでツイスティな特性を持つ全長4.381kmのハンガロリンクで行われた決勝レースは70周で争われ、気温21.1℃℃、路面温度27.6℃、湿度76.5%のウエットコンディションでスタート時刻を迎える。上位4グリッドに並ぶ面々は予選Q2をミディアムタイヤで切り抜けていたが、朝から降った雨の影響で全車が雨天用タイヤを装着。ダミーグリッドに向かう途中、濡れた路面に足を取られてレッドブルのフェルスタッペンがバリアにマシンをぶつけてしまったものの、チームクルーの迅速な対応で時間内に修復作業を完了、無事にフォーメーションラップに臨んだ。
ハースF1はマグヌッセンがウエットタイヤを履いており、フォーメーションラップの最後にピットイン。グロージャンも続けてピットに入り、ドライタイヤに履き替える果敢な戦略を披露した。
注目のスタートではハミルトンが順調に滑り出した一方、ボッタスはスロースタートで後続車に追い抜かれてしまう。2番手にはストロールが上がり、ターン1にかけてフェラーリのベッテルとポジションを争ったフェルスタッペンが3番手を確保、ベッテルとルクレールの跳ね馬コンビがその後ろについてボッタスは6番手まで後退した。
オープニングラップを終えてアルファ・タウリのクビアトがドライタイヤに履き替え、上位勢にも動きが見られる。メルセデスはボッタスを、フェラーリがルクレールをピットに呼んでスリックタイヤに交換した。ボッタスは新品のミディアムを選んだが、ルクレールはユーズドのソフトタイヤだ。さらに上位勢も相次いでピットインしてドライタイヤに履き替えている。フェラーリはベッテルのタイヤ交換に手間取ってしまい、素早い作業でピットアウトしたライバルにポジションを奪われた。
6周目に入る頃には全車がスリックタイヤへの交換を完了し、先頭はハミルトンがキープしたものの、1周遅れてミディアムタイヤに交換したフェルスタッペンが2番手に上がり、誰よりも早くドライタイヤを投入したハースF1勢が3番手と4番手につける展開に。しかしながら、ストロールが早々とグロージャンを料理して4番手に浮上、ハースF1よりも1秒近く速いラップタイムでマグヌッセンに接近していくが、マグヌッセンの防御にあってなかなかオーバーテイクを仕掛けられない。
そこから10秒ほど後方でルクレールを追い抜いたボッタスは1分22秒台のラップタイムを刻みながらストレートでグロージャンをパスし、ストロールの4秒後方に接近。マグヌッセンのペースに付き合う格好となったストロールは本来のペースを発揮できず、あっという間にボッタスにDRSゾーンに入られたが、それが良いプレッシャーになったのか、さらに数周を要したものの、なんとかマグヌッセンをオーバーテイクして3番手に上がった。ボッタスはそれほど時間をかけずにマグヌッセンの前に出て再びストロールとのバトルに持ち込んでいる。
レーダーが雨雲の襲来を予報する中、快調に飛ばすハミルトンは11秒のリードを築いてなおファステストラップを連発しながらギャップを広げにかかる。フェルスタッペンも自己ベストタイムを刻んで必死にハミルトンに食らいつこうとするが、その差はなかなか埋まらない。それでも、3番手のストロールを17秒近く引き離していたフェルスタッペンは自身のレースに集中できる状態とあって、ハミルトンの背中を追いかけ続けた。
22周目に入ってタイヤに苦しんでいたルクレールが2度目のピットストップでハードタイヤに交換。まだダンプ部分の残るコースはソフトタイヤに不向きだったようで、柔らかいコンパウンドを履いていたドライバーたちは全員が別のタイヤに履き替えている。ただ、10番手スタートだったアルファ・タウリのガスリーは18周目にマシンを降り、リタイアを喫した。週末を通してセンサーのトラブルを抱えていたが、レース中に原因が明かされることはなかった。
フェルスタッペンがフロントタイヤのグレイニングを訴えていた頃、ハミルトンも同様の問題を抱えていたようだが、それでも新たなファステストラップを刻むなどパフォーマンスに衰えはなく、フェルスタッペンとの差は14秒以上にまで広げていた。ストロールとのバトルが続くボッタスは一時、DRSゾーンにつけてオーバーテイクを狙うも、次のピットストップが勝負と踏んで間隔を1秒半ほどにキープしたままレースを続ける。
ボッタスはレースの折り返し地点を迎える1周前にピットに向かい、別のミディアムタイヤに履き替えて隊列に復帰。メルセデスは前後に十分なスペースがあるところにボッタスを送り出しており、対ストロールのアンダーカットに向けて完璧なポジション取りだ。一方のレーシング・ポイントは36周目に入るタイミングでストロールの2回目のピットストップを完了したが、ピットレーン出口を出る頃にはすでにボッタスに先行を許していた。
雨粒が確認された空模様を見ながらタイミングを図っていたレッドブルはドライコンディションが続くと踏んでフェルスタッペンを呼び入れ、それを見たメルセデスもハミルトンのタイヤを交換する。フェルスタッペンは新品のハードタイヤ、ハミルトンはユーズドのミディアムで第3スティントを開始している。
降雨があるとはいえ、雨天用タイヤを履くほどのコンディション悪化はなく、フレッシュタイヤを得た各車はそれぞれの自己ベストを刻んでおり、その中でもボッタスは1分19秒台をキープしながらフェルスタッペンに接近していった。フェルスタッペンも懸命にプッシュするが、ハミルトンとのギャップは広がり、ボッタスとの間隔は縮まる一方だった。
47周目にはフェルスタッペンとボッタスの差が1秒を切り、周回遅れのマシンに対応しながらテイル・トゥ・ノーズの接近戦が繰り広げられる。すでにトップ3は4番手以下に22秒のリードを確保しており、コンディションの変化がなければ表彰台は確実視されている状態だった。4番手を走っていたストロールは前後との間隔がともに23秒前後あったため単独走行のレースとなったが、5番手につけるベッテルは後続のアルボンとペレスとの勝負が続く。
メルセデスが動いたのはレースが残り20周を切ったタイミング。フリーストップのチャンスがあったボッタスを再度ピットに入れてタイヤをハードに交換しており、フェルスタッペンはひとまずボッタスのプレッシャーを脱することになった。とはいえ、2ストップでチェッカーを目指すフェルスタッペンが1分19秒後半のラップタイムだったのに対し、ニュータイヤを手に入れたボッタスは1分18秒半ばのファステストラップをマーク、約1秒半も速いペースで一時は23秒近く開いたギャップを縮めにかかった。
同じくフリーストップが可能だったストロールは54周目に3回目のピットストップで新しいハードタイヤを選択。ベッテルの目前で隊列に復帰したものの、新しいタイヤのアドバンテージを生かしてすぐさまリードを再構築していった。
その頃、ユーズドのミディアムを履いていたハミルトンがタイヤの状態が良くないと訴え始め、フェルスタッペンとのギャップが22秒以上もあったことからピットに入るかと思われたが、データを精査したメルセデスの判断はステイアウトだ。
レース終盤に1秒前後の接近戦を展開したのは5番手を争ったベッテルとアルボン、さらにポイントをかけてバトルを繰り広げたルクレールとサインツだ。フェラーリ陣営はいずれのドライバーも追われる立場にあったため、手に汗握る時間が続く。先にポジションに変化があったのは10番手争いで、ストレートでルクレールに並んだサインツがターン1への飛び込みでインサイドを取ってオーバーテイクに成功した。ルクレールはすでに40周以上を走り込んだハードタイヤでゴールを目指しており、20周のアドバンテージを持つサインツはクリーンエアを得た途端に大きくペースを上げてルクレールを突き放していった。
残り周回数が少なくなる中、メルセデスがソフトタイヤを準備し始め、ハミルトンを入れてファステストラップを狙いにいくと見せかけたが、結局、クルーを引き上げさせている。コースにとどまったハミルトンも思わず「どうしたの?」と問いかけたが、メルセデスの采配はここでもステイアウトだった。ただ、67周目にはハミルトンのタイヤをソフトに交換させており、そのタイミングで1分17秒665をたたき出したボッタスとファステストラップを競う格好だったが、ボッタスはフェルスタッペンのコンマ数秒差に接近し、ファイナルラップで逆転すべくバトルに集中。
最終的に1分16秒627のファステストラップを刻んだハミルトンが優勝を果たし、ボッタスの猛チャージを振り切ったフェルスタッペンが2位、ボッタスが3位表彰台に上った。4位でチェッカーフラッグを受けたストロールに次ぎ、終盤にベッテルを追い抜いたアルボンが5位入賞でポイントを獲得している。ベッテルはさらに2台からプレッシャーを受けたものの6位を守ってゴール、1.1秒差でペレスが7位、さらに0.9秒差の8位にリカルド(ルノー)が入った。他にポイントを獲得したのはマグヌッセンとサインツだ。クビアトは12位完走を果たした。
マグヌッセンは9番目にフィニッシュしているが、レース後、フォーメーションラップ中にドライバーに対する補助があったとしてスチュワードに呼び出され、スポーティングレギュレーション第27条1項――「ドライバーは単独、また、補助なしでマシンをドライブしなければならない」と定めた規約――に違反したとして、グロージャンとともに10秒のタイムペナルティを受けた結果、暫定リザルトで10位に後退し、グロージャンもひとつポジションを失って16位に下がっている。
オーストリアから続く開幕3連戦を走りきったF1サーカスは2週間後にイギリスで再集結することになっています。
レッドブル・ホンダは、フェルスタッペンがスタート前にバリアにぶつけてしまったものの、時間内に修復され2位を獲得、アルボンも5位入賞と予選の結果からすると最良の結果となりました。
アルファ・タウリ・ホンダは、クビアトが12位、ガスリーは電気系トラブルでリタイヤと結果が出ていません。
シルバーストンでは、頑張って欲しいですね!