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「ブラック」塾業界7  進学塾と学習塾の違い

2016年01月05日 17時31分09秒 | 塾について
前回の続きで、「ブラック」塾業界のお話。


今までは、正社員として働いていた進学塾でのお話でした。
今回からは、その進学塾をやめて、バイトとして働いた学習塾、のお話です。

 
ひとえに、塾、と言っても、進学塾と学習塾では大きな違いがあり、生徒さんの傾向も違うのです。

進学塾の多くは、集団指導が中心で、受験を目的とした指導になります。そのため、ふだんの学校のテストに対する授業はしません。定期テスト対策をする進学塾もありますが、たいがいは、質疑応答を中心とし、1から10 まで手取り足取り教えてくれるわけではありません。
そして、入塾試験もあります。
目安としては、中学生なら、内申が、オール3以上の学力レベル、塾によっては、オール4以上になります。

そのため、塾講師としては、生徒さんは、ある程度、自分で学習する力はある、という前提で指導します。
宿題をしてこない子に対して、怒ったりはするものの、ほぼ自己責任として、それ以上のフォローをしないことが多いです。

また、地域密着型でなく、複数の学区から生徒さんが集まる形が多いので、保護者の方がある程度、収入があり、何かあるときは子供さんを送り迎えできる家族がいることを前提として、講座を設定してきますので、夏期講習や冬期講習では、莫大な数の講座を提示することもあります。テキスト代も膨大だったり。

テキストが多いのは、第一は、たくさん問題を解いて、学力を身につけてもらいたい、が目的ですが、もう一つ目的があります。

それは、入試後の「ズバリ的中!」を広告として出せるように、です。
あらゆる種類のテキストを生徒さんにやらせていれば、どこかは入試に出ますから。当の生徒さんは覚えてなくても、テキスト、という証拠はありますから。


…と、ここまで書くと、「進学塾ってあくどい!なんで、こんなところに、みんな、通うんだ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、「先生に必要以上に干渉されたくないタイプの子」や、「情報がほしいタイプの子」、「学校での自分を知らない生徒さんが多い塾のほうが落ち着くタイプの子」には、進学塾のほうがよいのです。

多くの進学塾は、大手企業なので、日本中やその地域中の入試情報を手に入れているため、やはり、進学塾の情報は膨大ですので。




 
では、学習塾とはどういうところなんでしょうか?

学習塾は、主に、学校の定期テストでの学力向上も目的とするものがほとんど、です。
そのため、地域密着型も多く、また、先生も、進学塾と違い、すぐに辞める人も少ないので、先生との相性があえば、生徒さんには、勉強だけでなく心のオアシスになるものです。

ただ、先生によっては、まったくの受験のことを知らずに指導していたり、学生バイトさんが多いので、まだ様々な生徒さんがいることを把握しないままの指導をしてしまったり、も。
また、自分の専門教科外の指導もするため、先生によっては、あやしい指導をしたりも…。
なので、学習塾は、進学塾と違い、その塾によって、かなり特色や得意分野が違ってきます。


病院でたとえると、進学塾が総合病院、で、学習塾が地域の病院、という感じですかね?


…と前置きがながくなってしまいましたので、今回はここで終了。

進学塾も学習塾も、それぞれ良い点、悪い点があり、どちらがよいか?は、生徒さん次第です。
また、進学塾では良い先生が、学習塾では良いわけでもなく、先生も、それぞれの性格や得意分野で、どちらのほうが合うか?は決まります。


次回は、私が働いていた学習塾についてお話しますね。

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