キャラバン サライ

夢は大空へ、努力は足元で、世界に目を向けながら足元から子供たちを見直していきたいと思っています。

旅先で読む本 『中国行きのスロウ・ボート』

2011年01月19日 | Weblog
旅先で本を読むことが好きだ。
それも、そのとき旅している場所とは関係のない、特に日本人作家の本を読むことが多い。
日本語を話すことが少ない環境で、もしかしたら朝からろくに人と会話すらしないような日には、つい、心地よくてきれいな日本語に触れていたいと、知らず知らずの間に思っているのだろうか。

今回の旅行で読んだのは、村上春樹の短編集『中国行きのスロウ・ボート』。
作者が初めて出した短編集だそうで、旅行前に映画『ノルウェイの森』を観た勢いで、買ってみた。

作者の本は何冊か読んでいるが、短編集は初めて。
でも、短い物語ならではの、自由にやりたいことをやれるというような、大好きな作者の文体がぞれぞれの短編で自由自在に変化している、そんなおもしろさがある。

特に気に入った短編は以下の4つ。

中国行きのスロウ・ボート
ニューヨーク炭鉱の悲劇
午後の最後の芝生

旅先にふさわしく、外国の名前が入っているものが二編。
確かに、作者の本は海外で読むのに、なぜだかいい気がする。