作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

ヘーゲル『哲学入門』第三章 宗教論 第七十一節[理性としての道徳律]

2022年12月30日 | 哲学一般
 
ヘーゲル『哲学入門』第三章 宗教論 第七十一節[理性としての道徳律]
 
Dritter Abschnitt. Religionslehre.
 
§71
Das moralische Gesetz  in uns ist das ewige Vernunftgesetz, (※1)das wir unwiderstehlich achten müssen und durch das wir uns un­auflöslich gebunden fühlen. Wir sehen aber eben so unmittelbar die Unangemessenheit  unserer Individualität zu demselben ein, erkennen es als Höheres, als wir, als ein von uns unabhängiges, selbstständiges, absolutes Wesen.
 
 
第三章  宗教論
 
第七十一節[理性としての道徳律]
 
我々の中にある道徳律は、永遠の理性法則 であり、抗し難く我々が畏敬しなければならないものである。また我々はそれに固く結び付けられていると感じている。しかし、同時に我々の個性はそれ自体と直接に一致しないことも 我々は認めている。それは我々よりも高く、我々からは独立し自立する絶対的な存在(本質)であることを知っている。
 
 
 
※1
Das moralische Gesetz in uns ist das ewige Vernunftgesetz.
「我々の中にある道徳律は、永遠の理性法則である。」
 
ここでも明らかなように、ヘーゲルの理性概念は、宗教的な道徳律と関係している。というよりも、キリスト教の道徳律は理性概念そのものであり、我々から独立して客観的に存在する崇高な絶対的本質として捉えられている。性悪な人間の個性はそれに一致しえない。
 
 
 
 
 
 
 

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