オリーブ山(セブンアーチホテル付近)から、ヒンノムの谷越しに神殿の丘をはじめ、エルサレムが一望できる。ここが絶景のポイントであり、祈りに好適と感じている人は多い。それに異議をはさむ意図は毛頭ない。が、実は私にはどうしても・・・・平安な気持ちになれない所である。なぜか?
それはここにいると、どうしても黄金の光を放ち続ける「黄金ドーム」が目に入ってしまうからである。「黄金ドーム」は通称「岩のドーム」と呼ばれ、そばに立つもう一つの銀のドーム「アル・アクサ」とともにイスラムのモスクである。
今はドームで覆われているが、中にはアブラハムが息子イサクを捧げた岩があり、ソロモンが立てた第一神殿、ゼルバベルの立てた第二神殿というユダヤの唯一無二の聖地がある。イスラエルはエルサレムと神殿の聖地を奪還しながらも、この神殿の丘に(黄金ドームを破壊して)新たに第三神殿を立てることをせず、ひたすら隠忍自重を貫いている。ただ彼らは「嘆きの壁(神殿の西の城壁)」で、嘆き祈り続けているのである。その嘆きの声が神殿の丘越しに、私には聞こえてきてしかたがない。
またこれほどの聖地に、本来あってはならない他宗の施設があること自体、イスラエルへの神の戒めを感じてしまう。だから全世界のクリスチャンは執り成しの祈りをするべきだろう。この世の終末期には神殿が再々復興されるのだが、今の現状は「あるべき姿ではない」という強い違和感が、ドームが光を放ってしまえばしまうほど感じられてしまう。
だから私にとっては今のところ、どうしても居心地がよくない。ただ復興の時が一刻も早く来るよう祈るには最適なので、そういう意味では確かに祈るには良い所だと思う。 ケパ