岐阜の画廊 文錦堂

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今週末は、いよいよ「漆紅 大谷 紀貴 陶展」です!!

2012-10-31 17:09:29 | 工芸
皆さん、こんにちは。

今日の岐阜は、爽やかな秋晴れが広がる穏やかな1日でした。

さて、早いもので明日から11月です。
“芸術のということで各地で楽しみな個展や企画展など目白押しですが、文錦堂も今週末3日(土)から、いよいよ「漆紅 大谷 紀貴 陶展」【11月 3日(土)~11日()】を開催致します。

昨日、大谷くんと奥さんが窯出ししたばかりの出品作品を持ってきてくれました。

林屋 晴三氏(東京国立博物館名誉館員・菊池寛実記念智美術館館長)、鈴木 藏氏(重要無形文化財「志野」保持者)、榎本 徹氏(岐阜県現代陶芸美術館館長)による厳選な審査のもとで開催された「第5回現代茶陶展」での入選から7ヶ月。
“漆紅釉”による初の本格的な個展に向けて突っ走ってきたこともあり、精根尽き果てたかのような大谷くんでした・・・・・・。

心配していたその出来栄えは???というと、厳選に厳選を重ねてきたこともあり、まずまず一安心出来るものでした。(ホッ)



   「漆紅茶碗」 H8.4×D11.4cm ¥42,000-

 丸みを帯びた器形は、とても手取りが良く、茶も点て易い。

 “漆紅”と名付けられた釉肌に抹茶の緑が良く映えます。


 茶を飲み干したあとの見込み部分の景色も格別です。

「漆器が持つ温かみのある質感を陶器でも出したい。」との想いから苦心の末に生み出された大谷くん独自の“漆紅釉”
漆黒の器肌に焔の如く紅々と斑状に浮かび上がる漆紅釉が作り出す幽玄の美の世界を、是非ご高覧下さいますようご案内申し上げます。

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今日の活花。

2012-10-28 11:08:02 | 工芸
皆さん、こんにちは。

今日の岐阜は、秋晴れだった昨日とはうって変わり朝からあいにくの模様となりました・・・。

昨日は、紅葉に彩る岐阜県美術館へ今日まで開催中の「マルク・シャガールー愛をめぐる追想」を見に行ってきました。



今回の展覧会は、岐阜県美術館30周年記念ならびに岐阜放送開局50年記念として開催され、シャガール特有の図像世界が展開され始めた1930年代以降に力点を置き、日本初公開や国内外の優れた名品・素描・版画を含む約200点が展示されています。
「愛」について思いを馳せながら色彩豊かな独自の幻想世界を展開し、今なお多くのファンから愛され続けるシャガールワールドに迫った内容は、かなり見応えのある展示内容でビックリしました。(驚)

さて、今日は「今日の活花」と題して画廊内を彩る活花をご紹介致します。
母や花屋さんのご主人、そしてお客様方の温かなご指導のお陰もあって、最近、来廊者の方々から少しずつですがお褒めのお言葉を賜わるようになってきました・・・。(笑)

先ず、画廊入り口の床の間を飾る正宗 杜康 作 「備前耳付花入」には、



 秋を演出するべく、ススキと木苺の枝木を活け、アクセントとしてトルコ桔梗を加えてみました。

次に、谷本 洋 作 「伊賀蹲掛花入」には、



 真っ赤に彩る紅葉を。画廊内がパッと華やかになりました。

最後は、画廊奥を飾る澤 克典くんの「信楽割れ花入」に、



 黄色く彩るカンガルーポウと緑の紅葉の枝木を加えてみました。

最近、活花をするようになってから季節の移り変わりを敏感に感じるようになってきました。
まだまだ素人臭さが抜けませんが、今後も温かいご指導をよろしくお願い致します。

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雨漏り・・・。

2012-10-27 14:57:03 | 工芸
皆さん、こんにちは。

今日も岐阜は、秋晴れの気持ちの良い土曜日となっています。

さて、午前中、ご常連のお客様と酒器談議に花を咲かせたのですが、その中で陶器の世界でよく使われる「器が育つ」という言葉について盛り上がりました。

これは、愛陶家ならではの呼び方で、使い込むうちに陶磁器の器肌に染みが出たり、艶を帯びたり、土味が柔らかになったりすることを意味しています。

取分け酒器などは、長年の使用によって器全体に酒が染み込むことで、器肌もしっとりと艶やかになることから、古来より酒徒はこれを「とろとろになる」と表現し、使い込んだ酒器が見せる様々な変化を喜んだそうです。

こうした美意識は、侘び寂びの精神を重んじる茶の湯の世界によって形成されたものなのでしょうが、世界に例を見ない、日本人固有の美意識と言えるのでしょう・・・。

酒器談議の中で、ご常連のお客様が、「器が育つよりも先に自分の肝臓の方が育つわ」と笑われながらも、「器が育つという実感がない」と申されたので、これは「論より証拠」ということで、父が育てた粉引のぐい呑をご覧になって頂きました。



茨城県笠間の地で粉引一筋に作陶されている吉村 昌也先生の酒器。 すでにとろとろに育っていますが・・・、

 先ずは、真っ白な見込み。

 酒(今回は水を使用)を注ぐと・・・、

 パッ、パッと雨漏りの景色が所々現れてきました。

 まるで花が咲いたかのような淡く紫色に生じた「雨漏り」。

 しばらくすると、全体に広がりました。

ご常連のお客様もこれには驚かれていました。(笑)

古来より酒徒に人気が高く珍重される「粉引」
白化粧土を前面にズブ掛けし透明釉をかけただけの作風は、柔らかな土味が特徴で、使い込むたびにその白い釉肌に酒が染み込み、長い年月を経て雨が滲み出たような景色を生じさせます。酒徒は、これを「雨漏り」と呼び賞玩したそうです。



左から、村山 健太郎「粉引ぐい呑」 / 川上 清美「粉引ぐい呑」 / 矢野 直人「粉引ぐい呑」

これら3作品もどのように育つか楽しみです・・・。

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新作入荷!!

2012-10-26 14:56:06 | 工芸
皆さん、こんにちは。

今日の岐阜は、澄み渡る青空のもと爽やかな秋風が心地良い1日となりました。

昨日は、午前中ご常連のお客様が代休を取られたということでご来廊下さり、陶器談議に花を咲かせました。
大切な休日を文錦堂でお過ごし頂き、大変嬉しい限りです!!
昼からは、祖父の代にお世話になったお客様からのご依頼を受け、ご所蔵される美術品の評価鑑定にも行ってきました。
祖父の代から今もなお変わらぬご信頼を頂き、感謝・感謝です。

さて、今日は今春に多治見市陶磁器意匠研究所をご卒業され、現在、岐阜県多治見市で陶芸活動を続ける新進気鋭の作家 戸叶 恵介さんから新作が届きましたので、皆さんにご紹介致します。



 

戸叶 恵介 作 「ぐい呑」 H 4.0×D 5.9cm (売約済) 呉須で描かれた雲龍図を想わせる文様が見る者を惹きつけます。

 筆ならではの味を活かした繊細な絵付け。

 見込み部分。

 高台部分。

 まだまだ初々しい箱書き。

陶芸家 青木 良太さんを中心に結成された若手陶芸家による組織IKEYAN☆にもご出品されるなど、今後の活躍が楽しみな若手作家の一人です!!

戸叶 恵介/KEISUKE TOGANOU

1986 群馬県生まれ
2010 京都伝統工芸大学院卒業
2010 多治見市陶磁器意匠研究所
2012 多治見市陶磁器意匠研究所卒業
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秋の装い in 備前・・・。

2012-10-24 14:48:19 | 工芸
皆さん、こんにちは。

今日の岐阜は、澄み渡る青空が気持ち良い秋の1日となりました。
先ほど、滋賀県彦根市から酒器を集めているというお客様がご来廊され、コレクション談議で盛り上がるなど楽しい一時を共に過ごさせて頂きました。遠路岐阜までお越し下さり有難いことです。感謝・感謝です。

さて、昨日は早朝から降りしきる雨の中を岡山県備前市へと出張してきました。今回もAM5:30出発の強行軍です!!

快調に名神高速道路を抜け中国自動車道へ入ると・・・、一転して集中工事による大渋滞に捕まってしまいました。
這う這うの体で大渋滞から抜け出し、山陽自動車道へ入り一路備前ICへ、すると!?途中にまたあの建物が・・・、

 山陽姫路西IC付近の山頂に聳え立つ謎の洋風の城???

毎回、通るたびにメチャメチャ気になるのですが・・・。もし、ご存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さい!!

なんとか備前に辿り着いた頃には、降りしきっていた雨も止んでいました・・・。



雨に濡れた茅葺の屋根がなんともいえない風情を醸し出す金重 巖先生のお宅。前に立つと自然と襟を正してしまいます。

 昼からは長船・寒風方面へ。途中、所々煙突のある作家宅が。

と、その前に腹ごしらえということで、以前ご紹介したことがある牛窓マリーナ入り口にある「キッチンかいぞく」さんへ。



キッチンかいぞく・・・岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓4173 TEL (0869)34-4741 えびめしで有名な洋食屋さんです。

 今回、やっとありつけた名物料理のえびめしオムライス。

お腹も満たされたので、午後からも作家巡りです!!

 美しい田園風景が広がる長船の風景。癒されます・・・。

 たわわに実った柿。今年は、豊作だそうです!!

寒風・長船と巡り、最後は窯出しをされた中村 真先生のお宅を訪問する為、もう一度伊部のまちへ。

 伊勢崎 淳先生のお宅に見事に色づき始めた紅葉。

中村 真先生のお宅では、窯出しされた作品を前にして酒器談議に話が弾みました。
途中からは、お酒も入って真先生もますます上機嫌のご様子でした。(笑)

今回の備前出張では、魅力的な新作を仕入れることが出来、また新人作家の開拓など収穫の多い出張となりました!!!
コメント (2)
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