先週、2泊3日で屋久島に行ってきました。そのときの出来事を書き留めたいと思います。一言で言えば、「海も!山も!川も楽しめる!温泉もある!」とよりどりみどりの楽しみがある場所でした。また行きたいです。
1日目―移動日・鹿児島はいいところ
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(左・鹿児島と屋久島をつなぐ高速船/右・船から見えた夕日)
旅行の申込みが遅かったためか行きも帰りも待ち時間が長い今回の行程。それが幸いして途中の街もゆったりと見ることができました。お昼に鹿児島空港着、バスで鹿児島市内へ移動。鹿児島駅に観覧車がついているのに驚きました。鹿児島空港と鹿児島市内は結構距離があるのに、自動車でのアクセスしかできないみたいで、鉄道も通ったらいいのにな、なんて思いました。
屋久島行の高速船の発着所を確認して、鹿児島市内を散策。港のそばにドルフィンポートというショップが集まった場所があり、水場あり、景色よし、食べ物ありでいいところでした。若い人はここで桜島を眺めながらデートをして、家庭をもった後は子どもを水場で遊ばせるのでしょう。いいですね。ここで遅めの昼食をとりました。
その後中心街へ。途中で氷屋さんのカキ氷に行列ができていて、見慣れない光景に驚きました。路面電車が走り、道は広く、アーケードあり、様々なお店があるなど、半日かけてもいいくらい見る場所がたくさんありました。行きの空港で帽子を忘れてしまったので帽子屋さんで帽子を買いました。キャップばかり持っているのでハットにしてみましたが、帰って写真を見せたらキャップのほうが格好よかったと評判悪し。ハットはだめみたいです。
夕方前に高速船に乗りました。乗り心地はとてもよく、高速バスに乗っているかのようです。天気がよく波が立ってもいないという条件にも恵まれたのでしょう。途中種子島にも寄港し、窓越しに種子島の風景も見ることができました。屋久島に到着したときは日が落ちかけていました。全体的に天気はよかったけれど、島に着いてからはきれいな夕日・夕焼けを見ることはできませんでした。船から撮ったものはナイスタイミングでした。遠くに小さな漁船が見えて綺麗な光景でした。
宿は港から歩いてすぐの場所で、食事も設備もとても充実していていいところでした。この日の夕食はトビウオの姿焼きとさつま揚げがとても美味しかったです。思わずビールも注文。夜は、おみやげ屋さんが22時まで開いていて、利用しやすかったです。ここでなんとなく買ったSOYJOYが翌日非常に役に立ちました。近くにパチンコもあり、島の人たちの生活も感じることができました。
翌日は4時にガイドさんが迎えに来るということで早めに寝ることにしたのですが、何故か眠れません。大事なときに眠れないというのは私の人生上失敗の種として幾たびも降りかかっていて、思い出して携帯からネガティブなツイートをしたりもしていました。結局ほとんど眠れないまま時間になり、支度をすることになりました。
2日目―縄文杉登山・疲れた~
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(左・縄文杉/右・トロッコ道に出てきたシカ)
さて、眠れず不安のうちに始まったメインイベント、縄文杉登山です。ガイドさんの車に乗り込み、他の宿から同行者を拾っていきます。今回のグループは催行上最大人数の7人で、男性は自分たちだけ、みんな登山経験は少ないという感じでした。車内では助手席に乗っていたのですが、夜が明けておらず暗いということもあり、車のスピードが怖いという感覚の中、バス停までたどり着きました。
バス停で宿から出された朝食用の弁当をたべます。待ってる中で太陽が昇ってきました(ついぴく)。バスには30分程度乗っているのですが、このうちに太陽はすっかり上がり、窓から海と種子島が綺麗に見えました。バスは背もたれにビニールが被せてあり、行きはこの理由がわからなかったのですが(早朝で準備が間に合わなかった!?なんて話していました)、帰りにわかりました。汗だくのシャツで乗り込むことになるからです!
さて、荒川登山口からスタートです。縄文杉までの道は、大別して3つに分かれます。(1)木道のないトロッコ道、(2)木道のあるトロッコ道、(3)山道です。このうち最も歩きやすいのは(2)で、シカがいる右の写真に写っている部分がそうです。ここは傾斜も厳しくなく、ハイキングのように歩くことができます。最初の(1)木道のないトロッコ道は、枕木が一定の間隔でない、砂利と枕木の段差がけっこうある、といった点で歩きにくいです。また、片側が崖だったり、手すりのない橋がかかっていたりと高いところが苦手な方にはちょっと辛い感じです。ここで早くもトレッキングシューズの有難さを実感。少々変な場所を歩いてもガシッと進むことができます。
途中で見た安房川の上流部分では、大きな岩がゴロゴロ転がっており、自然の大きさを感じさせられます。また、(1)と(2)の境目のところで「小学校跡」というものがあり、ここに昔集落があったことが解説されています。こんな山奥に定住している人が!と驚きました。しかし帰りでは、ああやっと小学校跡に着いたーこんな麓に近いところにあったのね!なんて逆の感想になります。道中はシカが何度も出てきます。シカは人間を全く警戒せず、黙々と食べ物を探しています。
トロッコ道が奥深くまで通っていることからもわかりますが、屋久島は「手付かずの自然」というより、人間の営みも自然の一部として育まれてきたところだと認識させられます。もっとも、話によると昔は共生というよりバシバシ切り開いていた感じらしいです。現在残っている有名な杉は、形が木材向きでないということで伐られるのを免れたものだそうです。実際、縄文杉の近くまで行っても、むかし人間が切った後の切り株を見ることができます。
ガイドさんからは、植物や動物についての知識、屋久島の成り立ちや歴史、もののけ姫の題材となった木、山歩きのコツなどたくさんのためになる話を道すがらきくことができました。また、途中でグループの一人のシューズのソールが外れてしまったときも適切な対処をされていました。ガイドさんをペースメーカーにして歩くと疲れにくいし頑張れる、というのもあります。特に初めての方はガイドさんをつけることをお勧めします。旅行会社で申込むときのオプションで12000円前後でつけることができます。
ガイドさんの話で怖かったのは、ところどころ幹に打ってあるクギのことです。これは海外の環境保護団体の人が打ち込んでいくものらしく、仮にこの木を伐ることになったとき、チェーンソーがクギを跳ね飛ばして人に刺さる恐れがあり、それを怖がらせて木を伐らせないようにする、ということでした。木を伐る必要性というのは風雨で倒れかけになって登山者に危ないとか、色々な事情があるもので、それで人に危害をもたらしかねないことをするのはどうなんだろうと疑問に思いました。
さて、(1)(2)で距離でみると大部分を消化することができるのですが、最後の(3)山道は大変です。岩と木の根の組み合わせ、木の根は滑るので注意しながら、慎重に歩を進めていきます。それでもところどころ木の階段など歩きやすくする設備が用意されています。登山経験が豊富な人にとってはラクなコースなのでしょう。ガイドさんからは中高年のペース、それで汗だくというのはおかしい、みたいなことを言われてしまいました。
幹が冷たいヒメシャラの木を触ったりしながら歩を進めます。途中にウィルソン株(中が空洞になっており入ることができる)、大王杉、夫婦杉(ふたつの杉がつながっている)などの名所を巡ります。ちょうど正午に縄文杉に到着!ここではなんと携帯電話の電波が入ります。せっかくなので写メールをしたりしました。縄文杉は展望台から眺めるというかたちで鑑賞します。昔は直接触ることもできたそうですが、根が踏み荒らされてしまうので禁止になったそうです。
帰りはここまで来た道をそのまま戻ります。行っている途中これを引き返すのか…と気が重くなっていましたが、その通り大変でした。帰りは基本的に下りなので、ヒザに負担がかかります。途中からヒザが笑う状態となりました。足の裏もけっこう疲れてきている、ここでまだ頑張れる、腕を使っていくことにしました。木の幹や岩に手をかけ支点をつくり、体重を分散させて降りていきます。そうして何とかトロッコ道へと戻ってきました。
ここから先は木道でなだらかな下り、腕の振りを使って歩いていきました。登山用のリュックで姿勢がまっすぐとなり、足以外の部分は疲れなかったのがよかったです。それでも足の裏が限界となり、辛い思いをしながら下って行きました。最後(1)木道のないトロッコ道は大丈夫かと思っていたところ、道の質がかわったことで足の負担のかかる部分が変わり、かえって楽に歩くことができました。このように道の様子が変わるコースでは、それぞれに合う歩き方をすることで負担のかかる部分を分散させ疲れを軽減することができるのだと感じました。
そんなこんなで無事登山口に戻り、バスに乗って帰って行きました。登山成功の証明書をもらうことができます。一番ダメージが来るのがヒザで、宿の階段の上り下りもつらい感じになりました。今回は持参したものがどれも役に立ち、おおよいチョイスをした!と思うことが何度かありました。飲み物としてスポーツドリンクとは別にコーヒーを持っていったこと(胃腸の調子がよくなる・気分がダレてきたとき気付けになる)、SOYJOY(空腹を適度に満たす)、トレッキング用のリュック・シューズ・ソックス(普通のものとは機能的に全然違います)、ウエストポーチ(カメラの出し入れに最適)といった感じです。
この日は昨晩寝ていなかったこともあり、疲れもあり、スッと眠ることができました。翌日は7時おき、これは大丈夫でしょう。
3日目―リバーカヤック・帰路
湿布をたくさん貼って寝たためか(実に7枚!)、筋肉痛等はひどくなく、快調です。この日は安房川でリバーカヤックをしました。カヤックというのはカヌーとはちょっと違いボートの上に全身出して座る感じで漕ぐもので、全身が濡れます。濡れるためカメラが持参できず1枚も写真がありません。残念です。ともあれ、水着とライフジャケットをつけて、漕ぎ出します。漕ぎ方はすぐわかりましたが、なぜか右側に曲がりがちで、調整しながら進みました。
安房川は水が透き通っていて、底の方まで見通すことができます。「川は途中からいきなり深くなる」とよく言われることが、ボートの上から十分に観察することができました。途中でボートを停め、水の中に入るなど休憩したときは、ハゼなどの魚がいるのを見ることができました。このときは干潮時のようで、水位がどんどん低くなるのを感じました。注意するのは岩の上に座礁してしまうことです。大人ならば足で岩を蹴って自力で脱出できますが、一緒のグループだった小学生の子は周りから助けられていました。
途中の松峰大橋を臨むところは絶景です。川を上りボートが進めなくなるところで降り、しばらく休みます。別のグループでシュノーケリングをしていた方がウナギがいると言っていました。ガイドさんにコーヒーとお菓子を振舞われ、いい時間を過ごした後に戻ります。この頃は潮が戻ってくる感じがして、ボートに波が当たる感覚がありました。途中岸壁のそばまで漕いで行ったところ、フナムシがぶわわわわああああっといて面白かったです。
カヤックも終わり、あとは帰るだけです。余裕をもって予定を組んだ中、スムーズに行ったため、屋久島空港で長い待ちができました。空港の向かいに温泉があるということで昼食と温泉をそこで楽しみました。ここで困ったことに、カヤックで日焼けをしていることに気がつきます。ずっと同じ姿勢で、足に日焼け止めを塗るのを忘れたため、足の一部分だけヒリヒリすることになりました。この日焼けは今では落ち着いて、気にならなくなりました。
飛行機の時間が来て鹿児島まで飛びます。30分ほどで着きました。種子島や鹿児島の滝が見えたりして景色を楽しみました。さて、鹿児島空港で3時間以上の待ちがあります。市内に出るほどでもない、どうしようと空港の観光案内に尋ねると、徒歩で行ける場所を教えてくれました。ひとつは焼酎の製造を公開しているところ(リンク)、もうひとつは西郷さんの大きな銅像が建っている公園です。ここで焼酎の試飲をし、お土産をいくつか買いました。残りの時間は鹿児島空港にある足湯で休憩しました。足湯は「10分もすれば飽きるよ」なんて言ってたのですが、漬かってみるとああもっといたいという感じになり、結局30分以上漬かっていました。その後空港内で夕食をたべ、飛行機で帰ってきました。飛行機ではJALのCAの方がとても行き届いた気遣いをしてくれました。ありがとうございます。
そんなこんなで2泊3日の短い旅行は終わりました。
おわりに
今回は天気もよく予定が狂うことは一切ありませんでした。国内の旅はきっちりしていますね。それが実現されるための先人達の努力には感服・感謝しきりです。誰も威張ったりはしないけれど、確実に生きた証は残っています。自分もこうした人間社会の営みに加わりたいと思いました。
屋久島はまた行って見たいところがあるな、と思わせる場所です。まずは最低限、海中温泉、レンタカーで島を一周はやりたいです。トレッキングは白谷雲水峡から入って縄文杉に行くコースをとりたいです。他にも海を使ったこともやってみたいです。何年後か、必ず行きたいと思います。そうできるように、公私ともに充実できるよう頑張りたい、と思いを強くしました。
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1日目―移動日・鹿児島はいいところ
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(左・鹿児島と屋久島をつなぐ高速船/右・船から見えた夕日)
旅行の申込みが遅かったためか行きも帰りも待ち時間が長い今回の行程。それが幸いして途中の街もゆったりと見ることができました。お昼に鹿児島空港着、バスで鹿児島市内へ移動。鹿児島駅に観覧車がついているのに驚きました。鹿児島空港と鹿児島市内は結構距離があるのに、自動車でのアクセスしかできないみたいで、鉄道も通ったらいいのにな、なんて思いました。
屋久島行の高速船の発着所を確認して、鹿児島市内を散策。港のそばにドルフィンポートというショップが集まった場所があり、水場あり、景色よし、食べ物ありでいいところでした。若い人はここで桜島を眺めながらデートをして、家庭をもった後は子どもを水場で遊ばせるのでしょう。いいですね。ここで遅めの昼食をとりました。
その後中心街へ。途中で氷屋さんのカキ氷に行列ができていて、見慣れない光景に驚きました。路面電車が走り、道は広く、アーケードあり、様々なお店があるなど、半日かけてもいいくらい見る場所がたくさんありました。行きの空港で帽子を忘れてしまったので帽子屋さんで帽子を買いました。キャップばかり持っているのでハットにしてみましたが、帰って写真を見せたらキャップのほうが格好よかったと評判悪し。ハットはだめみたいです。
夕方前に高速船に乗りました。乗り心地はとてもよく、高速バスに乗っているかのようです。天気がよく波が立ってもいないという条件にも恵まれたのでしょう。途中種子島にも寄港し、窓越しに種子島の風景も見ることができました。屋久島に到着したときは日が落ちかけていました。全体的に天気はよかったけれど、島に着いてからはきれいな夕日・夕焼けを見ることはできませんでした。船から撮ったものはナイスタイミングでした。遠くに小さな漁船が見えて綺麗な光景でした。
宿は港から歩いてすぐの場所で、食事も設備もとても充実していていいところでした。この日の夕食はトビウオの姿焼きとさつま揚げがとても美味しかったです。思わずビールも注文。夜は、おみやげ屋さんが22時まで開いていて、利用しやすかったです。ここでなんとなく買ったSOYJOYが翌日非常に役に立ちました。近くにパチンコもあり、島の人たちの生活も感じることができました。
翌日は4時にガイドさんが迎えに来るということで早めに寝ることにしたのですが、何故か眠れません。大事なときに眠れないというのは私の人生上失敗の種として幾たびも降りかかっていて、思い出して携帯からネガティブなツイートをしたりもしていました。結局ほとんど眠れないまま時間になり、支度をすることになりました。
2日目―縄文杉登山・疲れた~
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(左・縄文杉/右・トロッコ道に出てきたシカ)
さて、眠れず不安のうちに始まったメインイベント、縄文杉登山です。ガイドさんの車に乗り込み、他の宿から同行者を拾っていきます。今回のグループは催行上最大人数の7人で、男性は自分たちだけ、みんな登山経験は少ないという感じでした。車内では助手席に乗っていたのですが、夜が明けておらず暗いということもあり、車のスピードが怖いという感覚の中、バス停までたどり着きました。
バス停で宿から出された朝食用の弁当をたべます。待ってる中で太陽が昇ってきました(ついぴく)。バスには30分程度乗っているのですが、このうちに太陽はすっかり上がり、窓から海と種子島が綺麗に見えました。バスは背もたれにビニールが被せてあり、行きはこの理由がわからなかったのですが(早朝で準備が間に合わなかった!?なんて話していました)、帰りにわかりました。汗だくのシャツで乗り込むことになるからです!
さて、荒川登山口からスタートです。縄文杉までの道は、大別して3つに分かれます。(1)木道のないトロッコ道、(2)木道のあるトロッコ道、(3)山道です。このうち最も歩きやすいのは(2)で、シカがいる右の写真に写っている部分がそうです。ここは傾斜も厳しくなく、ハイキングのように歩くことができます。最初の(1)木道のないトロッコ道は、枕木が一定の間隔でない、砂利と枕木の段差がけっこうある、といった点で歩きにくいです。また、片側が崖だったり、手すりのない橋がかかっていたりと高いところが苦手な方にはちょっと辛い感じです。ここで早くもトレッキングシューズの有難さを実感。少々変な場所を歩いてもガシッと進むことができます。
途中で見た安房川の上流部分では、大きな岩がゴロゴロ転がっており、自然の大きさを感じさせられます。また、(1)と(2)の境目のところで「小学校跡」というものがあり、ここに昔集落があったことが解説されています。こんな山奥に定住している人が!と驚きました。しかし帰りでは、ああやっと小学校跡に着いたーこんな麓に近いところにあったのね!なんて逆の感想になります。道中はシカが何度も出てきます。シカは人間を全く警戒せず、黙々と食べ物を探しています。
トロッコ道が奥深くまで通っていることからもわかりますが、屋久島は「手付かずの自然」というより、人間の営みも自然の一部として育まれてきたところだと認識させられます。もっとも、話によると昔は共生というよりバシバシ切り開いていた感じらしいです。現在残っている有名な杉は、形が木材向きでないということで伐られるのを免れたものだそうです。実際、縄文杉の近くまで行っても、むかし人間が切った後の切り株を見ることができます。
ガイドさんからは、植物や動物についての知識、屋久島の成り立ちや歴史、もののけ姫の題材となった木、山歩きのコツなどたくさんのためになる話を道すがらきくことができました。また、途中でグループの一人のシューズのソールが外れてしまったときも適切な対処をされていました。ガイドさんをペースメーカーにして歩くと疲れにくいし頑張れる、というのもあります。特に初めての方はガイドさんをつけることをお勧めします。旅行会社で申込むときのオプションで12000円前後でつけることができます。
ガイドさんの話で怖かったのは、ところどころ幹に打ってあるクギのことです。これは海外の環境保護団体の人が打ち込んでいくものらしく、仮にこの木を伐ることになったとき、チェーンソーがクギを跳ね飛ばして人に刺さる恐れがあり、それを怖がらせて木を伐らせないようにする、ということでした。木を伐る必要性というのは風雨で倒れかけになって登山者に危ないとか、色々な事情があるもので、それで人に危害をもたらしかねないことをするのはどうなんだろうと疑問に思いました。
さて、(1)(2)で距離でみると大部分を消化することができるのですが、最後の(3)山道は大変です。岩と木の根の組み合わせ、木の根は滑るので注意しながら、慎重に歩を進めていきます。それでもところどころ木の階段など歩きやすくする設備が用意されています。登山経験が豊富な人にとってはラクなコースなのでしょう。ガイドさんからは中高年のペース、それで汗だくというのはおかしい、みたいなことを言われてしまいました。
幹が冷たいヒメシャラの木を触ったりしながら歩を進めます。途中にウィルソン株(中が空洞になっており入ることができる)、大王杉、夫婦杉(ふたつの杉がつながっている)などの名所を巡ります。ちょうど正午に縄文杉に到着!ここではなんと携帯電話の電波が入ります。せっかくなので写メールをしたりしました。縄文杉は展望台から眺めるというかたちで鑑賞します。昔は直接触ることもできたそうですが、根が踏み荒らされてしまうので禁止になったそうです。
帰りはここまで来た道をそのまま戻ります。行っている途中これを引き返すのか…と気が重くなっていましたが、その通り大変でした。帰りは基本的に下りなので、ヒザに負担がかかります。途中からヒザが笑う状態となりました。足の裏もけっこう疲れてきている、ここでまだ頑張れる、腕を使っていくことにしました。木の幹や岩に手をかけ支点をつくり、体重を分散させて降りていきます。そうして何とかトロッコ道へと戻ってきました。
ここから先は木道でなだらかな下り、腕の振りを使って歩いていきました。登山用のリュックで姿勢がまっすぐとなり、足以外の部分は疲れなかったのがよかったです。それでも足の裏が限界となり、辛い思いをしながら下って行きました。最後(1)木道のないトロッコ道は大丈夫かと思っていたところ、道の質がかわったことで足の負担のかかる部分が変わり、かえって楽に歩くことができました。このように道の様子が変わるコースでは、それぞれに合う歩き方をすることで負担のかかる部分を分散させ疲れを軽減することができるのだと感じました。
そんなこんなで無事登山口に戻り、バスに乗って帰って行きました。登山成功の証明書をもらうことができます。一番ダメージが来るのがヒザで、宿の階段の上り下りもつらい感じになりました。今回は持参したものがどれも役に立ち、おおよいチョイスをした!と思うことが何度かありました。飲み物としてスポーツドリンクとは別にコーヒーを持っていったこと(胃腸の調子がよくなる・気分がダレてきたとき気付けになる)、SOYJOY(空腹を適度に満たす)、トレッキング用のリュック・シューズ・ソックス(普通のものとは機能的に全然違います)、ウエストポーチ(カメラの出し入れに最適)といった感じです。
この日は昨晩寝ていなかったこともあり、疲れもあり、スッと眠ることができました。翌日は7時おき、これは大丈夫でしょう。
3日目―リバーカヤック・帰路
湿布をたくさん貼って寝たためか(実に7枚!)、筋肉痛等はひどくなく、快調です。この日は安房川でリバーカヤックをしました。カヤックというのはカヌーとはちょっと違いボートの上に全身出して座る感じで漕ぐもので、全身が濡れます。濡れるためカメラが持参できず1枚も写真がありません。残念です。ともあれ、水着とライフジャケットをつけて、漕ぎ出します。漕ぎ方はすぐわかりましたが、なぜか右側に曲がりがちで、調整しながら進みました。
安房川は水が透き通っていて、底の方まで見通すことができます。「川は途中からいきなり深くなる」とよく言われることが、ボートの上から十分に観察することができました。途中でボートを停め、水の中に入るなど休憩したときは、ハゼなどの魚がいるのを見ることができました。このときは干潮時のようで、水位がどんどん低くなるのを感じました。注意するのは岩の上に座礁してしまうことです。大人ならば足で岩を蹴って自力で脱出できますが、一緒のグループだった小学生の子は周りから助けられていました。
途中の松峰大橋を臨むところは絶景です。川を上りボートが進めなくなるところで降り、しばらく休みます。別のグループでシュノーケリングをしていた方がウナギがいると言っていました。ガイドさんにコーヒーとお菓子を振舞われ、いい時間を過ごした後に戻ります。この頃は潮が戻ってくる感じがして、ボートに波が当たる感覚がありました。途中岸壁のそばまで漕いで行ったところ、フナムシがぶわわわわああああっといて面白かったです。
カヤックも終わり、あとは帰るだけです。余裕をもって予定を組んだ中、スムーズに行ったため、屋久島空港で長い待ちができました。空港の向かいに温泉があるということで昼食と温泉をそこで楽しみました。ここで困ったことに、カヤックで日焼けをしていることに気がつきます。ずっと同じ姿勢で、足に日焼け止めを塗るのを忘れたため、足の一部分だけヒリヒリすることになりました。この日焼けは今では落ち着いて、気にならなくなりました。
飛行機の時間が来て鹿児島まで飛びます。30分ほどで着きました。種子島や鹿児島の滝が見えたりして景色を楽しみました。さて、鹿児島空港で3時間以上の待ちがあります。市内に出るほどでもない、どうしようと空港の観光案内に尋ねると、徒歩で行ける場所を教えてくれました。ひとつは焼酎の製造を公開しているところ(リンク)、もうひとつは西郷さんの大きな銅像が建っている公園です。ここで焼酎の試飲をし、お土産をいくつか買いました。残りの時間は鹿児島空港にある足湯で休憩しました。足湯は「10分もすれば飽きるよ」なんて言ってたのですが、漬かってみるとああもっといたいという感じになり、結局30分以上漬かっていました。その後空港内で夕食をたべ、飛行機で帰ってきました。飛行機ではJALのCAの方がとても行き届いた気遣いをしてくれました。ありがとうございます。
そんなこんなで2泊3日の短い旅行は終わりました。
おわりに
今回は天気もよく予定が狂うことは一切ありませんでした。国内の旅はきっちりしていますね。それが実現されるための先人達の努力には感服・感謝しきりです。誰も威張ったりはしないけれど、確実に生きた証は残っています。自分もこうした人間社会の営みに加わりたいと思いました。
屋久島はまた行って見たいところがあるな、と思わせる場所です。まずは最低限、海中温泉、レンタカーで島を一周はやりたいです。トレッキングは白谷雲水峡から入って縄文杉に行くコースをとりたいです。他にも海を使ったこともやってみたいです。何年後か、必ず行きたいと思います。そうできるように、公私ともに充実できるよう頑張りたい、と思いを強くしました。
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