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カガリビバナ・3~開花

 サクラソウ科シクラメン属の「カガリビバナ(篝火花)」。地中海地方原産の多年草で一般的には「シクラメン(cyclamen)」と呼ばれている。日本には明治時代に伝わり品種改良によって多くの花色や八重咲きなどがある。花期は11〜12月で5枚の花弁は開花時に180度反転して花自体は下向きになっている。これは原産地では花期の冬に雨が多く花粉が流れ落ちるのを防いでいる。写真は"原種シクラメン”の「ヘデリフォリウム(hederifolium)」で品種改良されていない野生種のシクラメンになる。シクラメンの名前はギリシャ語のキクロス(kyklos)に由来し"旋回”や"螺旋”という意味になる。原種シクラメンは受粉すると花柄がクルクルとゼンマイのように巻く
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シモバシラ・8~果実2

 シソ科シモバシラ属の「シモバシラ(霜柱)」。関東地方~九州の山野に分布する多年草で9~10月に茎の上部の葉腋から総状花序を出し片側に白い花を多数咲かせる。真冬に枯れた茎に地中から押し上げられた水分が凍る様子を“霜柱”に喩えて名付けられている。果実は褐色の4分果で直径は2ミリほど。表面には網目模様がある。
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散歩道・30~長沼公園擁壁工事1

 都立長沼公園は京王線長沼駅から徒歩5分のところにあり昭和55年に開園した。面積は36万㎡を超え広い雑木林が残されている自然豊かな公園である。園内は多種の植物が生育しており野鳥や昆虫の宝庫でもある。展望台からは八王子市や日野市の市街地が見渡せ遠くには秩父の武甲山や西武ドームも見える。
 公園の西側には栃本尾根があるがそのすぐ隣は昭和時代に整備された日本邸宅団地がある。団地は公園の崖下からすぐ拡がっているが、最近その崖の補強工事が始まった。写真の上部は栃本尾根の遊歩道がある。遊歩道から見ると以前は急峻な崖に様々な雑木が生えていたがそれらが一旦全て伐採されて写真のような足場が組まれた。擁壁工事が完成すればコンクリートの升目が剝き出しになるのだろう。景観は極めて悪くなるが昨今のゲリラ豪雨などによる崖崩れ被害を想定すればこの工事は止むを得ない。
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ラッキョウ

 ネギ科(←ユリ科)ネギ属の「ラッキョウ(辣韭)」。ヒマラヤ地方原産の多年草で日本では東北地方~九州の山野に分布している。9~11月に半球形の散形花序を出し紫色の小花を咲かせる。ラッキョウの雄蕊の花糸と花糸の間に明瞭な歯芽があるが同属のヤマラッキョウには歯芽はほとんど目立たない。写真では雄蕊の基部にトゲのような歯芽が何本か見える。これは東京都薬用植物園のもの。
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ヤマラッキョウ

 ネギ科(←ユリ科)ネギ属の「ヤマラッキョウ(山辣韭)」。東北地方~九州の山野に分布する多年草で同属のラッキョウが常緑なのに対して本種は冬には地上部が枯れて無くなる。花期は9~11月で茎先に直径3~4センチの球状の散形花序を出し紫色の小花を多数咲かせる。同属のラッキョウと比べると草丈は低く花柄は短いが個体差があり明確な違いはわからない。雄蕊の花糸には不明瞭な歯芽があるがラッキョウほど明瞭ではない。
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虫・32~ウラナミシジミ

 シマカンギクの花で吸蜜している「ウラナミシジミ(裏波小灰蝶)」。シジミチョウ科ウラナミシジミ属の蝶で日本では秋に各地で見られる。体長は3センチほどで翅の表面は光沢のある青色に黒褐色の縁取りがある。写真はオスの個体で青色部分が広い。
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フユザンショウ・4~果実

 奥高尾“大平林道”に生えている「フユザンショウ(冬山椒)」。ミカン科サンショウ属の常緑小高木で関東地方以西の山地に分布している。同属のサンショウは落葉性だが本種は常緑で冬でも葉を落とさない。夏にこの林道を歩いた時にここにあるのを見つけたが、この日は果実が赤く熟していた。果実は直径5ミリほど。フユザンショウの葉や果実には芳香が無く食用にならない。できれば来春は花を見てみよう。
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マツカゼソウ・2~果実

 奥高尾“学習の歩道”に生えている「マツカゼソウ(松風草)」。ミカン科マツカゼソウ属の多年草で東北地方~九州の山地に分布している。8~10月に直径4~5ミリの白い花を咲かせた後、果実は柄の先に付き3~4分果になる。
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イヌブナ・11~イヌブナハボタンフシ

 高尾山“4号路”でキッコウハグマの開放花を探していると道端に奇妙な落ち葉があった。表面には直径4~5ミリの円盤状の物体が付いている。これは「イヌブナ(犬ぶな※)」の葉に付く“イヌブナハボタンフシ(犬ぶな葉ぼたん五倍子※)”でイヌブナボタンタマバエが作った虫えい(虫こぶ)。
 ※“ぶな”の漢字は木へんに無。
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ミヤマフユイチゴ・5~奥高尾

 奥高尾“学習の歩道”沿いで見掛けた「ミヤマフユイチゴ(深山冬苺)」の果実。バラ科キイチゴ属の常緑小低木で9~10月に直径1.5センチほどの花を咲かせ果実は11~1月に赤く熟す。果実は集合果で直径は1.5センチほど。小核果は8~9個でひとつの直径は6~7ミリ。同属のフユイチゴと生育環境は同じだが本種の葉先は鋭く尖るために区別されている。
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