花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

1回で2度美味しい

2019年09月11日 | 研究
スウェーデンで開催される青少年水大賞。
今年も夏のストックホルムで行われ、無事帰国されたようです。
先日、日本の事務局からこのようなパンフレットをいただきました。
これは今年の大会出場者のサマリーが載っているものですが
昨年の大会の様子も紹介されています。
よく見ると懐かしい顔がところどころにあるではありませんか。
インタビューも載っているようなので
彼らがいったい何を話していたのか探りたいと思います。
また嬉しいことにパンフレットなどは複数送ってくださったので
さっそく彼らの元へ届けたいと思います。
昨年の様子が翌年印刷物になって配られる。
どうやらこの大会は1回で2度美味しいようです。
さて、今年になっていろいろなところから
発表の依頼や表彰の推薦などが来ています。
いずれも長年の環境問題への取り組みを評価していただいたものですが
校外の方が彼らの活動を知ったのは
間違いなく昨年の世界準グランプリ。
依頼に応えて、昨年の大きな成果も含めて発表しているのですが
どうも当事者がそこにいないため、ちょっと気がひけてしまいます。
でも大丈夫。フローラは結成時から先輩の成功は後輩が引き継ぐルールがあります。
白いりんご、サクラソウ、バイオエンジン、そして雪国向きLED信号機。
みんな当事者が卒業してから評価されています。
そんなことでお互い様と割り切って、
先輩に感謝しながら、ありがたく栄誉に受ける後輩たちです。





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なんて野郎だ

2019年09月11日 | 学校
ギボウシの花が咲いています。
日陰でも栽培できることからシェードガーデン(日陰の庭)に最適な植物です。
またギボウシのある種類はウルイという名の山菜としても有名です。
しかし今回注目したのは食材ではなく受粉の話。
この夏、2種類のハチが来ているのを見かけました。
夏の初めにやってきたのはマルハナバチ。
ミツバチより大きいのですが背中にオレンジ色の毛が
フサフサとあり、まるで「くまのプーさん」。
お腹にも黄色のラインがあり、とても愛嬌があります。
かつてフローラが保全活動していたサクラソウのポリネーター(送粉者)でもあります。
確かにこのギボウシの花もサクラソウのようにラッパのような形をしています。
体ごと花の中に潜り込み、花粉だらけになって蜜を吸う姿は
舌の長いマルハナバチならではのもの。しっかり受粉してくれたと思います。
ところが盛夏になると今度はクマバチがやってきました。
こちらもオレンジ色の毛が生えていますが、お腹が真っ黒。
クマンバチともいわれる大型種で羽音が大きいのですぐわかります。
このクマバチは花の中に入らず、つけねに止まります。
実はなんとそこに穴を開けて横から蜜を吸っているのです。
これは「盗蜜」という行為で、これをされると
植物は受粉という恩恵を得ることなく蜜をただ飲みされてしまいます。
とんでもない野郎ですが、植物の世界ではよくあること。
がくなどでがっちり防御しないのは少々盗まれてもいいから、
たくさん送粉者を呼びたいからだと考えられています。
晩秋には結実。どんな種子なのか楽しみです。
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