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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ニホンスイセン、白花スイセン - コロナ!

2023-02-01 17:48:10 | みんなの花図鑑
ニホンズイセン

ニホンスイセン(日本水仙)は「日本で通常の水仙と認識される花」です。つまりスイセンといったらニホンスイセンのことなのです。
名前に「ニホン(日本)」とありますが、日本が原産地ではありません。
原産地は地中海沿岸で、中国へ1300~1400年前(奈良時代~平安初期)に渡り、その後渡来したといわれています。




学名も Narcissus tazetta var. chinensis で、ナルキッススの 中国バージョンみたいな位置づけです。




ニホンズイセンがなぜ目に留まるかというと、この黄色いお椀のような副花冠をもっているのもひとつあると思います。
事実!スイセンの学名 Narcissus tazetta の種小名のtazettaは イタリア語で「小さなコーヒー茶碗」を意味し、この独特の副花冠の形から名づけられたということです !(^^)!





副花冠は英語で corona といいます。
corona(コロナ)は マンテマ(ナデシコ科)では花弁 (petal ペタル) の集合体である花冠 (corolla カローラ) が、
スイセンでは 雄しべ (雄ずいstamen) が変化して出来たものと言われてます。
そういえば、ツバキの雄しべは王冠のような形になってますが、あれがもっと進化すると 副花冠(コロナ)になるのかもしれませんね(←妄想です)
太陽のコロナ
新型コロナウィルスイメージ






副花冠(くどいですが コロナ です)の中には (見かけ上)雄しべが3個、雌しべが1個あります。
↑ 実は雄しべは合計で6個ありますが、そのうち背の高いのが3個ということです。






白花スイセン

シロバナスイセンも、ニホンズイセン同様に、地中海沿岸から中国経由で日本に渡ってきました。
日本へは平安時代に渡来したと言われています。




先ほどスイセンの副花冠 corona(コロナ)が雄しべから変化したものと考えられていると言いましたが、スイセン(日本水仙のこと)のときは 黄色いおしべが黄色いコロナに変わったと単純に納得してましたが、このシロバナスイセンのばあいは いささか雄しべ変化説に違和感を覚えます。




だって黄色いおしべが 白いコロナにどう変わるの?!って思いたくなるじゃありませんか (´∀`)





学名は Narcissus papyraceus
種小名の papyraceus は 「紙のような」の意。






八重スイセン

ニホンスイセンの八重咲きは雄しべの変化したものといわれてますが・・・




これまでの話の経緯からして、
おしべの一部が副花冠(コロナ)に変化して、それがまた 花弁(ペタル)に再変化したものではないか、と妄想しています (^^)/
八重の花弁を見ると 色が黄色から白へ漸次変化していってます。





八重のスイセンにはシベがないから結実不可ですが、もともと一重のスイセン(ニホンスイセン)自体 結実しないのだそうです。
じゃ何のために花を咲かせるの?ということになってきます。





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