６日午前、東京都内を走行中の東北新幹線で車両の連結部分が外れました。
去年９月にも連結部分が外れていて、ＪＲ東日本が去年のトラブルとの関連も含め原因を調べています。
この影響で東北・秋田・山形・上越・北陸の各新幹線が運転できなくなっていましたが、いずれも全線で午後２時半ごろに再開しました。
ＪＲ東日本によりますと、６日午前１１時半ごろ、東京都内の上野・大宮間を走行していた東北新幹線下りの「はやぶさ」と「こまち」の連結部分が外れて在来線の西日暮里駅付近の線路上で停車したということです。
突然、自動的にブレーキが作動して停車し、車両を確認したところ連結部分が外れているのがわかったということです。
この列車は東京駅を午前１１時２０分に出発した「はやぶさ２１号」と「こまち２１号」で、「はやぶさ」は新青森行きの１０両編成、「こまち」は秋田行きの７両編成です。
「はやぶさ」の車両はＪＲ北海道が所有する「Ｈ５系」、「こまち」はＪＲ東日本が所有する「Ｅ６系」です。
車両には乗客あわせて６４２人が乗っていて、けがをした人はいないということです。
東北新幹線では去年９月にも宮城県内を走行中に「はやぶさ」と「こまち」の連結部分が外れていて、ＪＲ東日本が去年のトラブルとの関連も含め原因を調べています。
この影響で東北・秋田・山形・上越・北陸の各新幹線が運転できなくなっていましたが、いずれも全線で午後２時半ごろに再開しました。
また、今回のトラブルについて、国の運輸安全委員会は重大な事故につながるおそれがあった重大インシデントとして調査官３人を指名し、詳しい原因を調べると発表しました。
運輸安全委員会は東北新幹線で車両の連結部分が外れる事象が２回続けて起き、特に異例と認められるとしています。
【専門家“２回も同じことが起きたのは考えられないこと”】
鉄道工学が専門の日本大学の綱島均特任教授は、「去年９月にも走行中の新幹線の連結が外れるということが起きていて、２回も同じことが起きたのは考えられないことで、大きな問題だ。ほかの新幹線にも影響が出かねないので、今回の問題が前回と同じように誤って信号が出力されて分離に至ったのか、あるいは物理的な問題なのか、早急な原因の究明が必要だ」と話しています。
そのうえで、「前回の問題を受けて、暫定的な対策は終了しているはずで、前回と同じような原因だった場合は対策が有効だったのかということも問われることになる」と指摘しています。
【ＪＲの西日暮里駅そばの線路上で「こまち」と「はやぶさ」の連結外れ 離れた場所に止まる】
ＮＨＫのヘリコプターから６日午後０時２０分ごろに撮影された映像です。
ＪＲの西日暮里駅そばの線路上で、赤色の「こまち」と緑色の「はやぶさ」の連結が外れ、離れた場所に止まっているのが確認できます。
