「シンスケ」は地下鉄千代田線の湯島駅から湯島天神方向に向かってすぐ左側にある、いなせな居酒屋。
ご主人の渋い着物の着こなしとテキパキとした客捌きが店内全体の空気を引き締め、これぞ江戸の居酒屋さんだと感心させられます。
東大出身の友人によれば、「シンスケ」は、ちょっと敷居の高い大人のお店という、学生には憧れの存在だったそうです。
このお店では、やはり日本酒です。
ご主人が自らお燗番をされていて、絶妙の温度に仕上げてくれます。
肴では、鰯の岩石揚げ(つみれ揚げ)が名物です。美味い塩辛も何種類かあります。
でも、遅く行くと既に売り切れでガックリくる時もありますから、岩石揚げを食べたい時は、お早めに。
このお店の特徴は、カウンター席はもちろん、テーブル席も全てカウンター内のご主人に顔を向けて座るような造りになっていること。
その影響もあるのでしょうが、あまり長居せずに席を立つお客さんが少なくありません。
したがって、並んで待たされても、意外に早く席に着くことができますから、満席でもあっさり諦めないように。
ところで、千代田線の湯島駅は、銀座線・上野広小路駅とJR御徒町駅から徒歩5分ぐらいの距離にあります。
メタボを気にしなければならない年齢の私のような人間が、「シンスケ」で一杯ひっかけてから御徒町駅方面に歩いていくと、非常に危ない状況に自らを陥れてしまいます。
というのは、JR御徒町駅周辺は都内でも有数の、老舗の洋食屋さんの集積地だからです。
クリームコロッケやハヤシライスの美味い「洋食さくらい」、タンシチューの名店「本家ぽん多」、とんかつの「蓬莱屋」と「双葉」。
普段は揚げ物系を食べないように節制しているのですが、一杯ひっかけて気持ちが大きくなると、「たまにはトンカツでも食べるか」と仲間の一人が言い出すと、もう止らなくなってしまいます。
なお、どの洋食屋さんも土日に営業しているところが、デパートを中心に形成された商業地という歴史を持つ御徒町らしいところ。
メタボを心配される方は、決して脇目を振らず、一目散に湯島から御徒町の改札口まで辿り着くことをお勧めします。