幼子
帰りの電車の中で、サラリーマンやOLなどが乗り降りするのに混じって、若い夫婦がベビーカーに子供を乗せて乗り込んできた。それほど混んでもいなかったので、奥さんの方は座席に腰を下ろした。そして、ベビーカーの引き手を押さえながらそのまま立っていたご主人と何かにこやかに話していた。
私の座席からはちょうどすぐ斜め向かいあたりで、ベビーカーの中で気持ちよさそうにすやすや眠っているまだ三つぐらいの男の子の寝顔がよく見えた。
私は電車内のつれづれに任せて、かわいいその男の子の寝顔に惹かれてしばらく興味をもって眺めていた。
確かに私たちは、あまりにも余計な重い鎖を引きずり過ぎている。この子のように天真爛漫に受け入れるのでなければ神の国には入れないのだ。
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