「LAST RACE・・・」と聞こえちゃったよ～

昨日のF-1は、レース以外に、もう一つの注目があった。
もちろん、散々話題になってた、「シューマッハ選手の去就問題」だ。
彼の優勝後の記者会見の冒頭を見て、ハッと思い、TVに近づいて正座して見てた。
だって、いつもの彼は、質問者を見てコメントするはずなのに、今日に限って、明らかにカメラの向こう側の我々に視線を向けて喋っていたから・・・
英語が分からないなりにも、彼の口から出た、「LAST RACE」という単語が聞き取れた瞬間、覚悟していたはずの俺だったのに、ちょっと涙が出てしまった。
　俺は特段、彼のファンという訳ではないし、彼のF-1での生き方も好きという訳じゃない。
だけど、そんな事を度外視して、なんだかんだ言っても、この約12年間(という年数は勝手に思ってます)は、彼=F1、F1=彼だったのは、間違いの無い事実だったと思う。
そんな象徴的な彼、そして数々の記録を塗り替えていった彼がいなくなるのは、かなり寂しいよね。
　難しいスパ(ベルギーGP)で予選7位という驚異的なデビュータイムを記録した彼。初優勝もここスパでしたよね
　冷静なレース運びから、当時古館アナに「F1ターミネーター」などと言われてしまった彼。
　'94サンマリノGP。セナの激突死を一番近くで見届けた彼。そのセナにＰＰ回数で並んだ際に、人目もはばからず号泣した彼
　F-3マカオからしのぎを削った、最高のライバル、ハッキネンとの数々のフェアな名勝負。逆に故意の接触とみなされ、全ポイントを剥奪されてしまったビルヌーヴ選手との'97の戦い
　まだまだ色々あるよね。個人的には、F-1以外にも、Sauberメルセデスで鈴鹿を疾走した姿は生で見たし、'91には、スポット参戦にも関わらず日本のF3000で２位でしたもんね

でも、よくよく考えてみると、5体満足(一時骨折しましたが)で、かつ引退の年も勝てるマシンに乗ってて、かつチャンピオンシップに手が届くところまで戦えていて、フェラーリの地元モンツァで引退発表なんて、格好良すぎてずるいよね。
　マシンに乗るのが本当に好きそうだったし、９０回も優勝しても、いつもいつも表彰台で子供のようにジャンプして喜んでいる彼だから、まだまだ続けて行きたい気分もあるんだろうなあ。ただ、そんな彼が自分で決断したことなんだから、Ｆ－１ファンは尊重しなきゃね
残る３戦、好きなように「自分の走り」をしてくださいね　最後の鈴鹿を生で見れないのは、本当に本当に残念ですが、ＴＶの前で焼き付けます
頑張れシューミー

第１５戦 イタリアＧＰ・決勝

　さてさて、シューマッハ選手の件については、語ると長くなるので、とりあえずレースを振り返りましょう
　今回はバトルは少なかったですが、戦略がいろいろとあって面白かったです。
　まずはアグリ勢。左近選手はまたまたまた残念でした。同じトラブルでピットスタートした琢磨選手もトラブルあり、給油口全開で走ってましたね。信頼性に足をすくわれて、まだまだSA06のポテンシャルを発揮できてないのが歯痒いです。鈴鹿まで間に合うのかしら。
トゥルーリ選手、そして、フィジケラ選手と、地元イタリア人二人がポイントGET、おめでとうございます。
　アロンソ選手。今回はかなり辛いレースでした。というか、予選のペナルティは可哀想過ぎます。あれでペナルティは絶対おかしいです。
昔のF1によくあった黒い部分が見え隠れしてて、気分が良いものではないです。
しかし、3位にあがるまでの彼の走りは素晴らしい かなり痛いエンジンブローでしたが・・・
　そしてBMW勢、とくにクビサ選手は脱帽ものです。デビュー3戦目での初表彰台。レース運びも、他車とのパトルも、新人と思えない落ち着いたものでした。テストでトップタイムを連発している19才・ヴェッテル選手といい、BMWの今後に注目です。
そしてシューマッハ選手。周囲の雑音、ふりかかるプレッシャーを払っての優勝、見事です。
今回はミスもなく、久々の「完璧な」レースでしたね。これでアロンソ選手と2ポイント差。最近のブリジストンタイヤの好調ぶりからしても、かなり有利になってきました。
ただ、次の中国GPは、あまりゲンの良くないサーキットなんで、ここをどう乗り切るかが注目です

シーズン終盤で、こんな僅差のチャンピオンシップを見るのは、かなり久々で、とっても興奮しています。
残るは中国、鈴鹿、ブラジルの3戦です。
自らの引退を更に輝かせるかシューマッハ選手。逆に、ポイントも追い詰められ、しかも世界が「シュー引退」という応援ムードになっている雰囲気そんな逆境を覆せるかアロンソ選手。
次は9末、もう待ちきれないよ～