京都市交通局は、20日の市バスのダイヤ改正に合わせ、観光客の増加で生じた混雑を緩和するため一部系統で経路を変更する。市中心部の「100円循環バス」は利用が伸びず、15日で運行を取りやめる。
同局が昨年実施した市バス運転手へのアンケートで、祇園周辺や金閣寺など混雑が特に顕著な四つのエリアが判明しており、今回のダイヤ改正に反映させた。
四条通と東大路通の混雑対策は、58号系統を梅小路公園と四条大宮、四条河原町、祇園などを結ぶ経路に変更する。土曜・休日のみ運行していた86号系統を平日にも走らせ、東大路通を運行する206号、207号系統の混雑緩和を図る。
また、堀川通や金閣寺付近の混雑緩和のため、12号、59号系統の立命館大学前-金閣寺道の経路を、春秋の観光シーズンのみ実施していた西大路通への経由変更を通年で行い、他の系統に乗客の分散を狙う。
運行を終了するのは三つの系統。四条河原町や烏丸御池を回る100円バスは2000年に運行を始めたが、赤字が続いていた。急行104号、京大快速も取りやめる。市交通局は「ルートが他と重複し、輸送力を他の路線の拡充に充てるため」としている。
また、増客や地域要望を踏まえ、太秦天神川駅前やJR桂川駅前を走る70号系統は1日4便増やす。北区の柊野地域を走る特37号系統は停留所を4カ所新設して延伸する。
民間事業者との連携も進め、4月1日から市交通局が発売するバスのICOCA定期券で新たにJRバスも乗車できるようになる。
京都新聞