作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

イチジクの実

2013年09月25日 | 日記・紀行

 

イチジクの実


果樹畑の端に立ち入ったときに、いつも期待しながら見るイチジクに赤い実を付けているのが初めて見えた。これまで青い実は数知れず成っているのは知っていたから、イチジクが赤く実るまでにサルやシカが盗み食いしているにちがいない。

とりあえず野生に近く育てるつもりで、柵も作らず、剪定も虫取りも行っていない。だからサルやシカに枝を裂かれたり、アリに食い荒らされて幹が腐ったりしている。それでも全体としては成長しているのでそのままにしてある。

いつかサルやシカが食べ残した実にありつけるだろうと思っていた。その日が来たらしい。近寄って見るともう一つ実があった。一つは熟れすぎるくらい熟れて皮も薄くなっているが、もう一つはまだ青さを残している。

たった二個の収穫だから誰かにご相伴をという訳にもゆかない。一つはひたすら甘くて、イチジクの味わいは失われていた。少し青みを残した実の方がイチジクらしい味がする。貴重な至福の味覚。

その後雑草刈りなどをだらだら行ったあと、畑を降りようとしたとき、それまでイチジクの葉に隠れて気づかなかったところに、赤い実が三つ垂れているのを見付けた。その一つは残念ながら少し腐り始めている。残りの二つはこれも熟れ過ぎていて甘すぎた。サルも見落としたらしい。出会いが難しい。

 

 

 


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