アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

アズキの原種はノアズキか?

2024-09-15 17:00:00 | みんなの花図鑑
アズキ

アズキが畑に植えてあります。畑に植わってる様子は、ちょっと前に取り上げたダイズ(▼)によく似ています。

葉っぱはよく似た感じですが、花は大いに違います。
大豆の花は紫でした。




色も違いますが、アズキの花は 大豆のように左右対称ではありません。
ねじれているのです。




マメ科の花は蝶形花といって、3種類の花弁で構成されています。
上の画像で、一番後ろにあって一番大きい、像の耳のようなのが旗弁です。虫に花のありかを知らせるフラッグ(旗)の役目をしています。




その手前の花の中心に シベが出ていてそのシベを包んでいるのが 舟弁(または竜骨弁とも)で、舟弁の両側にあって虫が止まる足場の役目をしているのが翼弁です。
アズキではこの中心の舟弁が マイマイの殻のように旋回しているのです。(それに合わせて翼弁も丸くなっています)





ハギやフジなどその他の蝶形花では シベを包む舟弁がまっすぐなためシベが成熟すると虫が止まっただけで舟弁が開いてシベが露出して受粉しやすい体制を採ります。




アズキの花はそれらとは違い 舟弁を旋回させることで 中のシベまでの通路を長くとり、特定の大きさの虫だけがトンネルの中を通って奥の蜜にありつけるような構造をしているのでしょうか?











ノアズキ

それで、野にあって、アズキそっくりな花を咲かせるのが、このノアズキです。
やはり花の中心部が旋回しています。




それで、「ノアズキ」という名前を聞いて誰しも想像してしまうのが、このマメ科のつる性植物が、アズキの原種なのではないか?!
ということです。




ノアズキの鞘豆を見て これを栽培しようと思いついたに違いない!と。




ところが、実をいうと、アズキの原種は ノアズキではないのです。
ノアズキの花によく似ていて花を見ただけでは区別できないのですけど、ヤブツルアズキというやはりつる性植物があって、こちらが原種とされているんです。
ところが、我が岡崎平野では、あるのは ノアズキばかりで、ヤブツルアズキにはお目にかかれません。
(植物雑学事典さんの岡山平野でもやはり同様のようで ヤブツルアズキは見られないそうです)




それと・・・
アズキのところで想像したんですが、この舟弁が旋回している理由。旋回してシベまでの距離を長く執ることで特定の虫だけ入れるようにしていると想像しましたが、全くの誤解だったようです。藤の花やハギの花と同様、シベが舟弁の入り口まで伸びているではありませんか!
こうなると 旋回する理由が見つかりません(ToT)




ノアズキの葉はこのように菱形に近く、アズキの葉に似ています(クズの葉に似ているとも)。
ヤブツルアズキの葉は画像検索したところ アサガオなどの葉の形に似ています。

ただし、豆はノアズキのほうが扁平で枝豆風であるのに対し、ヤブツルアズキのほうはまるく細長くてアズキそっくりです。




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秋は夕暮れ。秋はヒガンバナ

2024-09-15 07:00:00 | みんなの花図鑑
春はあけぼの。
夏は夜。
秋は夕暮れ。

秋は
ヒガンバナ

日本では こういうのをヒガンバナとか 曼珠沙華と呼んでます。あまりリコリスとは呼びません。




でも、学名は Lycoris radiata
ということで「学名からリコリス・ラジアータとも呼ばれる。」(Wikipedia「ヒガンバナ」)




種小名の radiata は「放射状の」の意。
「真っ赤な6弁の花を放射状(輪状)に数個つけて咲く」(wiki)ところに由来してるのかな?




それとも 放射状に延びる長いシベを見てのことかな? (^^♪




場所は安城デンパークの鉄砲山(施設ができる前からあった田んぼの中の小山)というか岡。
その山を取り巻くお堀のヒガンバナです。




写真は2022年のコロナ療養明けの 9月上旬に撮ったものです。






リコリス

バックは パンパスグラス。




やはり 9月9日安城デンパークのグラスウォークにて撮影。




名前は リコリス 'フォーン (Phone) ' とありました。

「Phone」 というのは 電話のことでしょうか?




ネットを検索しますと リコリス 'フォーン ' は通販カタログにあって、
そこでは フォーン(fawn=子鹿) となってます。



通販カタログには
 変化する花色!
 Lycoris cv. 'Fawn'.
というのもあります。
三河の植物観察「リコリス(園芸種)」にも
 「 'Fawn'(フォーン) クリーム色にえんじ色を帯びる」
はありますが、’Phone’ はありません。






リコリス

ちょっと品種名が分かりません。
リコリス ’フォーン’ のそばにありました。




「リコリスはヒガンバナ科ヒガンバナ属の総称である。ヒガンバナ属は世界に約20種があり、観賞用に栽培されている。ヒガンバナ属の園芸種は多数あり、中でもヒガンバナ(赤色)、シロバナマンジュシャゲ(白色)、ショウキズイセン(黄色)、ナツズイセン(ピンク色)、キツネノカミソリ(橙色)などがよく栽培されている。ハイブリッドも多数作られ、これらを含めてリコリス(園芸種)と総称されている。」(三河の植物観察「リコリス(園芸種)」)





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