岐阜の画廊 文錦堂

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新作入荷~守破離・高麗Ⅰ~

2013-05-31 08:13:59 | 工芸
皆さん、おはようございます。

今朝の岐阜は、久しぶりに青空が広がる快晴の朝を迎えています。 今日は、このブログを書き終えたら信楽へと出張してきます!!

では、今日も昨日に引き続き新たに入荷した新作をご紹介していきたいと思います。
今日ご紹介する作品は、昨年末に開催した文錦堂での個展でも大きな話題となった、内村 慎太郎さんの「高麗茶碗《Ⅰ》」2点です。

内村さんは、これまで李朝や古唐津を模範とした作品を制作されていましたが、昨年の秋頃から「高麗シリーズ」と銘打ち、様々な土を組み合わせることで出来る複雑な表情の作品を発表され始めました。

古陶磁を手本として作品を作る中で、いかに「守破離」を実現出来るかということを常に考え、数年前から構想を描き試行錯誤を繰り返されましたが、昨年の夏に大病を患ったのをきっかけに、「破」として、新境地となる「高麗シリーズ」の発表に踏み切られました。

注:守破離(しゅはり)とは、日本での茶道、武道、芸術等における師弟関係のあり方の一つです。
まずは師匠に言われたこと、型を「る」ところから修行が始まります。その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「る」。最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「れ」て自在になることが出来ることを意味します。

《Ⅰ》から《Ⅱ》《Ⅲ》へと、今後どのようにこの「高麗シリーズ」が展開されていくのか、ますます“注目”です・・・。



   内村 慎太郎 作 「高麗茶碗《Ⅰ》」 H 8.6×D11.6cm・・・・・(売約済



   内村 慎太郎 作 「高麗茶碗《Ⅰ》」 H 9.6×D12.0cm・・・・・¥157,500-

井戸や黒高麗など、20種類ぐらいの技法の素材を組み合わせる「高麗シリーズ」。 
育つということはもとより、高麗茶碗作陶によって培われた柔らかな風合いと貫入のコントラストにより、鑑賞性をも併せ持つ作風となっています。

内村 慎太郎 (うちむら しんたろう)

1975年、鹿児島県霧島山麓湧水町に生まれる 1995年、鹿児島工業高等専門学校卒業後、橋梁設計の仕事を始めるが、古陶に心惹かれ陶芸の道に入る 
2002年、唐津焼工房・雷山房として独立 2008年、福岡県糸島市に工房を移し、山居窯を開窯
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新作入荷~新境地・RAKU~

2013-05-30 09:01:22 | 工芸
皆さん、おはようございます!

今朝の岐阜は、雨は止んでいますが梅雨らしく曇り空に覆われた空模様となっています。

さて、この時期、作家の方々は梅雨に負けじと精力的に活動されており、各地で窯焚きラッシュです。
文錦堂にも続々と魅力的な新作が入荷中です!!そこで、今週は新たに入荷した新作の数々をご紹介していきたいと思います。
今日ご紹介する作品は、このブログでは“初登場”となる新里 明士さんの、帰国後に日本で製作された好対照な2つのお茶碗です。

新里さんといえば、先ず頭に思い浮かべるのが磁器に穴を開けて光を通す【光器】ですが、近年は「茶」を意識した【茶碗】も制作されています。
「日本を離れて根本を見直したかった」と、昨年7月までの約1年間に亘って、文化庁の制度を利用してアメリカ・ハーバード大学にて制作されてきました。
留学経験を生かし、どのように作品を展開していくのか、今後がますます楽しみです・・・。

釉薬の自由さなど、日本の楽茶碗とは異なった魅力を感じさせる「アメリカン・ラク」茶碗。 



   新里 明士 作 「ラク碗」 H 9.0×D11.6cm・・・・・(売約済

今まで以上に、抑制された造形のバランスを考えるようになったという、



   新里 明士 作 「黒碗」 H 9.5×D11.5cm・・・・・¥84,000-

新里 明士 (にいさと あきお)

1977年、千葉県に生まれる 2001年、多治見市陶磁器意匠研究所修了 2005年、ファエンツァ国際陶芸展新人賞 2009年、パラミタ陶芸大賞展大賞
2011年、文化庁海外芸術家派遣制度にてアメリカ・ハーバード大学にて Teaching 及び 滞在 2012年、7月帰国
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新作入荷~更なる可能性・漆紅釉~

2013-05-29 16:07:05 | 工芸
皆さん、お久しぶりです。

今日の岐阜は、朝からが降り続くあいにくの空模様となっています。 東海地方も、昨日から梅雨入りした模様だそうです。
しばらくの間は、スッキリしない天気が続きそうですね。

さて、先の「池田 省吾 陶人形展」の納品作業も、本日大物の作品を送り出し、ようやく出口の“光”が見えてきました。(ホッ)
ここ2週間に亘り続いた梱包作業でしたが、「陶人形」ということで梱包に細心の注意を払わなければならず、今回は思いのほか難航してしまいました。

ただ、ホッとするのも束の間、直ぐに「NEW Generation 2013展」の桐箱が届き始めるので、しばらくは忙しい日々が続きそうです・・・。

そんな中、昨日、養老の大谷 紀貴くんが窯出ししたばかりの作品を持って遊びに来てくれました!!
昨年、独自の「漆紅釉」による作品で初個展を成功させ、大ブレークを果たした大谷くんでしたが、念願だった東京での個展も開催が来年に決定するなど、今後の活躍がますます楽しみです。

今回は、刷毛目文様を組み合わせ、「漆紅釉」の更なる可能性を感じさせるぐい呑2点をご紹介致します。



   大谷 紀貴 作 「漆紅釉ぐい呑」 H 5.0×D 6.5cm・・・・・(売約済



   大谷 紀貴 作 「漆紅釉ぐい呑」 H 5.5×D 6.8cm・・・・・¥8,400-

鉄分を含んだ漆紅釉の上に黒の釉薬を重ねて焼成することで、黒の地に赤い斑紋を浮かび上がらせる「漆紅作品」
焼成温度や釉薬の配合などにより様々な景色を見せてくれます・・・。

大谷 紀貴 (おおたに のりたか)

1974年、岐阜県に生まれる 1995年、トライデントスクール・オブ・デザイン卒業 1998年、夢現窯にて焼き物を始める 2004年、独立 岐阜県養老町に工房を築く
2008年、ギャラリー・阿吽(静岡)にて初個展 2012年、第5回「現代茶陶展」入選 / 画廊 文錦堂(岐阜)にて「漆紅釉」による初個展
2013年、タイ・バンコク伊勢丹にて個展
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太田 梁先生の推奨酒!!

2013-05-24 16:42:14 | 日記
皆さん、お久しぶりです。

今日も暑いですね~。 岐阜も3日連続で30度を超す真夏日となっています・・・。(

さて、今週は先の「池田 省吾 陶人形展」の納品作業に作家巡りと、超ハードな日々を過ごしています。
今回の池田先生の作品は陶人形ということもあって、いつも以上に梱包に気を使わなくてはならず、納品が遅れ皆様にご迷惑をお掛け致しておりますが、全力で行っておりますので今しばしお待ち下さいますようお願い申し上げます。

今日も、納品作業の合間に先週末に無事終えた「NEW Genaration 2013展」への出展御礼と返品のため、瑞浪市の太田 梁さん宅と瀬戸市の深見 文紀さん宅をそれぞれ訪問してきました。

ということで、今日は酒豪?でもある太田 梁さん推奨の2つのお酒をご紹介致します。
2つのお酒共、太田さんの地元である瑞浪市のお酒ですが、とても美味しくて近年人気が高いそうですよ。 納品作業が、一段落したら楽しみたいと思います!!

 太田 梁 「黄瀬戸朝比奈手片口・黄瀬戸ぐい呑」

純米吟醸 「若 葉」・・・・・若葉株式会社 / 「小左衛門(こざえもん)」 純米吟醸20号・・・・・中島酒造

国道19号線沿いの「農家の庭先モール きなぁた瑞浪」にて販売しています!! 瑞浪市にお立ち寄りの際には是非、お土産に!!



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☆私の一押し作品《不思議な文様/戸叶 恵介 編》☆

2013-05-19 09:30:25 | 工芸
皆さん、こんにちは。

今朝の岐阜は、第3回「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン」が開催されるため、上空をヘリコプターがひっきりなしに飛び交っています。
昨今のマラソンブームを反映してか、年々開催規模が大きくなっていますが、今年は、さらに国際陸上競技連盟(IAAF)が2008年より定めた世界の主要ロードレースを格付けするラベリング制度において、ブロンズラベルを取得したということで開催前から大いに盛り上がっています。

さて、早いもので先週末から開催致しておりました「NEW Generation 2013展」も、本日無事に最終日を迎える運びとなりました。
出展作家の先生方が在廊してくれたお陰もあり、今展も県内外から多くのお客様にご来廊賜るなど、大変賑やかで活気のある展覧会となりました。
改めて、厚く厚く御礼申し上げます。

 最終日に在廊してくれた深見さん・太田さん・鈴木さん。

では、今週初めから続いた「私の一押し作品」。ラストを飾るのは、今出展作家最年少の戸叶 恵介さんの作品です。

戸叶さんは、昨年、多治見市陶磁器意匠研究所をご卒業され、現在は岐阜県多治見市にて陶芸活動を続ける新進気鋭の作家です。
陶芸家 青木 良太さんを中心に結成された若手陶芸家による組織IKEYAN☆にもご出品されるなど、今後の活躍が楽しみな若手作家の一人です!!

先ずは、ご購入されたお客様が夏のお茶会で建水として使用されたいという



   戸叶 恵介 作 「 器 」 H 9.8×D13.6cm・・・・・(売約済

藍色の呉須で描かれた雲図を連想させる不思議な文様は、驚くことに全て手書きで描かれています。



   戸叶 恵介 作 「 器」 H 7.5×D17.5cm・・・・・(売約済

暑くなるこれからの季節にピッタリな洒落た酒器揃。



   戸叶 恵介 作 「徳 利」 H15.0×D 7.4cm・・・・・¥15,750-

写真手前左から

   戸叶 恵介 作「ぐい呑」 H 4.4×D 6.3cm・・・・・(売約済

   戸叶 恵介 作「ぐい呑」 H 6.0×D 5.6cm・・・・・(売約済

戸叶 恵介 (とかの けいすけ)

1986年、群馬県生まれ 2010年、京都伝統工芸大学院卒業・多治見市陶磁器意匠研究所入所 2012年、多治見市陶磁器意匠研究所卒業・独立
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