少し前に、ピアニストの辻井伸行さんが難関のコンクールで一位を
獲得した記事が、新聞やテレビで取り上げられていた。
この辻井さんが、小眼球による全盲と聞いて、師匠に聞いてみると、
やはり、師匠と同じだった。(師匠の右目は正常。)
では、どうやって鍵盤や楽譜を?
師匠「うーん。たいていのピアニストは、暗譜しているし、鍵盤も手が
覚えていると、思うよ。」
私 「楽譜は?」
師匠「見えていても、聞いて覚えた方が早いってひともいるからね。
それに、私程度のちょっと習ったくらいでも、アマチュアバンドを
していた時、楽譜がない楽曲は何度も聞いて覚えたり、採譜を
したりしてたから、音感とセンスと、それと根性があれば(笑)、
できるもんだよ。
逆に、目に頼って半分をカバーする方が、私には苦しい。
あとは、本人が、何を感じ、創造するか。
例えば、色彩感があふれている楽曲。荘厳なメロディー。
ポップだったり、土俗的だったり、軽やかに跳んでいたり。
それを感じられるかどうか、ってことだね。」
結局、どう感じるかは、自分次第だということだ。
そして、自分なりのやり方を創造していけば、なんとかなるものだ。
方法もそれぞれのやり方で、熱意を持って行うか。
そうだ、高尚な自分でいることに、熱意を持って取り組むこと。
やりたいことには自然と、力が入る。
この思いさえあれば、たいていのことは、なんとかなる。
このなんとかなることを体感していけば、次のレベルがはじまる。
新たな世界だ。
一所懸命は、故・政木先生のの言葉だが、これも、体感の賜物だ。
魂の導きに感謝。