作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

9月2日(火)のTW:戦争と真実

2014年09月03日 | 歴史

戦争の最初の犠牲者は真実である。(アイスキュロス) Im Krieg ist das erste Opfer die Wahrheit.

shuzo atiさんがリツイート | RT

占領軍はその国の青少年を、家庭や教会や民族的伝統から早急に引き離す必要があるのだ。彼らを新体制に役立つようにするために、また、彼らが新しい時代に熱狂するようにするために、洗脳する必要があるのだ。そのため、新聞やラジオ、テレビなどが宣伝に用いられる。(スイス政府『民間防衛』)

shuzo atiさんがリツイート | RT

国内の敵は、政府と国民を引き離すため、刃向かうものすべてを中傷し、とくに政府や州当局の要人に対して疑惑の目を向けさせることによって、政府の権威を根底から覆そうとする。国民がこれら当局者を信頼しなくなったときこそ、国民を操縦するのに最も容易なときである。(スイス政府『民間防衛』)

shuzo atiさんがリツイート | RT

 
 
※20140903追記

歴史は勝者によって書かれる。しかし「書かれた歴史」がすべて「歴史の真実」を語るものではないことぐらいは、歴史研究者にはイロハのイであることは言うまでもない。敗者の歴史は失われ隠される。それにしても、古代ギリシャでマラトンの戦いやサラミスの海戦に従軍したとされるアイスキュロスは、戦争によって真実が犠牲にされることを、様々の意味で経験したのかも知れない。どのような具体的事例でアイスキュロスがそのことを言っているのか、ここではそれは分からない。

前の太平洋戦争(大東亜戦争)で敗北した我が国においても、敗戦後の歴史と政治は、勝者であるGHQ連合国の主導で書かれ、行われた。GHQ占領軍は、大日本帝国憲法を廃止するなど、あらゆる側面で日本人と日本国の改造に乗り出した。社会主義、共産主義勢力も一体となって、大日本帝国体制、旧帝国陸海軍などを徹底的に貶めた。
 
その戦争指導者たちは「戦争犯罪人」として処刑され、靖国神社に祀られることも今なお問題にされる。戦争犯罪人によって指導された大日本帝国政府といった価値観を植え込まれて戦後民主主義時代に育った世代が、今なお「自虐史観」や「階級闘争史観」を克服できないでいるのが現状である。敗戦国の混乱は一世紀くらいでは収まらないのだろう。とはいえソ連や中国の全体主義国ではなく、民主主義アメリカのGHQに占領されたことは、それでもまだ不幸中の幸いであったといえるかも知れない。

勝者アメリカによって書かれた歴史ではなく、また負け惜しみの大日本帝国の戦争指導者たちの主張する歴史観でもなく、より客観的で全面的な真実の歴史が明らかにされなければならないのに、未だこの困難な作業は実現されていない。
 
【戦争の最初の犠牲者は真実である。(アイスキュロス) Im Krieg ist das erste Opfer die Wahrheit.】
 
 
 
 
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