作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

明けましておめでとうございます(3)

2009年01月05日 | 日記・紀行

明けましておめでとうございます(3)

日本の根本的な課題は、「道州国家」の実現を追求してゆくことです。それによって現在の国のかたちを変え、中央集権的官僚政治を壊してゆくことです。その上で、教育を変革して「地方主権」の行政を実行できるようにすることです。全国民がこのことを理念として深くよく自覚して行動すべきです。

政治家などに働きかけてゆくことも必要でしょう。そして、東京への一局集中による経済行動の不効率な弊害の多い現状を変えて行くことです。もし私たちが「道州国家」「地方主権」を実現することができれば、現在の官僚の天下りの問題も、妊産婦のたらい回しによる死亡事故のような医療行政の破綻、また哀れな教育の現状――それは東京大学を頂点とする大学入試制度によって起こされる愚かしい受験戦争に現れていますが、これらの問題はよほど改善されてゆくのではないでしょうか。

多くの面で起きている日本の閉塞の状況は、徳川幕府から明治期へ、さらに戦前戦後を通じて今に至るまで続いている現在の中央集権的な行政機構と、その上にたつ官僚制度(公務員制度)に根元的な原因があることは明らかです。この現状を打開するためには、まず「道州国家」を実現して「地方主権」を確立することです。それによって現在の硬直した中央集権的官僚制度を破壊することなくして、日本の抱える多くの問題の解決はできないと思います。

日本の発展を阻害している「中央集権的官僚制度」を破壊するキィワードは「道州国家」と「地方主権」です。このブログでも引き続き、「道州国家」と「地方主権」の実現に向けてさらに論考を深めてゆくつもりです。今年も志を同じくする皆さんとの議論も活発に交換できることを期待しています。

正月早々、長々と政治や経済のことを論じてしまいましたが、せめて正月くらい、芸術の香気もほしいものです。

折に触れて開く西行の和歌、山家集などはいつ詠んでも味わい深いです。そのいくつかを詠んでみます。せめて西行の足の踏む砂粒ぐらいの歌でも自前で詠じることができればよいのですが。

716     わがやどは    山のあなたに    あるものを
            なにに憂き世を    知らぬ心ぞ

719     思ひ出づる  過ぎにし方を  はづかしみ   
            あるにもの憂き    この世なりけり

1227    かかる世に    かげも変わらず    すむ月を
            見るわが身さえ    うらめしきかな

1261    折る人の    手には留まらで    梅のはな
            誰がうつり香に  ならんとすらむ

1514    ささがにの    糸に貫ぬく    露の玉を
            かけて飾れる    世にこそありけれ

1544    友になりて    おなじ湊を    出舟の
            ゆくへも知らず    漕ぎ別れぬる

今年もみなさんまた良いお年でありますよう。

 

 


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