華麗な色彩と繊細な筆づかいで知られる、江戸時代の絵師、伊藤若冲の絵を京都伝統の西陣織で再現した掛け軸などの展示会が久留米市で開かれています。
この展示会は、西陣織の魅力を伝えようと、京都の職人たちでつくる実行委員会が各地で開いています。
会場の久留米市の石橋文化会館には、江戸中期に活躍した絵師、伊藤若冲の絵を西陣織で再現した掛け軸や額装など60点が展示されています。
このうち代表作の1つ、「鳥獣花木図」は、髪の毛の半分ほどの太さの15色の絹糸を、縦糸およそ2万本、横糸2700本を使って、若冲の華麗な色彩や繊細な筆づかいを再現しています。
また今回は、国宝の「源氏物語絵巻」を再現した作品も合わせて展示しています。
佐賀県から訪れた女性は、「すばらしいですね。絵と見間違いそうです」と話していました。
展示会の実行委員会の吉田秀高さんは、「伊藤若冲の緻密さを西陣織でいかに表現したかというところを多くの人たちに見てほしい」と話していました。
この展示会は入場は無料で、12月1日まで開かれています。