久しぶりに西行の歌を詠む。現代人の多くにとっては、ほとんど無縁の世界なのかも知れない。こうしたネットで、たまたま偶然に出逢う以外は。
年頃申しなれたる人に、遠く修行する由申してまかりたりけり。名残り多くてたちけるに、紅葉のしたりけるを見せまほしくて、待ちつる甲斐なく、いかに、と申しければ、木の下に立ち寄りて詠みける。
1086
心をば 深き紅葉の 色に染めて 別れて行くや 散るになるらん
駿河の国久能の山寺にて、月を見て詠みける
1087
涙のみ かきくらさるる 旅なれや さやかに見よと 月は澄めども
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます